デニス・ストローマット(Dennis Stroughmatt & Creole Stomp)
Morris Ardoin との共演盤 "Le Tracas De Morris" でもゴキゲンなフィドルを聴かせてくれていたデニス・ストローマット。音に若さが溢れていて一発で惚れ込んでしまいます。軸足をケイジャンに置きながらも、もう一方の足がブルースからスワンプ・ポップにまで届くという柔軟さもグッドで色彩も奥行きも豊かなケイジャン・ミュージック! Creoleの表記はクリオールとクレオールの二種類があって、本サイト内でも表示に統一を欠いていますことご容赦下さい。

appleJam特選  LouisianaTreasure - Cajun
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ルイジアナ・フレンチ・クリオールのフィドル・ミュージックといくつかのバラード Vol.3
Dennis Stroughmatt La Belle Blondine CD \3,350tax in
タイトルは多分金髪美人といった意味かなと思いつつ、辞書で単語を訳すと髪の脱色などという訳も出てきてとまどってしまいます。そんなことはともかく今回は彼が2005年から何となくライフワークにするつもりかなと感じているシリーズの第三弾。伝承音楽としてのルイジアナ・クリオール・サウンドにおけるフィドルの重要度はアコーディオン以上のものがあると感じること多々ですが、彼もまたやはりフィドルへの思い入れは半端ではなさそうです。その根源的な躍動感に終始魅了されつつ、モーリス・アルドウィンとの共演盤で初めてストローマットを知ってからもう8年も経っているんだと改めて気がつきました。#3.Red Wing は恐らくその意味を知っている人には共通のイメージやビジョンが浮かんでくるのかなと思いつつ、 私の場合は勝手にアメリカで最も長く愛されているRed Wing社 のワークブーツのことかななどと想像しています。レッドネックな畑仕事や鉱山での力仕事に汗する労働者のイメージとケイジャンソングは実際もの凄く良く似合いますよね。#5.Quand J'etais Petit はちっちゃい頃はねぇ、といった感じのフランス語の慣用句で、そういう会話を交わす友達や彼女がそこに居る風景を想像して聴いてしまいます。とにかく全ては彼らケイジャン・クリオールの生活の中の一コマ。最近制作されたアメリカの映画とTVドラマを観ていて全く同じような差別発言がどちらにも何度か出てきたことにビックリしたのですが、それはハリケーン・カトリーナと あとメキシコ湾でのBP社石油汚染の事故以降、職をなくしたルイジアナのケイジャン・ピープルの一部が移動テントで暮らすギャング集団と化して悪行を働いているといった決めつけでした。ルイジアナのクリオールの子孫として誇りを持って生きている人々には胸が痛む描写だと思いつつ、ジプシーと言われてきたロマの人々もまた長いこと迫害を受けてきた訳で、多民族社会で少数派が尊厳を持って生きていくのは本当に大変なことだと感じることが多い昨今です。だからこそ余計にこういった歌が元気を与えてくれる気がします。
2012 USA Swallow Records SW-6223
★★★★★

ルイジアナ・フレンチ・クリオールのフィドル・ミュージックといくつかのバラード Vol.2
Dennis Stroughmatt Cadet Rouselle CD (Out of Stock)
French Creole Fiddle Tunes & Ballads from Old Upper Louisiana,Vol.2
2005年作の"the Gambler's Fiddle"に続く同シリーズの第二弾として登場。今回Wade Bernardのブライトなトーンをしたアコギのソロがアンサンブルに加わることで、全体的にも分厚さと彩りが増しています。ルイジアナの古い上着という形容が物語るように、ここにはルイジアナに暮らすフレンチ・クリオール特有のスタイル、古来伝承されてきた様式で演奏されるケイジャン・ミュージックがあります。自由に自分の音楽を追求する姿と伝承音楽を平行する活動は、キース・フランクやジノ・デラフォースにも見られる南西ルイジアナ文化を誇りにしているアーティストたちに共通した傾向ですね。
2008 USA Swallow Records SW-6210
★★★★

従来路線に加えてフィドルとギターのブルース・バトルが地味に【e】のが印象的
Dennis Stroughmatt & Creole Stomp Long Roads & Bloodshot Eyes CD \3,350tax in
主たる路線としてのオーセンティックなケイジャンの魅力に加えて、今回もまた率直にブルースに接近している姿が鮮やかです。中でもその傾向が顕著に現れている#2.Bon Pas Blues や#10.Colinda Bluesではデビュー作にも参加していたロバート・ラッセルのギターがエレキとアコギでナイスなサポートをしているのが印象的。同時にまたフィドルで聴くブルースの妙味もまた味わえるというまさ一粒で二度美味しい作り。個人的には駿馬が砂塵を駆け抜けていく感じのギャロップ感がたまらない#5.Boyer Stomp やキャッチーなメロディで文句なしハッピーにしてくれる#.8Parlezなんかがベスト、ここでのフィドルが共に最高に歌っている感じです。
2007 USA Swallow Records SW-6201
★★★★★

ルイジアナ・フレンチ・クリオールのフィドル・ミュージックといくつかのバラード
Dennis Stroughmatt & Creole Stomp the Gambler's Fiddle CD \3,350tax in
French Creole Fiddle Tunes & Ballads from Old Upper Louisiana,Vol.1
哲学人のような風貌と南西ルイジアナの風景はほんとうによく似合います。元々派手な娯楽の少ない町だけに普段からも思索に耽る時間がたっぷりとあるのかも知れません。それはともかくとしまして、ここにある伝承音楽としてのルイジアナ・クリオールのフィドル・ミュージックの何と活き活きとしていることか。その根源的な躍動感に魅了されてしまいます。演奏の中にそれぞれのドラマを感じるのは、恐らくそれこそがストローマットの本領発揮の部分、文化としての伝承音楽を心底愛しているからこその表現力と感じます。
2005 USA Swallow Records SW-6195
★★★★
(収納棚CD13)

一見伝統的なスタイルですが、音の端々に若さと現代性とが溢れています
Dennis Stroughmatt & Creole Stomp Creole Strangers CD \3,350tax in
一人でアコーディオンとフィドルをこなすマルチなデニス。どっちが本業の楽器だったのか区別が付かないほど腕前も達者、しかもオリジナル曲のとっつき易さも特筆です。ケイジャンが根っから好きだからこそのこのフィーリング、そこがたまりません。意外性ではお馴染みのブルースチューン"Baby Please Don't Go"が妖しくうねるフィドルに導かれて全くの新曲に生まれ変わっています。ゲストのキーボードも良い仕事しています。全体が凄く新鮮な音!
2005 USA Swallow Records SW-6189
★★★★
(収納棚CD13)

ピュア度100%、混じりっけ無しの伝統的サウンドに酔うケイジャン作品
Morris Ardoin with Dennis Stroughmatt Le Tracas De Morris CD (Out of Stock)
元々はモーリスには父に当たるボワセック(クリスには祖父に当たる)のバンドでギターを弾いていた人なのですが、ライナーの言葉をそのまま借りますと、 〜 多くの人は彼をギタリストとしてか、あるいは最後の Louisiana Creole Fiddlersとして知っている 〜 となります。英語力の不足でライナーの以後の部分は理解不能、果たしてそのモーリスがいつからギターとフィドルの他にアコーディオンも弾くようになったのかが説明出来ませんが、少なくとも耳でこれを聞いた限りではこれが天職かと思うほどナチュラルな演奏をしています。共演のストローマットのフィドルも抜群に気持ちよいです。
2005 USA Maison De Soul 1083
★★★★★