ドナルド・バード(Donald Byrd)
一度聴き始めたら時間の許す限りありったけの手持ちコレクションを聴いてしまう(あるいは聴きたくなってしまう)トランペッターが、私の場合はクリフォード・ブラウンとこのドナルド・バードです。両者に共通した最大の魅力はその朗々たる鳴りと自信満々の鋭角的なフレーズでしょうか。まさに颯爽とバンドのフロントを務める姿が瞼に浮かんできます。そのクリフォード・ブラウン直系と昔から言われている程にはブラウニーに似ている訳でもなく、長生きした分もっと幅広い音楽性を表現してきた人でもあります。個人的には、ばんばんと過去に誌上で紹介されてきた著名なリーダー作よりも何となくそこに参加している感じのサイドマンでの仕事に特に愛着を感じていますが、中でもジャッキー・マクリーンやハンク・モブレーと組んだ時の演奏なんかは特に好きです。〜〜とつい先日書いたばかりですが2006年9月の今、今度は新たにジジ・グライスとの双頭コンボ〜ジャズラブで残したLP5枚分のレコーディングを全曲集大成した盤がLone Hill Jazzからリリースになりました。1957年の2月から9月にかけての僅か八ヶ月間だけ活動した貴重なユニットの未発を含む録音全曲が非常にクリアーな音で甦ったことでまた相当の注目を浴びることは必至です。2006年9月記

appleJam特選 Jazz
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前半がトミフラ、後半がW.ケリーという布陣も大変な魅力、
Donald Byrd : Gigi Gryce Complete Jazz Lab-Studio Sessions #1 CD \2,500tax in
ドナルド・バードとジジ・グライスの双頭コンボとは何とも魅力的な顔合わせ。
両者共に共通しているのはそれぞれがリーダーとしてのステイタスを築きな
がらもサイドに回ったときもやはり抜群の仕事をする職人であること。この、
いわばジャズ研究所もしくは実験室といったニュアンスの名前を持ちながらも、
実はハードバップの黄金時代にさらに徹底的にそのスタイルを極めるといった
意味での実験、つまり王道をとことんまでストレートに追求したという意味で今
も大変熱心な愛好家がいる音源なのであります。過去オムニバス盤にしか
収録されていなかった#2.Smoke Signal等、編集の丁寧さにも脱帽。

2006 EU LoneHillJazz LHJ-10253
★★★★

ハンク・ジョーンズ入りの Ergo Blues、Take2と3での二管が抜群にファンキーでセクシー!
Donald Byrd : Gigi Gryce Complete Jazz Lab-Studio Sessions #2 CD (Out of Stock)
当時RCAに吹き込まれていながらも過去日本でLP化された以外
日の目を見ていなかった"New Formulas from the Jazz Lab"
RCA6015の全曲は57年9月分はピアノがW.ケリーで57年7月分
はハンク・ジョーンズのピアノという布陣。さらにジュビリー録音の
57年8月分の2曲を追加して全部で12曲を収録、今回3枚のCDで
この時期の全録音がいっぺんに聴けるというこの嬉しさ。代理店
資料によれば#11.Blue Lightはエディ・コスタの代表作でお馴染
みのHouse of Blue Rightのこれが初演に当たる録音とのこと。

2006 LoneHillJazz LHJ-10254
★★★★


馬力のあるウエイド・レギーのピアノ等、全体に活力溢れるシリーズ第三弾
Donald Byrd : Gigi Gryce Complete Jazz Lab-Studio Sessions #3 CD (Out of Stock)
ここ(#6〜11)に参加しているピアノのウエイド・レギーを多分私は
この盤で初めて耳にしますけど、まるで西海岸のハンプトン・ホーズ
みたいな、文字通り馬並みの馬力をしたピアノが一発で好きになっ
てしまいました。中でも#6.Love for Saleはマイルスの名演と対極に
あるかのような元気の良さが印象的。急速テンポのソロを吹く部分で
グライスはまるでパーカーが乗り移ったかのよう、ここでのバードの
ペットはまんまブラウニーというくらい熱い、とにかく全員が熱いトラ
ックです。ハンク入りの前半5曲も文句無し特に#5のバードが快演。

2006 Lone Hill Jazz LHJ-10255
★★★★

ラティーフのディープなテナーと抜群の相性を発揮した白熱のライヴ・レコーディング
Donald Byrd Sextet with Yusef Lateef & Barry Harris / Complete Recordings (Out of Stock)
ジャケット自体が文字通り絵に描いたようなデトロイト産ハードバップ三人集の
共演盤に相応しいデザインですが、そんな大排気量のアメ車がひしめいている
街に相応しい、これはまさに剛質系ハードバップの真骨頂を堪能できる作品。
H.モブレイとH.シルバーとのセットによるボーナストラック2曲を含めて全9曲が
55年吹き込み。いずれもトランジション盤で既発の音ばかりですがドナルドの
存在感を存分に伝えて余りある構成は、この盤こそが本来の姿ではなかった
のかと思えるくらいです。特にラティーフの濃厚なテナーのあとに聴くモブレイ
との二管による「Everything Happens to Me」は作品に奥行きをぐっと増す感じ。

2006 EU Gambit 69238
★★★★★