apple Jam Doug MacLeod


ダグ・マクラウド
ダグは生まれはニューヨークですが、十代になったばかりの頃に家族とともに引っ越したセントルイスでブルースに覚醒し、60年代半ばには自らカントリー・ブルースを歌い始めていたとのこと。当時は髪の毛がまだ真っ黒でアフロヘアーっぽいワイルドな姿であったことをDVD収録のおまけ映像で見ることが出来ます。傑出したリゾネイター弾きとしての才能に加えて歌もギターと同様にドラマチックに渋いのが強みです。愛用しているのはナショナルのレゾフォニック・ギターで主に二本を曲によって使い分けています。現在の活動地は西海岸がメインだと聞きます。いずれのCDはもとより特にDVDは必殺アイテム、ギターファンは必見!の価値有りです。

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ダグ・マクラウド(Doug MacLeod
オンリーワンの芸風がアートの領域に差し掛かっている気がする達人の技
Doug MacLeod the Utrecht Sessions CD \3,850+
年を重ねる毎に益々その深みを増してきた感のあるダグ・マクラウド。今回の作品も共演者はパーカッションと生ベースだけ。最近ちょっと類型かも知れないスペンサー・ボーレンとの比較では、ダグの歌が圧倒的に力強い分、例え韻を含んだ感じの曲でもあくまでも彼の視野にあるのは外部の世界という感じです。ひたすら自分自身に潜ってしまうスペンサーとそこがダグはっきり違うと感じます。リズムという概念を無にして歌うのが得意ですが、今作では特に#7.I RespectfullyDeclineが絶品。珍しくこの曲ではちょっぴりのドブロのオーヴァー・ダブを試みていて、目立たないけど確実な効果を生んでいるのが印象に残ります。
2008 Holland Black & Tan B&T 032
★★★★★
(収納棚CD13)

新録!RareBluesClub
歌もギターもすべてのパフォーマンスがダグの呼吸と完全一体化していることを知る映像
Doug MacLeod the Blues in Me 〜 Live in Concert DVD (Out of Stock)
これ以上は望めないかも知れないと思うくらい深みのあるライヴ録音で、これは相当音質にもこだわった作品であることが判ります。ダグのように、その楽器が持つダイナミックレンジを極限まで活かしつつ、徹底してドラマチックな表現手法を好む人の場合、一瞬のその静寂をつく僅かなヴィブラートにさえも百万語に匹敵するニュアンスが含まれています。その微細な一音一音が最適な残響に包まれて耳に届くとき、あとはもうひたすらダグ・ミュージックに身を委ねるのみでいられます。セゴビアでさえもダグには敬服するのではと思う一作で、ダグ本人も含めてすべてのリゾ・ファンのバイブル、家宝と成りうる優れた映像作品になりました。2006年11月オランダにて収録、本編だけで約100分も収録、さらに特典映像も有ります。
2007 Holland Black and Tan DVD B&T-1001(日本の再生機で通常に再生出来ます)
★★★★★

もともと深みのある音に加えてさらに使う絵の具が何色か増えた感じが好い感じ
Doug MacLeod Where I Been CD \3,850+
冒頭、素材として「カム・トゥゲザー」のフレーズを駆使しつつ、見事に自分の曲として溶けこませている点がさすがです。3曲目は94年のアルバムにある彼のイメージそのままの世界なのですが、ここではパーカッションに新しい工夫をしているのが大きな特徴。インドのタブラ風のこの響き、何となく内に向かっていく歌の持つフィーリングと良く似合います。#5ではドブロの単弦弾きによるいたってシンプルなブルース・ソロが印象的。この様々なちょっとした変化や試みは恐らくは自分の中に新しい小部屋をひとつ作ろうかなとしているように感じます。ラグっぽいフォークソング#9.もダグが歌うと一発で彼の個性に染まります。
2006 Holland Black and Tan B&T-026
★★★★★
(収納棚CD13)

ジョージ・H・スミスにも思いを馳せた、ダグのアコ度100%のブルース・スピリットが迸る
Doug MacLeod Dubb CD \3,850+
George Harmonica Smithと親交のあったダグ。そのダグをジョージは決してダグとは呼ばずいつもダブ、ダブと呼んでいたそうです。このアルバムのタイトルが音楽用語のダブでないことと、少なくとも94年以降の全作品で一切のオーバーダブをしていないことをライナーで強調しています。彼の言葉を借りると自分の演奏は瞬間のスナップショットのようなもの、こねくった結果の「完成度」は嫌いだとのこと。一発録りで恐ろしい完成度の高さを誇るダグが言うと非常にカッコいいです。ここでも鳥肌が浮くのが#4The Sunshine My Downでのスナップショット、冒頭からしてシビれますが、特に中間部のソロで始め穏やかに出た後突如かきむしるように弾く部分、フィンガーピッキング・スライド故のドラマチックな一瞬でもう最高!
2004 Holland Black and Tan B&T-022
★★★★★
(収納棚CD13)

ギターという楽器の底知れなさを思い知る一枚
Doug MacLeod A Little Sin CD \3,850+
冒頭のフィンガーピッキングだけでほとんどの方が参った!というと思いますけどウッドベースとシンプルなドラムだけをバックに、一気に聴くものを自分の懐に引き込んでしまいます。スライドはこう弾け、みたいな#2や目にもとまらぬギャロッピン奏法の#3、時にはパーカッシブなギター奏法も見せつつドラマチックな展開の#5等、前半部分だけでかなり濃厚な面を堪能出来ます。歌が抜群に上手いので自らのギターと歌が相互にインスパイアし合っている様が凄いです。リゾ一発で一瞬にして自己の世界を構築してしまう#8、くっきりしたリフがかっこいい#10等少なくともギターファン、特にスライドが好きでダグを知らないとは言えなくなってしまった、そんな強烈な曲が多いです。注目されるのはもはや時間の問題と思えます。
2002 Netherlands Black & Tan B&T-013
★★★★★
(収納棚CD13)

ソニーのDSDがキャッチした恐ろしくピュアなアコ空間
Doug MacLeod Whose Truth,Whose LiesCD (Out of Stock)
2000年のハリウッド録音ですが、クレジットにもあるようにソニー製のDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル・システム)でテレフンケン251とニューマンM-49とさらにAKG(アーカーゲー)C12等のこだわりのマイクロフォンを駆使して吹き込まれた、何とも音響おたくも真っ青の一作。ダグほどの達人が上記のような先端の機材と古(いにしえ)の名機に恵まれただけあって音の一粒一粒が恐ろしくリアルに響きます。軽やかなバンドに乗っかって登場するエレキのスライドとジェームズ・ハーマンのハープが光る#3、ドブロ一発で6分超をひっぱるダグ独壇場の#13等、今回もスリリングな聞き所満載です。
2000 USA Audioquest Music AQ-CD1054
★★★★

ドブロ一本であっさりと歌をドラマに変えてしまう男
Doug MacLeod Unmarked Road CD (Out of Stock)
2002年盤の"A Little Sin"の余りの素晴らしさに、他の作品は入手出来ないのかとの問い合わせを受けてここにようやくGet出来ました。このレーベルは大手も手がけているので一度はご覧になった方もあるかも知れないですね。#4のリズム隊だけとのトリオで聴くドブロこそ彼の真骨頂と思いますが、ハートにびんびん響くゴスペル・フィーリングがたまらない#6なんかはオルガンと女性コーラスの使い方が絶妙。とにかく何をやっても彼のドブロと歌は絵になります。そのドブロが名人にかかるとこうなる、みたいな#9もさすが。聴くしかないです!
1997 USA Audioquest Music AQ-CD1014
★★★★

キャリー・ベルの参加でブルース度が一気に増大、全編こってりした音に
Doug MacLeod You Can't Take My Blues CD (Out of Stock)
いつになくストレートなブルースが多いのも当然、キャリー・ベルの参加が大きく色を添えてブルース色濃厚な一作。時に渋く、時にナチュラルにからむキャリーのブルースハープは、ハープファンでなくともシビレそう。しかも一部の曲でエレキも弾くダグ、アルバムに相当のメリハリをつけています。特に#12は冒頭からぐっとくるエレキのソロに、付かず離れず寄り添うキャリー・ベル、そのキャリーがソロに回った瞬間の一音にゾクゾクっときます。これぞブルーハープの醍醐味。#1で聴ける、もろシカゴハープって感じの共演も熱い!
1996 USA Audioquest Music AQ-CD1041
★★★★★

静と淡い色の切り口でダグの渋さを堪能できる一枚
Doug MacLeod Come to Find CD (Out of Stock)
このアルバムこそが私が初めて聞いたダグの曲を収録している作品です。Taximがリリースしていたブルース・コンピのシリーズにこの中の"Come toFind"と"When I Left Missouri"が収録されていたのですが、その時受けたインパクトはかなりのものでした。オリジナルのこのアルバムを今初めて聞いて受けた印象は、ゲストで参加しているチャーリー・マッセルホワイトのハーモニカが効果的で、一曲一曲のドラマ性がよりくっきりと浮き彫りになっているのを感じました。何と言ってもカントリー・ブルースでのドブロのスライドにシビれるのですが、フォーキーな曲も実にシブいです。まさに職人!
1994 USA Audio quest Music AQ-CD1027
★★★★