アーネティン・アンダーソン
1928年ヒューストン〜テキサス出身の、非常に濃厚なブルース・フィーリングを持つジャズ・シンガー。彼女に馴染みのない方でも、例えばルース・ブラウンのようなイメージに近いといえば判って下さるでしょうか。現在のアーネスティンは立ち位置がジャズ・フィールドのど真ん中、そこからブルースに接近している感じですが、子供時代教会で歌い始めたあと40年代にはR&Bの世界でプロデビュー、40年代後半のジョニー・オーティス楽団を経て徐々にジャズ界に転身、50年代にはライオネル・ハンプトン楽団やクインシー・ジョーンズ等と組んでいました。スウェーデン・ツアーで大成功を収めての帰国後は蒼々たるジャズ界の面々とのキャリアを積み重ね60年代マーキュリーを経て70〜80年代はコンコードで大活躍、今に至ります。アルバータ・ハンターの例を挙げるまでもなく素晴らしいシンガーは実年齢を全く意識させない!巧みなヴォイシングと声量はさすが叩き上げのシンガーの持つ筋金入りのソウルの成せる技です。全編が歌心に満ちています。2003年某月記

appleJam特選 Jazz
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アーネスティン・アンダーソン
照れも気負いもなく淡々と歌う姿が印象的なスタンダード&バラード集
Ernestine Anderson a Song for You CD (Out of Stock)
漆黒のブルース・フィーリングが濃厚な後口を残した前作とは打って変わって、今作は一般的なジャズファンにも大いに注目を集めそうなスタンダード&バラード集になりました。ブルースの10倍〜100倍は売れるというジャズ市場では当然ながらこういったスタンダードやバラードを歌うシンガーがひしめき合う結果となりますが、さすがやってくれますアーネスティン!内なる気迫と歌への愛情が半端ではありません。昨年11月に80才の誕生日を迎えていたなんてこれを聴いて誰が信じられるでしょうか。前作"Love Makes the Change"でも感じたフレッシュな瑞々しさはここでもまだ充分!表題曲#2.a Song for Youの趣味の良さはヒューストン・パーソンのシックなソロと共に近年でも最高の名唱・名演のひとつに数えられそう。あと、ラフィエ・ハリスのピアノも随所で好センス!と感じます。

2009 USA High Note HCD-7187
★★★★★

Ernestine Anderson - vocals
Houston Person tenor sax
Lafayette Harris - piano
Chip Jackson - bass
Willie Jones - drums

20年来使っていたCDプレ−ヤ−のトレイが閉まらなくなった。50円か100円のスイッチ(トレイの一番奥)に到達するには全バラで工賃が\13000 かかった。修理が完了して最初にsetしたのがこの盤。ピアノとベ−スの生々しさは特筆すべきだ。いい曲、素晴らしい歌って云うのは目を瞑って聴いていると情景描写や臨場感が伝わって来る。素直に「上手だな。滲みるな」って思える歌手の一人だ。ちなみにプレ−ヤ−はsonyの555ESJアンプはデンオン PMA390で長岡スワンの101を鳴らして★★★★。バブルの遺産もこの度はエコだった。
北海道札幌市 澁澤輝行様

BluesWomenClub /Jewel Jazz Club/
ブルース・フィーリング満点の歌とドナルド・ハリソンのアルトにも泣ける!
Ernestine Anderson Love Makes the Changes CD
(Out of Stock)
あえてブラック・ジャズと呼びたいずっしりとした重量感の伴う歌。こういう歌を聴くとやはりその場に釘付けになります。教会での活動を経て当初はR&Bのシンガーとしてデビューした人だけあって、そのブルース・フィーリングには年輪を感じます。2003年7月の録音ですから74才での吹き込みですが耳には50〜60才くらいにしか聞こえない張りのあるヴォイシング。その事実にも驚きますけど、さらにはドナルド・ハリソン(as)のムーディーなサポートにロドニー・ジョンーンズの至極オーソドックスなギターが益々音を黒光りさせています。普段ジャズ・ヴォーカルを全く聴かないブルース・ファンの方にも自信を持ってお薦めします。

2003 USA High Note HCD-7118
★★★★★

Ernestine Anderson - vocals
Donald Harrison - alto sax (on 1,3,4,6,8,11)
Lafayette Harris - piano
Rodney Jones - guitar
Chip Jackson - bass
Carl Allen - drums