Foret Tradition
軽妙さが信条のスワンプポップで、さりげなくソウルフルで何気なくグルー
ヴィーな音にどうやって仕上げるのか、そこら辺の謎解きをしながら聴くこ
ともあるのですけど、このアルバムではリード・ヴォーカルのライアンのヴォ
イス自体がソウルフル。バンドのノリもリズムの跳ね方がまた独特であっと
いう間に誘い込まれるという寸法。アルト・サックスにしてもひとつひとつの
フレーズが一緒に口ずさみたくなるようなキャッチーなメロディーでこの感
覚はほんとに絶妙です。"マスタング・サリー"等のカバーで女性のソウル
・シンガーぽく聞こえるのがどうやら弟の方のよう、かなり黒っぽいです。
2003? USA HLE HEL-009
次々繰り出される50年代ティーンポップ風サウンドには
ジュークボックス的な雰囲気が伴って、ある時期のアメ
リカのイメージが瞼に浮かんできます。恐らく多くの人々
があの古きよき時代のアメリカだけが持っていた独特の
スメルに憧れを今も持ち続けているのだと思いますけど
それを歌にするとき最も似合うのがスワンプ・ポップなん
だというのが最近判ってきました。一曲2分30秒で描く
世界、シンプルだからこその普遍性がありそうです。
2001 USA HLE-004