グレゴリー・ターディ(Gregory Tardy)
ニューオリンズ生まれではあるものの活動地がニューヨークで、当初からM-BASS派として括られてきた若手のホープ。テナーをメインにフルートとクラリネットもこなします。エルヴィン・ジョーンズやホレス・シルヴァーとのキャリアで知られ、名匠トミー・リピューマの高い評価を得て97年には一時期インパルスにも所属していました。エルヴィンとホレスというシーンの両翼に位置する大物との共演が物語るように、アグレッシヴなモード奏法とファンキーなハードバップ奏法が看板。タイプが似ているという訳ではないですが、個人的にはマーク・ターナー(ts)と並んで注目している若手です。腰のある輪郭のはっきりしたフレージングは豪快なイメージを与え、ジャズ本来のエネルギーに満ちたもの。いわゆる穴蔵で聴くジャズという形容に相応しい濃度のスピリットに溢れています。(2000年某月記)

白熱のテナー・サックス三管バトル、若手のホープ三人衆気炎の作
Gregory Tardy / Jam Session Vol.21 CD \3,521
tax in
投げる平野(Nagel-Heyer)とSteeple Chaceにそれぞれリーダー
作を持つ若きテナー奏者Wayne EscofferyとChristian Wintherが
今最も輝いているテナー奏者Gregory Tardyの下に馳せ参じたジ
ャムセッション盤。70年代のある時期から突如現れた、出す作品
すべてが後の世の名盤と呼ばれる作品ばかりというデンマークの
もの凄いレーベルがこのSteeple Chace。レーベルオーナーでエン
ジニアでプロデューサーでもあるニルス・ウィンザーは世界中のジ
ャズファンが一目置く存在。この作品もまた十年後、二十年後に
大変な意味を持つ作品になったような気がしています。

2007 Denmark Steeple Chace SCCD-31613
★★★★★

PERSONNEL
Gregory Tardy, Wayne Escoffery, Christian Winther - tenor saxophone
Richard Doron Johson - piano
Neal Caine - bass
Billy Drumond - drums

ハードバップを核にモード層でくるまれた黒色火薬入り砲弾
Gregory Tardy / The Hidden Light \2,521
tax in
剛質のテナーにトレーンやジョーヘンの影を見る気もするシーン
注目の若手テナー奏者。モード色の濃い曲にジョージ・コリガン、
ハードバップ色の濃い曲にサヴィエル・デイヴィスを配した布陣は
色がはっきり分かれていて興味深いです。ペイトンがまるでモー
ガンのようなペットを吹く#6は強烈なファンキージャズ、典型的な
ジャズ・メッセンジャーズ・サウンドに仕上げていて、ピアノはホレ
ス風、になるところも徹底しています。個人的にはサヴィエル参
加の#5〜#9のハードバピッシュなトラックに気持ちが傾きます。

2000 USA JCR 1009
★★★★★

PERSONNEL
Gregory Tardy, tenor sax
Nicholas Payton, flugelhorn (track 1), trumpet (tracks 2,6)
Antonio Hart, alto sax (track 9)
Xavier Davis, piano (tracks 5-9, 12)
George Colligan, piano (tracks 1-4, 11)
Sean Conly, bass
Eric Harland, drums


トップページ / お申し込み方法 表示価格は税込価格です。