ホルムズ・ブラザーズ
2002年12月、それまでの10年来の夢が叶って彼らのステージを新宿パークタワーのステージで間近に観ることが出来たとき、私は至福の境地にありました。初めて彼らの1stアルバムを聴いて以来、ずっと心の中に彼らの歌声があって、いつかは生で観てみたいと願っていました。ラウンダー時代の彼らの音楽は録音作品だからという計算なくアルバム作りをしている感じが以前からありましたが、現実にも音盤と生のステージの間に全くの距離も違和感もないパフォーマンスでありました。基本的にはブルースでありソウルなんだけど、そこに充満する彼ら固有のゴスペル・フィーリングが聴いているものをどんどん高みへ導いてくれるような、そんなハイ・スピリチュアルなエネルギーを感じます。2003年1月記
appleJam特選 BlackMusic
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BluesClub プロデューサーが変わり音の印象もそれに連れて応分の変化をしてはいますが安心して聴ける点で今回も不動の三人衆 the Holmes Brothers Brotherhood CD \2,400(税抜) 90年の1stアルバムをアナログ盤で買った時の光景を40年くらい前のことに感じてしまう自分が居ます。その頃の、レコードショップに勤務していた28年間と独立してからの14年間がほぼ均等感覚に感じるこの錯覚は何処から生まれるのだろう。加えて彼らホルムズの来日公演(02年)をパークタワーで観た日がやはり25年くらい前のことに感じてしまう自分。きっと自分の店を持ってからの一年一年がもの凄く濃く激しい日々だったことから来るメモリー時計の暴走なのかも知れません。そのことはともかくしっかりと時計分の年輪を重ねたシャーマン、ウェンデル、ポプシー達の風貌を見ていると自分が爺ィ顔になってきたのも当然かと(笑)。本作ではフェリシア・ホルムズという名の女性シンガーが一曲参加していて、それが兄弟どちらかの奥方なのか娘さんなのかは不明ながらも、その歌の実力(#8.Lovin' You from Afar) からして今後の彼らのアルバムには絶対参加していて欲しいなと思いました。ティッシュ・イノホサ系の透明なヴォイス、確実に琴線に触れてくる美声ですよね。あと #6.Solger of Love がこれだけいきなり聴いたらホルムズだとは思わないかも知れない仕上がりになっています。だからなのか余計に新鮮に響きます。古くからのファンほどぐっときそうなのが三人が等しく絶唱する#14.Amazing Graces。これを聴くとポプシーが得意の超高域パワフル熱唱からはややテンションを下げてきたのが分かりますが、それでもこの三人の魅力は不滅だと改めて。 2013 USA Alligator ALCD-4957 ★★★★☆ (収録棚 CD5) パークタワーで知らないうちにすもりさんが貰っておいてくれた彼らの色紙、今も家宝です。 |
Americana Club もはやカテゴリーを超えた確かな存在、歌の本来的な魅力で一杯!初期作品にあった心地よい隙間を再び感じる作品になっています the Holmes Brothers Feed My Soul CD (Out of Stock) 彼らを初めて聴いてから20年経った今この瞬間でも、やはり90年盤のスカスカした超シンプルな音が忘れられない自分。そんな奴がこれを聴いて真っ先に感じたのがとっても懐かしいその感覚でした。全部とはいいませんが、今作ではしばしばあの20年前のデビュー作を聴いている錯覚を覚えます。果たしてプロデューサーのオズボーンとホルムズの面々がここへ来て同時に原点回帰への意欲に燃えたか、その辺は想像するしかありませんが、自分としては彼らの声自体が既に優れた楽器とイコールなので、バックがシンプルな程彼らの魅力が際立つのは道理です。シャーマンの#7.I Saw Your Face と ポプシーの#.11.I'll Be Back及びウェンデルの#12.Pledging My Loveと、常に三色の喉が楽しめるのもホルムズの大きな魅力。97年作品でもレノン=マッカートニー・チューンを渋くカバーしていましたけど、ここでも#11の仕上がりが個性的です。 2010 USA Alligator ALCD-4933 bb's Recommendation2010 ★★★★★ |
変化したとかしていないとか、そういったことを超えた域にある新境地 |
力強さだけでなくまろやかささえ感じる音に変貌、過去最高の内容! the Holmes Brothers Simple Truths CD \2,400(税抜) 冒頭こそいつものホルムズですが 3曲目から以降、今までと違う決定的な何かを感じました。それもそのはずで、今回のプロデューサーは、過去にホリー・コールやダーティーダズンB.B.等を手がけているクレイグ・ストリート。アーティストのツボを見事に押さえることに成功しています。デビューから彼らを追いかけている私にもこの変化は非常に嬉しい要素。単にソフトになったというのでなく深みが増したことを感じさせる変化です。緩急の付け方も絵になって、その辺は#7〜9に象徴されていますが私はラストのカントリー・ブルースがやけに染みます。過去を通じて文句無しの最高傑作! 2004 USA Alligator ALCD-4893 ★★★★★ (収納棚CD14) |
手頃さが魅力のRounder時代のベスト選曲 the Holmes Brothers Righteous!CD (Out of Stock) 古巣Rounder時代のエッセンシャル・コレクションで、いわゆるベスト盤なのですが甲乙付けがたかった4枚のアルバムからの良いとこ取りなのでまさに究極のベストアイテムとなりました。特にこのイラストによるデジパックのシリーズは24bitでのデジタル・リマスタリングが売りでもあって既発のアルバムとはまた違った響きを楽しめるので全部持ってる方にも悩ましい存在なのであります。耳に馴染んだ曲がまた違う曲順で、しかも一枚で10年超の活動を振り返ることが出来るので益々気になってしまいます。(笑) 初めてホルムズを聴きたいなと思ってる方には勿論真っ先にお薦め致します。今後名実共に決定盤としてシーンに定着しそうです。 2002 USA Rounder 1166-11588-2 ★★★★★ |
最もパワフルなホルムズが聴ける、アリゲーター移籍第一弾 the Holmes Brothers Speaking in Toungues CD \2,400(税抜) 何と突然のアリゲーター移籍には私も驚きました。10年間頑張ってきたラウンダーを離れた動機は想像するしかありませんが、プロデューサーにジョーン・オズボーンを迎えたこの作品で何と女性コーラスも加わった!非常に分厚く、かつ力強い音作りはさらなるファン層の拡大を狙ったものと思えます。曲によってはラウンダー時代とは全く別のバンドのようにも聞こえあの素朴な彼らではなくなりました。もの凄くパワフルでヘヴィー級のソウルフル・ミュージックです。しかし根底にあるのはやはりゴスペルの魂、どんなに表面的なイメージは変わってもそこは絶対変わらない彼らに脱帽です。ライナーは制作に当たったオズボーン自身が長文を残していますがやはり彼女自身も彼らを希代の逸材だと感じているようです。 2001 USA Alligator ALCD-4877 ★★★★ (収納棚CD14) |
ビートルズ・チューンが実にシブくてかつ判りやすいサウンド the Holmes Brothers Promised Land CD (Out of Stock) 今までのどの作品より親しみやすい仕上がりとなっています。ゴスペル臭が やや薄まり、有名曲のカヴァーやアルバム全体のブルージーでソウルフルな 味付けがファンをかなり拡大しそう。兄弟の本来の持ち味を壊さずここまでや った全スタッフに乾杯!ピアノで始まる#8はドラムのPopsyが唄うTom Waits のカヴァー。#7はあのLennon-McCartneyのナンバー、ゆったりとしたドラマチ ックなアレンジが泣ける。ゴスペルで鍛えたPopsyの高音と、Wendellの太くて 粘り気のある、低音弦を多用したギターのリフが絶妙のバランスです。過去の この曲のカヴァーでは最高のひとつと確信しました。熱いものがじわじわ胸に 染み込んでくる感じです。彼らの最高傑作の一枚!! 1997 USA Rounder Records CD 2142 ★★★★★ |
冒頭から血管が浮いてくる超力作 the Holmes Brothers Soul Street CD (Out of Stock) ホルムズ・ブラザーズ命!の私は三人で一斉に歌い出す#1でいきなりK.O.されます。いたってシンプルなバンドの音にチカラコブ付きのシャーマンの声がのると自然とこめかみに血管が浮き出る感じ。一般受けには遠い音作りかも知れませんけど,じっくりとゴスペル聴いてみたいとい方には絶対のお薦めです。基本路線に戻って大正解!アルバム全体、ゆったりとした作りで私の場合は時間など気にせずひたすらスピリチュアルに過ごしたいときに聴きます。 1993 USA Rounder Records CD2124 ★★★★ |
若干の路線変更を感じるものの兄弟のキャラクターは不変 the Holmes Brothers Where It's At CD \3,000(税抜) 2作目になるこのアルバムは少し雰囲気が変わった感じ。比較的ライトな感じで、彼ら特有のしつこさがやや希薄になってます。幅広い人達に受け入れられ易くするための対策かと思いつつも、とはいえそこはホルムズ兄弟、随所に力強さが光るのは元々のキャラクター。歌にサウンドに命が籠もっている、この手応えはゆるぎません。これがまたひとつのステップになって以降のアルバムに繋がったのだと感じられるそんなアルバムです。 1991 USA Rounder Records CD-2111 ★★★ (収納棚CD14) |
衝撃のデビュー作、最もシンプルで同時に最も力強い歌が炸裂 |