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イアン・ヘンドリクソン-スミス (Ian Hendrickson-Smith)
一聴ルー・ドナルドソンやジャッキー・マクリーン系のアーシーかつソウルフルなアルトが売りで、スタイル的には60年代ファンキー・ブルーノート・サウンドに近い感じがします。彼が直接マクリーンやドナルドソンに師事を仰いだことがあるのかないのか、その辺りは資料不足で不明ではありますが彼ら特有のハードバップ・イディオムを完璧に自分のものにしている点からも、彼の中で最大のアイドルがその両者だろうことは推測出来ます。アルバムのいずれもがNYのジャズクラブでのライヴ収録ということからも、如何に彼が現場主義のジャズマンであるかが判ります。穴蔵のような地下室で紫煙と旨い酒と共にあるジャズほど最高のエンターテインメントはないことをイアン自身が強く感じていることの現れかも知れません。盤に針を落とした瞬間から・・・おっと、これらはすべてCDですのでその表現はあくまでも比喩に過ぎませんが、その一瞬で熱感充満の50〜60年代ファンキー・ジャズが甦ります。

数々の名画でスクリーンに映しだされてきたジャズクラブが眼前に浮かぶような音
Ian Hendrickson Smith / Blues in the Basement (Out of Stock)
私の場合、ファンキーなハードバップ・ジャズの洗礼はアート無礼鍵の
"A Night at Birdland"におけるドナルドソン〜ブラウニーの二管にホレス
・シルバー加わる、の強烈にヒートアップした50年代ジャズが原体験だっ
たような気がします。恐らくはこの惑星の世界中にオレもだ、ワタシもよ
という方が多いと感じますが、それはここでの主役イアンもまたきっと同
じ。あの時代のジャズが見事なアンサンブルで蘇り、中でも#5.Chatter
BoxはこれがBlueNoteサウンドでなくて一体何なんだというくらいの仕
上がり。そんな中シンプルなベース・ラインの中ワイルドに炸裂するドラ
ムソロが今が50年後であることを教えてくれる感じがします。

2006 Canada Cellar Live CL-102046 (Recored Live at Fat Cat,NYC June 2006) (J-1)
★★★★

Ian Hendrickson-Smith - alto sax
Dave Guy - trumpet
Rick Germason - piano
Neal Miner - accoustic bass
Brian Floody - drums
Bosco Mann - tambourine and congas

カイザーとの2管で迫る快心のハードバップ・サウンド、最高にカッコよいです
The Uptown Quintet / Live in New York(Out of Stock)
冒頭、ヘンドリクソン作のファンキー・チューンで幕開け。これがものの一分と
立たないうちに「ナイト・アット・バードランド」を思わせるサウンドに変身してい
くのですが思えばそれも当然です。ここでの相棒カイザー(tp)はかつてブラウニ
ーの愛奏曲ばかりのアルバムを作った人、ヘンドリクソンはもともとルー・ドナル
ドソンを思わせるフレーズを多用する人なのですから。#6のカイザー作のカリプ
ソ・チューンも耳には60年代ホレス・シルバー風に響きます。但しピアノ自体は
自身のスタイルを貫徹、そこがまた良いのですが。ソニークラーク作の「Blue
Minor」は気持ちテンポを早くしたブレイキー調、例え有名曲のカバーでも一ひ
ねり入ってる点がさすが強者たちです。めちゃめちゃシビれる若いジャズ!

2005 Canada Cellar Live CL012705 - (Recorded Live at Smoke NYC April 2004)
★★★★★

Ryan Kisor - trumpet
Ian Hendrickson-Smith - alto sax
Michael "Spike" Wilner - piano
Barak Mori - bass
Charles Ruggiero - drums

一気に表現の幅を増してきた意欲作、ほんとにライヴの似合う奏者です
Ian Hendrickson-Smith / Still Smokin' (Out of Stock)
シーンの絶賛を博したデビュー作に引き続き今回もNYのクラブ "スモーク"での
ライヴ録り。今回はさらにメンバーを補強し、ヘイゼルタインのピアノはそのまま
に、P.Bernstein(g)、Ryan Kisor(tp)を加えしかもベースをP.Washingtonにグレー
ドアップと、新人の二作目としては破格の豪華さで望んでいます。ソロイストに
名手二人を迎えた余裕からか、今回はしっとりと落ち着いたナンバーも登場し芸
風に幅を持たせてきました。とはいえ基本的には硬派路線のヘンドリクソンのこ
と、ゴツゴツした岩肌を思わせる豪快なブロウも渋く、カイザーとの二管等聴き所
多々ですが、相変わらずヘイゼルタインのピアノの輝き方が抜群です。

2004 USA Sharp Nine CD 1031-2 (Recorded Live at Smoke Jan. 2004)
★★★★★

Ian Hendrickson-Smith - alto sax
Ryan Kiser - trumpet (2,4,5,9)
Peter Bernstein - guitar(5,7,9)
David Hazeltine - piano
Peter Washington - bass
Joe Strasser - drums

文句無し絶品のデビュー作!この手応えは完璧と言えます
Ian Hendrickson-Smith / Up In Smoke(Out of Stock)
スインギーで軽妙な幕開けに、最初はズート・シムスをアルトで聴く
ような感じがしたのですが、途中から、J.マクリーン派の面が色濃く
滲んできます。#4からはアルトの音色までもがマクリーンとそっくり
になってきて、その辺りゾクゾクする展開です。とはいえ全体的に
ふくよかさを残すトーンはリードがマクリーンの程は硬くなさそうで、
そこにフォロワーでありながらも自分の色をしっかり出しています。
NYのクラブ "スモーク"でのライヴ収録ですがD.ヘイゼルタインの
ピアノのサポートも抜群、アルバム全体がうねっていて若手のデビ
ュー作としてはお釣りが来る素晴らしい内容に仕上がっています。

2003 USA Sharp Nine CD 1025-2 (Recorded Live at Smoke NYC Sep. 2002)
★★★★★

Ian Hendrickson-Smith - alto sax
David Hazeltine - piano
Barak Mori - bass
Joe Strasser - drums