レイ・ウィリー・ハバード (Ray Wylie Hubbard)
適度にウェットなテイストを持つカントリー・タッチのSSW。作品によってテリ・ヘンドリックスやキミー・ローズ等、今のオースチンを代表する若手のゲストも参加、キャッチーで判りやすい展開は多くの音楽ファンにアッピールしそうです。路線的には典型的なオースチン・サウンドでこういう音を一昔前はオルタナ・カントリーと呼びました。今は何と呼ぶのが適切なのか微妙な線上にありますが、一言で言えばやはりカントリー系のSSWというのが最も通じやすいと思います。このレイやハンク・シゾーは時折もろにマーク・ノップラー風になりますがそのノップラーの原型は一体何か??色々考えてもあのスタイルはやはりノップラー自身が生み出したスタイルかと思います。そう思うと今さらながら英国のバンド、ダイアーストレイツがアメリカを始め世界の音楽シーンに与えた影響の大きさを思い知ります。しかしそんな影響の中にくっきりを見えているレイの素顔があるのが私がレイに惹かれる大きな要素のひとつ。もうひとつの要素は曲作りにおける抜群のセンスでそれはいずれのアルバムでも最大限活かされています。

曲毎にデュエットの女性を代えた贅沢な作りが印象的
Ray Wylie Hubbard / Delirium Tremolos \2,500
tax in
地声が好きになると何を歌ってもOKという状態になりますが
レイの場合はさらにオリジナル曲が抜群にカッコ良いとのと
カバーの場合もその選曲センスが光っていてそれらが互い
に相乗効果を上げているのを実感します。特にラスト#10の
ような曲調で幕を閉じられるとつい頭に戻りたくなり勢い連
続して同じアルバムを聴いてしまいます。今回最大のお気に
入りになった曲は#5.Drivin' Wheel ですがここで絡むバッキ
ング・ヴォーカルのPatty Griffin、最高の雰囲気で泣けます。

2005 USA Philo 11671 1244
★★★★

*Patty Griffinはケンブリッジ・フォーク・シーンの人で大手A&M等から通算5枚くらいアルバムを出しています。

実に歯ごたえのある歌、風を浴びながら真夏にアウトドアで聴きたい音
Ray Wylie Hubbard / Growl \2,500
tax in
前作よりさらに彼の描きたいイメージが確立されてきた感じがします。
サウンド的には結構ハードな味わいながら各曲とも非常に練って構築、
時々マーク・ノップラー風になるのも特徴でそこがまた魅力のひとつ。ヴ
ォイスはサビが利いていて、どっしりした全体の音作りに気持ちよいほど
似合っています。ドブロはそれ自体が主役になることはなく、あくまで歌
の伴奏として効果的に使われることで曲に温度と触感がともなうという
仕掛け。ジョン・ディー・グラハムの参加も作品の成功に大いに貢献して
いますが、代表作足りうる実にシブイ傑作作品に仕上がっています。

2003 USA Philo 116 711 237 2
★★★★★

テキサスの辺境の町で強い日差しを浴びてるような、色付きの立体的空間
Ray Wylie Hubbard / Crusade Of The Restless Knights \2,500
tax in
オクラホマ出身のSSW(シンガー・ソング・ライター)ですが一曲、
一曲に工夫を凝らし、表現力も豊な人で何とも言えない魅力を
感じます。ストーリー・テラーといった風情のパフォーマンスは言
葉の判らない私でも引き込まれてしまうものが有り。歌唱力、ソ
ング・ライティング、アレンジ共にずば抜けた才能を感じます。緩
急自在の展開を見せる(7)This River Rus Redはアルバム中の
白眉でしょう。マーク・ノップラーがもっと骨太になったらこんな
世界になるかな〜。※ロイドとテリも参加しているのが嬉しい!

1999 USA Philo 1218 (※プロデュースも Lloyd Mainesです)
★★★★


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