The Sirens Records (サイレン・レコード)
シカゴ発、ヴィンテージ・スタイルのピアノ・ブルース専門レーベル

極めて良質なシカゴのピアノ・レーベル。ヴィンテージ・スタイルのブルースが専門で、コアなピアノ・ファンは早くから絶讃してきた要注目のマニアック・レーベルです。特にハイファイ的なグレードの素晴らしさはハイエンドのオーディオ・ファンも認めるところ。レーベル名の由来はギリシャ神話に登場する海の女神、セイレーン= サイレンであるようです。そのサイレンに高品質ジャズ・ピアノの二作を残し惜しくも2009年7月に没した故アーマ・トンプソンを始め、他は全員ブリブリ元気なジェラルディン達のゴスペル路線、そしてアーイン・ヘルファーやバレルハウス・チャックのブルース路線と、以上の路線がレーベルの三本柱になっています。アーマが抜けた後に続くジャズ・ピアノ路線の柱的後継者も見つかって欲しいところです。


appleJam特選 PianoMusiTreasures
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BluesClub
祝80才のアニ作品、古典スタイルを貫くブルースピアノの生々しさに改めて心臓がバクバクします
Erwin Helfer Last Call CD \2,480
+税
基本はピアノ・ソロ・アルバムなのですが合間合間にゲストが加わるので全体の印象は結構分厚いのが特徴。独特のセンスだなぁと感じたのが大スタンダード#4.St.James Bluesでのアレンジで、歌は終始一貫したペースで歌われるそのバックでピアノが自由な呼吸で踊る感じに展開、一方サックスは終始ゆったりとしたオブリやソロを展開する、そんな瞬間がとても新鮮に響きます。曲自体大好な#3.St. James Infirmary も星の数ほどあるカバーの中で今回のアーウィンの演奏ほどナチュラルな起伏を感じる演奏は他に無く、特にカウント1分47秒以降のクライマックス部分のソロは魂を根こそぎ持って行かれる感じ、2分40秒辺りのひらめきはまさに天才のセンスが光る瞬間。 昔コンコルドというジャズレーベルが好んだ手法、リズム隊(ドラムとベース)を抜きピアノとサックスだけとかピアノとヴォーカルだけといったシンプルなスタイルでのジャズを彷彿とする作り、録音が抜群に良いこともあって改めて21世紀の技術で聴くとその超リアルさに腹の底から感動と魂の真の燃焼を感じます。
2016 USA The Sirens Records SR-5024
★★★★★

BluesClub  新録!RareBluesClub  
時折からむ自身のピアノがシブ系のオルガンにより二倍引き立つ感がまさに職人の技、時を忘れて聞き入る作品
Chris Foreman Now is the Time CD \2,480(税抜)
2004年に同じサイレン・レコードのジャズ・シンガー、キンバリー・ゴードンのバックで実にディープなピアノを弾き、その同年に同じシカゴの老舗レーベル、デルマークからも半端なくディープなオルガン・トリオで自身初のリーダーとしてCDデビューを果たすという、大ベテランの割にはCDデビューが遅かったものの、それら2作品でジャズシーンの評価はうなぎ登りでした。それまではブルースシーンでかつてのアイス・ブレイカーズ(アルバート・コリンズのバンド)でのオルガン・プレイくらいしか知られていなかっただけに、その存在感は飛躍的にいや増した感がありました。作者チャーリー・パーカー自身の名演が21世紀の今この瞬間も世界中で多くの新しいジャズファンを生んでいるまさに銀河系宇宙を代表する名曲中の名曲#1.Now is the Time では、途中カウント2:30くらいから大胆にも延々と引っ張るワンノートをバックにソロを展開、文字通り星の数ほどあるこの曲のカバーの中でもとんがった個性をした1曲となりました。途中共演者も入れた賑やかな曲もある中、個人的なホットスポットはシブ系のブルース・チューン#7.Cotton Boy Blues でのピアノとオルガンに時を忘れてしまいます。自分で両方を弾く(多重録音する)ということは、片方の楽器でソロを弾く部分のストーリー展開をイメージしてバッキング・トラックを弾く必要があるので、完成後プレイバックを聴く時間は自分自身でもとてもスリルを感じる瞬間。制作中のすべての瞬間をもたっぷりと楽しみながら作った感じがして聴いていてもとても興奮します。
2015 USA  Sirens Records SR-5022 bb's Recommendation2015
★★★★☆

今世紀に聴くリヴィング・シカゴ・ブルースの決定盤!
再びのキム・ウィルソンとの双頭コンボ、本作もまた近年のシカゴ・ブルース盤で文句無し最高峰の1枚!
Barrelhouse Chuck & Kim Wilson's Blues All-Stars Driftin' from Town to Town CD \2,480(税抜)
06年の"Got My Eyes〜"に続く事実上のキム・ウィルソンとの双頭コンボによる第二弾。多くの方から絶賛のお言葉を頂戴した誰もが認めるあの名盤中の名盤を今回また超えてしまった感が大。文句なし今シカゴで一番ノリにノッている名手ばかりが集結、まずは#1.the Big Pushで挨拶代わりの各人のジャブが連続ヒット、心地よい連続パンチを食らってややハイになってきたところにアール・フッカーとオーティス・ラッシュを適度にブレンドした感じのビリー・フリンのミックスパンチが炸裂する#5.Lucky Lou で一回マットに沈む。そのままKOでは勿体ないということで必死に立ち上がり、気合いで臨む後半戦は#8.K&C Boogieで文字通りキムとチャックの左右が確実にボディをヒット、再びハイになってきたところで#9.You Can't Live Long や #12.Ana Leeの必殺シカゴパンチの弾幕が直撃。と、しかしここでラストラウンド#13.Time is Tightでは意外にも、というか今回もまたvery cool なメンフィス・サウンドにて試合終了という展開。前作でもそうでしたけどきっとチャックがMG's風のオルガンを好んでいるのかなとそんな気がする瞬間です。
2013 USA Sirens Records SR-5021 bb's Recommendation2013
★★★★★

要注目ゴスペル・ピアノ&シンガーの新星シャーリー・スミス!
全編初々しくて、まさに新緑のゴスペル・ピアノって感じがナイス
Shirley Smith In Hymn I Trust CD \2,480
(税抜)
シカゴにて極めて良質なピアノ作品だけを自社制作しているサイレン・レコードから、また新たにゴスペル・ピアノ&シンガーの新星シャーリー・スミスが登場しました。当店の京都への引っ越しをプロデューサーでオーナーでもあるSteven Dolins氏にお知らせした際に、丁度この作品が完成目前であることを伺ってとても楽しみにしていました。幼い頃からデトロイトの教会で存分に活躍、その後はアトランタとジャクソンビルでも経験を積み今に至るとのこと。初々しくもある生き生きとした歌と何処かチャーミングなピアノが特徴で、特に#7.I Know It Was Loveでのフレッシュな余韻と #10.We Cry Holy のほのかなスピリチュアルさが特筆!
2009 USA Sirens Records SR-5017   bb's Recommendation2009
★★★★

文句なし!appleJamが全力で大推薦する極上×極上ゴスペル作品!!
正統派ゴスペルだからこその重厚さは、あたかも大地を這う土だらけの根っこと
似ている気がします。ゴスペルはやはりトラッドが好いと思わせる純度の高い作品

Geraldine and Donald Gay Soulful Sounds CD \2,480(税抜)
過去、50年代サヴォイと60年代チェスにもその吹き込みを残すゴスペル・ジャイアンツとして知られるピアノのジェラルディンとシンガーのドナルドの二人。その二人に今回必要最小限のシンプルなリズム隊を加えて完成したのがサイレン・レコードによるこの2007年盤。ピアノの専門レーベルが手工品感覚で仕上げた逸品だけあって、ゴスペル作品としての立ち位置から繰り広げられる#4、#7といったブルース・チューンや、ラスト#11.の10分近い、ほぼピアノ・インストとして仕上がったドラマチックな曲にも深い感銘を受けてしまいます。腰を据えてじっくりと聴きたい1枚です。
2007 USA Sirens Records SR-5016
★★★★

2009年7月に急逝したアーマが残した極上ジャズ・ピアノ作品(遺作)
マダム・クイーン 〜 アーマ・トンプソン
二本のテナーとスインギーなピアノが織りなす、じんわりとホット&クールなブラック・ジャズの世界

Madam Queen Earma Thompson,Ari Brown,John brumbach CD\2,480(税抜)
ブルージーなジャズや小粋にスイングしているコンボ・ジャズが大好きな方は決してこの作品を見逃さないでくださいませ。アーマの前作をご購入の方には説明不要の至福感、今回はそこにダンディなテナーが二本も加わり、フロントの三人をふんわりと包み込む柔らかいリズム隊も出色という、まさに最強の五重奏団です。極上のジャズ・ワールド、ブルース・ワールドを堪能出来る中、特に表題曲の#2.Madam Qeen でのアーマのツボにはまるピアノのクォンタイズ感は必殺のタメ弾き直撃弾といえます。さらに #6.Sunny 及び#7.Trouble in the Day Room で織りなすテナーのグルーヴ感はR&Bシーンと長屋住まいのジャズだからこそ生まれ得る要素。宇宙のアルゴリズムにも匹敵するパワーです。
2007 USA Sirens Records SR 5015
★★★★★

追記)アーマ・トンプソンは惜しくも2009年7月に急逝されました。上記コメントはアーマ存命中に書きました。

2009年7月に急逝したアーマが残した極上ジャズ・ピアノ作品
ジャズ・スタンダードを小粋に聴かせるドラムレス・デュオ、抜群の内容!

Earma Thompson Just in Time CD \2,480(税抜)
歌心の判る極上ピアニストの演奏、この人が実はピアノを始めたのが随分遅くなってからのことというから世の中面白い。まさにピアノを弾くために生まれてきた人という印象が濃いこの総ナイスなジャズピアノ・アルバムはその録音のクオリティでも倍凄い。芳醇な響きと適度なふくらみと暖かみ。それらを見事にキャッチ、ウッドベースとのデュオで奏でるスインギーでお洒落なピアノは貴方を至福の境地へと誘います。2曲で参加しているテナーも抜群、全体の構成も完璧です。
2004 USA Sirens Records SR 5008
★★★★

追記)アーマ・トンプソンは惜しくも2009年7月に急逝されました。上記コメントはアーマ存命中に書きました。

サイレンで聴く極上ブルースピアノの決定盤!
チャック近年のベスト作であるばかりか、近年のシカゴ・ブルース盤で文句無し最高峰の1枚
K.ウィルソンにW.Big Eye.スミス等々、全員が楽しみながら作った感じが勝因と思います

Barrelhouse Chuck and the All Star Blues Band Got My Eyes On You CD \2,480(税抜)
え、これホントにピアノの専門レーベル、サイレン・レコードの作品?と思うくらいのっけから濃厚なブルース・ハープが迫ってきます。それもそのはず、うっかりすると主役のチャックを食ってしまうくらいのK.ウィルソンの活躍が目立ちます。さらにはエディ・テイラーJr.のギターもかなり強烈、その辺りのニュアンスは#5.のずしんとしたシカゴ・ブルース・チューンで如実に開花。意外な曲はいきなりのメンフィス・サウンド登場の#8で、ピアノものに挟まって登場するオルガンの、何とカッコいいことか。これではまるでMG'sですが、エディのギターも心なしここではS.クロッパーに聞こえます。曲もあの「長ネギ」そのものですぞ。とにかくこのアルバムは全てが聴き所!
2006 USA Sirens Records SR-5014
★★★★★

サイレンで聴く極上ブルースピアノの決定盤!
ドライヴ感、タイム感共に絶妙で、歌も上手いという凄いピアノ弾き

Barrelhouse Chuck Prescliption for The Blues with Earwin Helfer CD \2,480
(税抜)
クオリティが破格に素晴らしいことに加えて、ピアノに生き物の体温を感じる録音。その二つがまさにサイレン・レコードの傑出した魅力。特筆は#14.Ain't Nobody's Businessでのオルガンとピアノのデュオ、これには鳥肌が浮きます。チャックの歌の上手さもピアノに負けていないというか、彼の歌を聴いてると白人とか黒人とかいう肌の色を完全に忘れます。これは絶対に強みですね。とにかくヴィンテージ・スタイルの珠玉のピアノ・ブルース満載です。入魂のお薦め!
2002 USA The Sirens Records SR-5004
★★★★★

サイレンで聴く極上ブルースピアノの決定盤!
デトロイトJr.の歌にも涙、パイントップの渋さにも涙と、心地よい感動の連続

8 Hands on 88 Keys Chicago Blues Paino Masters CD \2,480
(税抜)
Barrel House Chuck/Detroit Jr/Erwin Helfer/Pinetop Perkins
現存するブルース・ピアノの巨匠4人を一枚で楽しめる画期的な盤。私はとくにデトロイト・ジュニアの収録が嬉しくて、かつてウルフの"Back Door Wolf"で彼のピアノを耳にして以来の感動です。ここではもろにルーズベルト・サイクス調ですが、枯れた味の歌とともに弾き語る様子には生きている歴史を見る思いがします。その意味ではラスト、パイントップによる"How Long Blues"もずっしりとした説得力を感じる名演、名唱でアルバムのハイライトに相応しい出来映え。寄せ集めではなくこのアルバムのための録り下ろしなのがポイント!
2002 USA The Sirens Records SR-5003 (同レーベルの他の盤との曲目の重複はありません)
★★★★★

サイレンで聴く極上古典様式ピアノの決定盤!
名人だからこその、際立つソロ・パフォーマンスに釘付けになります
Erwin Helfer I'm Not Hungry But I Like to Eat BLUES! CD \2,480
(税抜)
1936年シカゴ生まれの生粋のシカゴ・ブルースマン。70年代からFlying FishやBig Bearにアルバムを残しているのと、ビリー・ブランチや野毛ヨーコの作品でお馴染みの方もありそうです。もろ戦前スタイルのブルース〜ブギウギはしかし不思議と何の抵抗感もなく私のようなピアノに余り首を突っ込んでいないものの耳にも極上の音として入ってきます。その素晴らしさはここで言葉で現すより実際にお聴きになった方が早いと思うくらい完璧ですが、四曲で共演しているサックスのJohn Brumbach共々最高の仕事をしています。
2001 USA The Sirents Records SR-5001 (ピアノ・ソロ 10曲とサックスとのデュオ4曲)
★★★★★

サイレンで聴く極上古典様式ピアノの決定盤!
ブルース、ブギーにラグタイムにバラッドまで、噛み堪えのあるピアノタッチが出色

Erwin Helfer Trio Careless LoveCD \2,480
(税抜)
トリオ編成といっても冒頭のラグではベース・レス、3曲目の躍動感のあるバラッドではソロ・ピアノというようにメリハリを付けてあるのがみそ。中盤で超有名曲のカバーが3曲連続する部分がひとつのハイライトでもあって、例えばモンク・チューンの#4.Blue Monkはやや緩めのテンポで歩幅をたっぷりとったスローモーションの三段跳びを見ているかのような気分。#6.Georgiaも世俗的な解釈と思わせておいて、その実左手が結構クラシカルなタッチになっています。私の場合、決定打は#8.Make Me A Paller On The Floor。濃厚なブルースに於ける力強い打鍵、その響きの小気味よさに魅了されてしまいます。
2006 USA The Sirens Records SR-5011
★★★★★

ルーリー・ベルのギターがワン・アンド・オンリーの魅力を発散
マ・レイニーとベッシー・スミスを半々にブレンドした感じのブルース・シンガー
アーウィン・ヘルファーのピアノとルーリー・ベルのギターが全面的に活躍しています

Katherine Davis and the Chicago Boogie Ensemble Rock This House Live! CD \2,480(税抜)
冒頭、ゴキゲンな感じのインスト・ファンキー・ジャズ・チューンにアレンジされた「WatermelonMan」での幕開け。一見ハードバップの六重奏団と思わせておいて、何とギターはルーリー・ベルなのが思いっきり嬉しい要素です。ここでのルーリーは半音下げたチューニングのストラトを弾いているのか、何とも頼りなげなロー・テンションの鳴りが大いなる特徴。今にもずるっと落ちそうな不安を誘う音が表現しにくい味わいを生んでいます。キャサリンは50年代のR&Bシンガーそのままのスタイル、ジャンプ・ブルースの手法で往時のブルースをナチュラルに表現しています。ピアノがアーウィン・ヘルファーなのがまさにサイレン・レコードらしい人選で、#3.のキューバンタッチのブルース等、最高に泣かせてくれます。全体がアットホームなライヴ盤。
2006 USA Sirens Records SR5013
★★★★

サイレンらしい愛に満ちたゴスペル作品、ストレートなブラック・テイストを聴け
ブルースとゴスペルの境界線がなくなる瞬間をキャッチしています

Gospel Keyboard Trio  Heavenly Keys CD \2,480(税抜)
二台のピアノと一基のオルガンにドラムが加わった四重奏団で爽やかなタッチで耳を擽りつつ、その実ディープなスピリチュアル・ミュージックを聴かせてくれるキーボード・トリオの三人が主役。このうちRev.Dwayne Masonは同じサイレン・レコードから先に単独のアルバムを出していますので既に彼をご存じの方もあるかと存じます。リリース時にはダウンビート誌のブルース部門で紹介されたくらいで、いわゆるブルース・ピアノ・ファンにも文句無しのお薦め。宗教を持たない私でもこれを聴くと慈愛に包まれた感じの温もりに浸れるのが特徴です。
2005 USA The Sirens Records SR-5012
★★★★

サイレンらしい直球ゴスペルが充満、苦み走ったストレート・テイストを聴け
一切の商業性を排した、三人の鍵盤奏者によるピュア・ゴスペル・アルバム
In The Right Hands  Chicago Gospel Keyboard Pioneers CD \2,480(税抜)
ピアノに焦点を当てながらも作品毎に明快なテーマがあるシカゴのサイレン・レコード。ゴスペルでは二作目に当たる今回もやはり純度の高いゴスペル作品です。一聴同じに聞こえがちなゴスペル・ピアノもこうやって一枚で三者三様の演奏を聴き比べますとやはりそれぞれに個性が浮き上がってきます。オルガンとピアノが絡み合う様も実に新鮮な印象を残しますが、はっきりしたビートを伴うアレンジでオルガンで聴かせる"聖者が街にやってくる"は典型的なアフター・ビートが心地よくさんざん聴いたお馴染みの曲なのに妙に嬉しくなります。ピアノ曲では#9 が一仕事終えた開放感も滲む力強さ、まるで人力ホカロンのように暖まります。
2004 USA Sirens Records SR 5010
★★★★

非常に楽しい気分になるとてもスインギーなジャズヴォーカル
趣味の良いギターといぶし銀のハモンドをバックにハッピー度MAXのジャズ・ソング
Kimberly Gourdon Organ Trio Sunday CD \2,480(税抜)
キンバリーのデビューアルバムはそのクセのない素直な歌いっぷりがとても気持ち良く、ジャズヴォーカルのコアファンにも評価が高かった一作。加えてピアノ・レーベルらしいさじ加減も絶妙でした。今回は同じフォアマンがオルガンでバックを付けていて、そこに同じくらい絶妙のギターが絡むのが泣ける要素。本作を楽しむには歌に現れるちょっとした綾が判るだけのいわば成熟した感性を必要としますが、小粋なギターやスインギーなオルガンも極上の世界です。当店としてはあえてブルースファンにもこれを是非聴いて欲しいと切望する次第です。試聴はスキャットが抜群に楽しい#5.So Damco Samba とオルガンとギターも値千金!の#8.Dream a Little Dream of Meをどうぞ。私はこれをアルバム丸ごとwalkmanに入れて何処へ行くにも持ち歩いています。進行形のジャズヴォーカルでこれだけ楽しいのは少ない。
2011 USA Sirens Records SR-5018  bb's Recommendation2012
★★★★★

Kimberly Gourdon - vocals
Chris Foreman - Hammond Organ
Andy Brown - guitar

サイレンらしい目の付け所、フレッシュかつスインギーなジャズヴォーカル
シカゴのトップ・ヴィーナスがセイレーンに化身したような一枚

Kimberly Gordon Trio Melancholy Serenade CD \2,480(税抜)
レーベル名のセイレーンはギリシャ神話に登場する、美声の歌う人魚が由来で、その美声に吸い寄せられた船を次々難破させるというちょっと怖い存在。でもこのキンバリーのアルバムを聴いてると、実際のところそんな恐怖を味わってもいいと思わせる吸引力が大。コブシに変なクセがなくとても素直で爽やかなヴォイスで歌われるムーディーかつスインギーな歌の数々、そこにさらにフォアマンのピアノがほんのりとディープさを漂わせ益々海の底へと聴く者を誘ってくれます。ドラムレス・トリオの編成が活きている演奏で、キンバリーの体内リズムがそこに気持ちよくフィットしています。
2004 USA Seirens Records SR 5009
★★★★

直球ゴスペルだけが持つ苦み走ったストレート・テイストが魅力
ピアノとドラムのデュオによるピュア度100%のゴスペル・ワールド
Reverend Dwayne R.Mason Glory! Glory! CD \2,480(税抜)
ゴスペルの場合、普段はほとんど歌の伴奏に徹しているピアノをここでは全面的に主役に置いたのが特色。ドラムだけを相棒にピアノで奏でたインスト・ゴスペルの世界、コアなピアノ・ファンでないと少々退屈かも知れませんが、反面そこがマニア心をくすぐる一枚でもあります。もしドラムの好きなエンジニアがここに居たら少し違う雰囲気の録音になったかも知れませんが、徹底的にピアノに焦点を絞った作りが特徴的です。全14曲中 5曲にシカゴ・ネイティヴのシンガーSydney Evansの歌も有ってそれが程良くアクセントになっています。ゴスペルの持つ不思議なパワーに包まれる58分間。
2003 USA Sirens Records SR-5007
★★★★

切り口が如何にもサイレンらしい、ブルース・R&B・ジャズが混合したヴィンテージ・スタイルのジャズ!
ディープだけどマイルドなテナーと、リリカルでさえあるピアノの至宝の共演

Skinny Williams and Erwin Helfer St. James Infirmary CD \2,480
(税抜)
シカゴをメインに長らくジャズシーンで活躍してるスキニー(ts)はスタイル的にはコールマン・ホーキンスやベン・ウェブスターのフォーマットを好むようですが、時にジーン・アモンズのようでもあり、プロフィールにもあるようにブルース〜ソウル・ジャズにもどっぷり浸ってきたと思えるディープさがあります。共演のピアノのアーウィンが絶妙のコンビネーションを見せていて、終始助演男優賞もののサポートが実に見事です。SJ誌のゴールド・ディスクを飾ったら凄く気分いいだろうなと想像しつつ実際にも掛け値なく素晴らしい作品。
2003 USA The Sirents Records SR-5006(全曲 二人のデュオです)
★★★★★

だからこそサイレン!という、新たな歴史を刻む重要な発掘盤!
アーウィンとスティーヴン・ドリンズの歴史でもある偉業の復刻

V.A. Primitive Piano CD \2,480
(税抜)
Speckled Red/Doug Suggs/James Robinson/Billie Pierce
1957年にアーウィン・ヘルファーの手によってリリースされた恐らくは10インチを母胎にした盤の二度目の復刻。最初の復刻は1975年でそのときもドリンズが中心になっていたようですが、今回新たにCDでの復刻はドリンズ単独の仕事。つまりこのアルバムがピアノを愛するものにとって如何に重要なアイテムかを物語る経緯でもあります。もとになったのは歴史的なジャズ音源のコレクター、John Steiner氏所蔵の57年の10インチ盤(恐らく)であったようです。Newly Discoverd Tracksとして、オリジナルの7曲に新たに8曲を足して全15曲、一曲一曲の持つ生命力はまさにプリティヴというに相応しい純粋なパワーに溢れています。
2003 USA The Sirens Records SR-5005
★★★★★

だからこそサイレン!という、新たな歴史を刻む重要な発掘盤!
四半世紀後に甦ったヴィンテージ・シカゴブギー・ピアノの嵐!
Heavy Timbre Chicago Boogie Piano CD \2,480
(税抜)
Willie Mabon/Sunnyland Slim/Jimmy Walker/Blind John Davis / Earwin Helfer
まさにこんなのを待っていた!という驚喜の声が寄せられそうな一枚です。シカゴを代表するピアノマスターによる純粋なソロパフォーマンスを1977年当時に新録で収録し一枚のLPにまとめてリリースれた盤の復刻ですが、今回さらにボーナストラックを5曲追加して全19曲になりました。(私は)戦前の吹き込みしか知らなかったBlind John Davisの新しめの吹き込みというだけでも凄く嬉しかったですけど歌も結構パンチがあって迫力充分。鍵盤タッチのアクセントに結構色気が漂うサニーランドの"Canadian Walk"や馬力のあるピアノと歌にがつんとくる Jimmy Walker等聴き所満載の一枚です。
2002 The Sirens Records SR-5002
★★★★★