トロイ・アンドリュース(Troy Andrews)
ジェームス(兄)とトロイ(弟)のアンドリュース兄弟は共に早くに日本でもニューオリンズのドキュメンンタリー番組の中、主役級で特集されていたせいもあって今もって日本のファンの最大の愛情と敬意を受けている存在だと思います。その時の兄弟の映像は私にもつい昨日のことのように思えることがありますが、トロイがまだトローンボーンを担ぐのがやっとだった4〜5才の頃、既に兄アンドリュースによる特訓は開始されていました。それは家の中だけではなくストリートでブラスバンドに混じっての実技訓練等、全ての面で愛情もたっぷりなら厳しさもたっぷりの兄から弟への本格指導の日々でした。その後成長を重ねたトロイを今度はステージで自分以上に大切にする兄の姿をライヴCDに見る気がしたものです。もし貴方がそういった成長期の兄弟の姿をTV等で見てはいなかったとしても、今これらのCDで初めてジェームスやトロイを聴いたとしても、そこには格別のニューオリンズ・テイストを感じて頂けるものと思います。
appleJam特選 NewOrleans
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Jewel Jazz Club 2012
トローンボーン・ショーティ (トロイ・アンドリュース)
全編が強烈にヒップ&クールで大都会的、文句なしこれは凄いし無限の可能性
Trombone Shorty For True CD \2,600(税抜)
本作の#1.Buckjump を聴いてふいに浮かんだイメージがウイル・スミス主演の映画「バッドボーイズ」の新作、仮称2バッドアゲインのオープニング・シーンでした。もちろんそんな映画まだないけどハリウッド級のヒット映画に使われても驚かない音になってきたことの実感。#12.UNCのクールさもまさに都会的。トロイは完全に脱皮したというか、メジャーでは思い切った変身をしてみようという意欲がビンビン伝わる感じです。ニューオリンズというよりはるかに陽光降り注ぐ原色の街マイアミっぽい音ですよね。そんな中
#7.Dumaine St.に故郷との接点を感じたり、こういう音ならそこに仮にカーク・ジョセフなんかが居ても全然驚きません。まだまだ発展・変化しそうなエネルギーを無限に持っていることの実感。プロデュースは前作に引き続きベン・エルマン。
2011 USA Verve B0015586
★★★★★ |
New Orleans Club
一本立ちトロイの新たなる旅立ち、目指す新天地は大メジャー・サウンドか
Trombone Shorty Backatown CD \2,600(税抜)
遂に今作からメジャー移籍を果たしたトロイ。実に見事なもので作品的完成度も前作までとはほんとに別天地。レニー・クラヴィッツの名がバッキングVoやギターソロでクレジットされている他、アラン・トゥーサンも一曲で参加。幅だけでなく厚みも増した手応えはしかし、また同時に完璧なるオーバー・プロデュースの快感?も味わうことに。恐らくメジャー盤しか聴かない音楽ファンにはこれは恐ろしくクールでカッコいいニューオリンズ・サウンドに聞こえ、古くからのトロイのファンはその激変ぶりにしばしとまどい、しかしやはりここは素直に祝福に走るという、そんな構図を私はイメージしました。いつかはこういう日が来ると感じていいましたが、果たして兄ジェームスとは益々音楽観で距離が開きそうなそんな展開でもあります。だから音楽は面白い!のですが。
試聴は#1.Hurricane Season、#4.Something Beautiful、#6.Right to
Complain をどうぞ。まさにここからトロイの新しい旅の始まりです。
2010 USA Verve B0014194
★★★★★ |
様々なスタイルが混在する中、豊富なアイデアとエネルギーとパワーが凄い
Troy "Trombone Shorty" Andrews & Orleans Avenue Orleans & ClaiborneCD (Out of Stock)
基本編成はトロイを含む二管にkbとリズム隊なのですがマルチプレイのオーバーダブがあるのとゲストにかなりの人数の人々が参加、実際の音はとても分厚い響きです。ブラスバンド風の音作りからメインストリーム・ジャズにラテン〜ヒップホップまで、カッコいいと思ったことは何でもありだよって言ってる気がする作風。歯切れの良いリズムにパッショネイトな旋律がのっかる歌入りの#10.や#11のインストにこのバンドだけのセンスを見ます。アルバム全体、アレンジも凝っていて中身がとても濃い1枚。潤史さんも絶好調!
2005 USA Treme Records TR-02
★★★★
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あいつのタメなら何だって、って感じで中堅から大物までが続々と集結した凄い盤
The Troy Andrews Quintet The End of The Beginning CD (Out of Stock)
タイトルがそれを象徴しているかのような、これはまさにトロイへの祝福を兼ねて仲間達がエールを送った共演アルバムかと察しました。兄貴、今まで世話になった。オレの子供時代はもう終わった。遂に大人のジャズを演る時が来た。〜
と、ほんとに彼がジェームスにそう言ったかどうかは別として、今までは常に寄り添っていた兄ジェームスがここに居ないことに注目しました。ジェイソン・マルサリス(ds)を含むクインテットの核メンバーの他にゲストでアーヴィン(tp)やカーミット(tp)にヴォーカルではジョン・ブッテ!も参加、メインストリーム・ジャズが7割、ニューオリンズ・ジャズが3割という構成にもトロイのストレートな熱気をひしと感じます。仕上がりも抜群のレベルに有り。
2005 USA Treme Records bb's Recommendation2005
★★★★★
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生ける伝説と未来の伝説、75才の年齢差を埋めた2002年収録の素晴らしい共演作
Trombone Shorty Meets Lionel Ferbos CD \4,800(税抜)
この時トロイ 17才、ライオネル92才という、まさに孫と祖父の共演と言いたいくらいの年齢差ですが、それをやはり記録に残しておこうと思った人々の愛情も入った作品。歴史の生き証人とも言うべきライオネル、1920年代の活動は、そのメンバーにジョン・ハンディも居たNew
Orleans Ragtime Orchestraが有名。さすがに長いセンテンスは吹いていませんが今もなおペットの鳴りは朗々としています。オルガンも入ったスモールコンボでの演奏は良い意味で隙間が多く非常にリアルです。
2005 USA Wise and Barking WAB-928
★★★
(収録棚 CD14)
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メインストリームと伝統のブレンド加減が絶妙、これぞ人間性の技
Troy Andrews Trombone Shorty's Swing Gate CD(Out of Stock)
何てほんわかしたハートフルなサウンドなんでしょうか。この陽気さはシカゴやNYのジャズでは絶対得られない貴重な成分。幼いときから兄ジェームスの特訓の下自分よりも大きいトロンボーンを懸命に吹きながらストリートを練り歩いてた経験が全て凝縮されている感じです。各曲ともに豊かなアイデアが活かされていてラテン調からセカンドラインまで、間にメインストリームな正攻法のジャズも有りの引き出しの多いアルバム。兄ジェームスのトランペットを始めサックスのJames
Martinも抜群の働きをしていて、二曲で我らが山岸潤史も参加。特にパーカッションとリズム隊の活躍が気持ちよくて、ラテン調の#2〜#3等は特に印象に残ります。でも全曲とも良いです。
2002 USA Louisiana Red Hot Records LRHR-1156
★★★★
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豪華絢爛、質実剛健 〜 まさにニューオリンズ絵巻の世界です
James & Troy Andrews 12 & Shorty CD(Out of Stock)
トローンボーンが背丈の数倍に感じた5、6才の頃のトロイのイメージがまだ瞼にあるせいか、この写真を見てまずは大きくなったものだという感慨が先にきてしまいました。で、中身はその感慨をさらにとても大きな喜びに変えてくれました。豪華ゲストが沢山入っているからということ以上にこの兄弟の存在感は年々増幅しています。もうこの音楽に言葉はそれほど必要ではありません。貴方がニューオリンズが好きで、その街から聞こえてくる音楽が大好きな人ならもう迷わずGetして下さい。この一枚がどれくらい貴方を幸せにするかを是非体感して下さい。
2005 USA Keep Swingin' Record bb's Recommendation2005
★★★★★
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