これを読んでいて何よりも個人的に懐かしく思い出したエピソードがありました。ドイツの著名なジャズ愛好家で評論家のヨアヒム・べーレントが初めてカークをお店の壁越しに耳にしたとき、「今日のホーンセクションはまた素晴らしいね」とつぶやいた瞬間、店のスタッフが、いえあれはセクションなんかではなくローランド・カークという男が一人で三管を同時に吹いているのです」と答えた。このエピソード、若いときにSJ誌だったかその増刊号だったかで読んだ記憶があります。口さがない権威主義的な批評家達からはサーカスだの邪道だのと叩かれたカークの凄さの一面をベーレントは理屈抜きにその時体感していたのです。2005年某月記

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ローランド・カーク伝 〜 溢れ出る涙 ジョン・クルース著 / 林 建紀 訳 (初版本)
河出書房新社 \4,200
+税
少年時代、心ない白人の看護師によって盲目に
されてしまってから後、不屈の精神で嵐のような
生涯を乗り越えた黒人天才ジャズ・ミュージシャン。
初にして唯一の伝記本です。

以下は訳者 あとがきより
本書は、ラサーニアンにとっては彼の音楽への
理解を深める格好のガイドで、
ラサーン研究家と新たな伝記作者にとっては
避けて通れない第一級の資料だ。

(収録棚 BOOK2)