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(写真はTerri Hendrix)
Americana Club

昔はフォークロックやカントリーロックと呼んだり、その後はオルタナとも呼ばれた
あの独特の音楽世界。時代の流れで益々ボーダーレスになっていく中、頑なまで
に土着の音を滲ませている音楽でもあります。

アメリカーナ・クラブは2014年12月が最終回になります。長らくのご利用に厚く感謝申し上げます。
今後は引き続きBluesClub、MIX倶楽部等、他のコースのご利用を是非よろしくお願い致します。


Americana Club
2014年の 頒布予定タイトル一覧 (Americana Clubは2014年で活動開始以来 11年目♪)

2014年 1枚コース会員様 2枚コース会員様にはこちらの作品もお届けします
1月 失われつつある時代を決して忘れていない熱くて切ない人々がここにも居た
Shannon McNally Small Town Talk (Songs of Bobby Charles)
本作にゲストとして参加もしているドクター・ジョンが、どうやらシャノンにこのアルバム(ボビー・チャールズ作品集)の制作を持ちかけたらしい。そこでシャノンがドクタージョンに、それじゃボビーに一度会ってアイデアを一緒に揉んでみたいワてなことを言ったそう。そんな裏話を綴った英文を根本的に私が誤読していない限り、ということはこれはまだボビー・チャールズが存命だったときに本人との親交の元で作品の青写真が出来上がったことになる。事実これらの録音は2007年のものだとクレジットが有り。1972年当時のウッドストック・カルチャーの片鱗にも触れておきたいなぁ、などと語ったシャノンに対してボビーはそれはとてもいいことだと賛同したとのこと。本作の標題、スモール・タウン・トークは当時の「ウッドストック村」のことを現しているそうで、あの時代に極めて限られた時期だけニューヨーク郊外のウッドストック周辺に歴史的な文化圏が生まれていたことを知る人なら大いに溜飲が下がるタイトルなのであります。ということで冒頭幕開けのこのノリ、#1.Street Peopleはまさにあの時代のベアズビル・サウンドそのまんま。特に終盤のSEはあたかもザ・バンドの面々やエイモス・ギャレットにアルバート・グロスマン等が通りで立ち話をしているようなそんな臨場感が満点です。ボビー特有の気だるさを上手く出している#6.Homemade Songsなんかも、おお成りきっているじゃんという感じです。言い出しっぺのドクター・ジョンも歌う#7.Long Faceは、妹みたいに可愛いと思っているシャノンにボビーの歌を歌わせてそこに自分も居ることのハッピーさを満喫している彼の大満足感がこちらにも伝わってくる気がします。ディランが居てザ・バンドが居てボビー・チャールズが居て…、うぅそんな凄い音楽村がもう一度この時代にも出現しないかなぁ。何もミュージシャンだけじゃなくて、そこにレコードのジャケット制作を手がけるデザイナーや画家やイラストレイターに写真家にそれに映画監督や作家・脚本家や詩人たちが集えば何か凄いものがまた生まれそうな気がします。そういう心の余裕や栄養をたっぷり持った人たちの時代がまた来ますよう祈りつつ、シャノンのこのアルバムにそんな夢を託してみたいと思います。
2013 USA Sacred Smack Music
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
ペダル・スチールとラップ・スチールが活躍するまさにツイン・セイクリッド・スチールの雄、その活躍は教会だけでは狭すぎる!
Campbell Brothers  Beyond the 4 walls

08年に本邦初公開的なご注目を頂いたあの豪快なニューオリンズ・ライヴから早くも5年が経ちました。教会で、オルガンの代わりにスチールギターを弾くことからその名が付いたというセイクリッド・スチール、ここでも#6.Nobody's Fault but Mine でそのスチールの両雄が熱い競演を魅せています。てっきり4兄弟在籍のバンドだと思っていたのにここではキャンベル3兄弟を中心にということになっていますが、バンド自体の活動キャリアは40年とのこと。ニューヨーク出身ながらも枠的にはニューオリンズ・サウンドに括られているのも特徴です。ペダル・スチールのチャックにラップ・スチールのダリック、そしてギターのフィリップ・キャンベル三兄弟を軸に明快なスタイルのコンテンポラリー・ゴスペル・チューンが展開します。ゴスペル・ソングには時にジョイフル・ノイズという形容が付きものですがまさにその名前をタイトルにした#9.Make a Joyful Noiseでは女性ヴォーカル陣が活躍、ワークショップや小さなライヴ会場なんかでこういうのを聴いたら立ち所に自分でも一緒に歌いたくなること必至です。個人的にはブルース色濃厚な#3.Mama's Goneがジャストフィットで、いわばホルムズ・ブラザーズ的ニュアンスのこの手の曲がもっと聴きたい気もしますが、とにかく40年も続くバンドはそうざらにあるものではないです。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF

※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
2月 一人多国籍軍、というよりかは無国籍テイストな吟遊詩人が熱血系気骨溢れる詩人に捧げたアルバム
Leyla McCalla Vari-Colored Songs a Tribute to Langston Hughes

レイラの才能をCDにしようと最初に思ったのが、お馴染み Music Maker(過去当店でも扱っているエタ・ベイカーやビヴァリー・ギター・ワトキンス等のレアで希有な才能の発掘に優れたレーベル)のティム・ダフィーだったらしく、さらにはリリースや配給元にハルモニアムンディやディキシー・フロッグの名前を見た瞬間如何にもの嬉しさがこみ上げてきました。解る人たちから如何に大切に思われているアーティストであるかがそういった背景にも感じられます。レイラはハイチ移民の子孫でニューヨーク生まれながらも育ったのがニュージャージー郊外ということで何となくピンとくるものが。日本で言えば例えば東京23区内で生まれた人が川崎や横浜周辺で思春期を送ったといえば伝わるでしょうか。しかも10代のときに2年間ガーナで暮らしたという経験は大きなサムシングを彼女に残したに違いない。当初はチェロとクラシックを学んでいた女性がある日アメリカン・ルーツ音楽に目覚め、そしてニューオリンズでストリート・ミュージシャンとして活動するといった経歴は自分が求めているもの自分に一番フィットするものを見つけるためには何だってやっちゃうワといったリミットレスな情熱を強く感じます。この作品自体はハーレム・ルネッサンス期に活躍した、詩人で作家のラングストン・ヒューズに捧げたもので当時黒人は従順か野蛮なタイプしかいないと決めつけられがちだった白人社会において知的な黒人も居ることを強烈に印象づけた人。うっかりすると白人達から集団リンチを受けて自分の死体を木にぶら下げられてしまうような時代に「白人達のやり方」だの「自由への闘い」だのといった出版物や戯曲を出すのは実際命がけだったのかも知れない。これはそんな気骨有る偉人に自らの歌を捧げたくなったレイラの気持ちが詰まったCDです。#3.Mesi Bondye とはフランス語かなと思ったらネット翻訳してみたらどうやらハイチのクリオール語らしく意味は「神に感謝」だとのこと。(というか長くフランス領だったのでハイチの標準語が今もフランス語だと聞きますが) #7.Manman Mwen もやはりハイチのクリオール語で「私のお母さん」。ということで彼女のルーツであるハイチと密接に繋がった作品がちらほらする中、個人的にはシンプルな弾き語り#8.Song for a Dark Girl がやけに印象深く、 地域性も希薄なら無国籍な感じもする点で最もニュートラルなレイラ・ミュージックのひとつと感じます。ニュートラルと言えば#13.Lonely House も実にそんなニュアンスで一杯です。陽気でもなく陰鬱でもなく何となくぼやーっとしているときの安穏さがあるのが特徴です。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-6042
極上リバイバル♪ 2014年度対象クラブ選盤として10余年ぶりに復活のリバイバル選盤
Americana Club 
スコッティ・アンダーソン
カントリー・ギターなんだけどブルージーでソウルフルな味わいもあるのが特徴
Scotty Anderson Classic Scotty

今回も全編テレキャスを気持ちよく鳴らしまくっているスコッティ。実に滑らかな超絶テクは益々磨きがかかり、加えてソウルフルな女性シンガーP.Ann Everson-Priceが一部で加わったことで一層達人ぶりが対比的にクローズアップされる瞬間も。舌を巻くような#1.Going Down This Road Feeling bad や #5.Honey Fingers といった快速チューンに挟まったバラード #3.Cold Cold Heart等々、作品の構成にもうっとりする1枚です。シンガーにはP.Ann以外にBill Wood(一瞬グレイディ・チャンピオンかと思ってしまう声が印象的)の参加も作品に変化を付けています。インストチューンの中にほんわかしたハーモニカがフューチャーされるのんびりした感じの曲があったりとスピード一辺倒でない構成的なバランスも良好。結果的に劇的でドラマチックなテレキャスの快速な鳴りがより際立っています。個人的なお気に入りはラスト#10.16Candles、ブルージーかつゴスペル・ライク!とにかく、ブルースファン、ジャズファン、カントリーギター・ファンと垣根を越えたすべてのファンから絶賛の声を頂いているのがこの人、スコッティ・アンダーソンです。
2003 USA J Curve JCR-8002
3月 Big Walker Root Walking
実に11年ぶりのアルバムで、デリック・ウォーカーというのが本名ながらも私の場合はその名を思い出すのに資料を読み返さないといけないくらい、ビッグ・ウォーカーという名前の方に馴染んでしまいました。  …続き
極上リバイバル♪ 2014年度対象クラブ選盤として10余年ぶりに復活のリバイバル選盤
激しく注目されたいハーピスト!Brian Kramerのスライド全面参加も見逃せません
Big Walker Still Dream Walking

テキサスの進行形ブルースの中でも一際注目されて欲しいのがビッグ・ウォーカーのこの作品。ジミー・ドーキンズ(g)、エリック・ビブ(g)といったビッグ・ネームの参加も大変な魅力ですが、それ以上に知る人ぞ知る状態のいぶし銀スライド奏者Brian Kramer の全面参加がこれまた凄い。ゴージャスな三本のギターとピアノをバックに、軽快なノリで魅せる#2.If I Had One Wish、クレイマーのシビレるスライドで幕を開ける#13.Black Ice。注意深く聴けば聴くほど味わいが深まる優れた作品です。オリジナルでストレート勝負するウォーカーの清々しさも好感度大!ビブのアルバムではフォーキーなウォーカーもここではサックスにハーモニカにヴォーカルと、マルチなブルースマンぶりをも発揮、いつか大ブレイクしそうなそんな楽しみな期待を持たせる若き逸材。
2002 USA Big Walker Production BWCD 892 (Real Audio映像トラック付)
4月 ルイジアナ産ロッキン・ブルースの発掘コンピ盤、弩級マニアでもこんなん知らんぞ〜が連発驚異のセレクション
V.A. Rhythm 'n' Bluesin' by the Bayou:Rompin' & Stompin'
当店的には本シリーズ初登場盤ですが実はこれがシリーズの第六弾になるのだそう。ここに収録の26トラックのうちひとつでもオリジナルの形でもっているぞという方は  …続き

※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
2014年度対象クラブ会員様限定商品
そのフィーリング判るなぁという瞬間が多々、だからこそ身近に感じるのかも知れません
Macy Blackman & the Mighty Fines Don't You Just Know It
掲載の順序が逆になっただけでこちらは2011年に出ていた既発盤。当初私が彼らに …続き

※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
5月 最近はカナダ>アメリカという感じで、シンガーソングライター・シーンを意識することが多くなったかなぁ
Rachelle Van Zanten Oh Mother
カナダでは既に名の知れた実力派ブルース・ロッカーで、バンドとして活動していた1997年以降ソロに転身する2006年までに持ち前のブルージーなスライドギターで数多くの賞を受賞。本作は …続き
革命の吟遊詩人、米国黒人音楽史に残る名作が+3で21世紀に再登場
Gil Scott Heron Pieces of a Man
ブラック・アメリカ音楽史の中でこれは最も重要なアルバムの一つとされる作品で、並び称される作品には …続き
6月 CDでこれだけ魅了されるのだからオンステージではもっと凄いオーラを発する人なんだと思います
Christina Skojolberg Come and Get It

ノルウェイ出身の美形レフティ、クリスティーナ・ショルバーグが、エリヤ・リチネン等を手がけてきたフィンランドの名プロデューサー ダヴィデ・フローレノの手により制作した会心の一作。ノルウェイのブルース事情と言えば、…続き
ささやき系SSWが歌うジャズ・ソングという一貫したスタイルが個性的
TOrcH Charm

今まで沢山の「アローン・トゥゲザー」のカバーを聴いてきましたけど、トーチのシーラが歌うこの …続き
7月 シンプルだけどセンスが良い!耳にはゴージャスな70年代型プチ・プログレ・ハード系ギター・ロック・バンド
Gov't Mule By A Thread
編成的にはkbを含む四人組ながらも耳には典型的なロック・トリオ・サウンドで、しかもそれは過去クリームやジミヘンが築き上げた世界観を好んでいる人たちの模様です。特筆は派手渋に決めたクールなリフがカッコ良い曲が多く、恐らくはイントロをどう決めるか、そこも相当練っている気がします。…続き
アコースティックながらも起伏の激しいドラマチックな描写が印象的
Ruby Rendrag Wartime Favorities

特にニューオリンズ産であることを強調する訳でもなく全体にさっぱりとした印象を残す極上SSWです。アコースティックなフィーリングの中にも時にはメリハリも効かせた作りで …続き
8月 鼻腔にほんのり湿地帯の空気も感じるサザン系アーバン・フォーク・ミュージック
Benjy Davis Project  Sincerely

例えば#1.Aftermathなんかはかつてのジャニス・イアンを思わせる質感で、出身はバトンルージュながらも活動地がNYということで70年代前半風の音ニュアンスもそのまんまという感じ。…続き
ニューオリンズ・ファンクの貴公子ノセンテリの、実に妙ちくりんな、だけど抜群にクールでカッコいい全10トラックを収録したヘンな盤
Leo Nocentelli Rhythm & Rhythmes Part1

ムムム、これはまたケッタイな・・・奇妙キテレツという言葉が真っ先に浮かんだヘンなアルバム。というのも一部の曲を除きそれぞれ…続き
9月 21世紀の今も燦然と輝き続ける、ドクター・ジョン最大にして最強のヴードゥー・マジック盤
Dr.John Gris-Gris
今回の復刻に際してP-Vine輸入部から届いた資料原文がまさにパーフェクトに本作の魅力を伝えています。 …続き

※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
ケイジャンの王道とちょっぴりのジャグバンド風味が軽快かつ爽やかな余韻を残します
Benzie Playboys Oh Yeah

パーカッシブに板をこする音の快感を全身生身で受け止めた初めての経験は、かつて1990年にニューオリンズでロッキンドプシーのステージを間近で観た時でした。…続き

※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
10月 単純に訳せば声のデカイ少数派民族という感じですが、北米大陸に暮らす黒人や南米系の人々の気持ちが凝縮されているような気が
Frank Foster the Loud Minority
東京のレコード店で仕事がしたい、の一心で私が上京して数年後くらいの頃、当時お客として仲良くなっていたブッカー・リトル・フリークの学生が住むアパート(学生寮)に遊びに行ったときの話。 …続き
グラミー賞ベスト・ヒストリカル・アルバム2008受賞作品、南部ルーツのバイブル!
V.A. Black and White
ルーツ音楽ファンの誉れ高い偉人アート・ローゼンバウムが残した名作4枚組ボックス「アート・オブ・フィールド・レコーディングス」を絞りに絞って1枚にまとめた凄盤。…続き
11月 リアルタイムには当時出来たばかりのFM大阪の番組「ビート・ゴーズ・オン」で盛んに聞いた記憶があるザ・バンド・チューンとか
Colleen Rennison See the Sky about Rain
ザ・バンド、ジョニ・ミッチェル、レナード・コーエンと聞いて、いずれもカナダ勢のアーティストだと直ぐにピンと来る方は相当のベテラン音楽ファンだと思いますが、…続き
アビーが居ると言うだけで大・満・足なのですが三人でのユニットはさらに世界観が拡大します
Red Molly the Red Album 
2012年の同クラブ選盤でお届けしたAbbie Gardner のもうひとつの活動がこのレッド・モリー。#4.Willow Treeのバックで聞こえる胸キュンのドブロ、アビーのソロアルバムに聞き惚れた経験がある方ならこの個性的な響きが直撃弾になるかと思います。…続き
12月 フィンガーピッキングのアコースティック・ギターによるとても贅沢かつ上品なバカラック・チューンで構成
Tommy Emmanuel 他 Burt Bacharach This Guitar's in Love with You

昨年(2013年)の秋頃、ナッシュビルのトミーオフィスの方からYoutubeでの映像とは別に新たに録音されたトミーのアコースティックなバートバカラック作品が出る、と伺ってから早一年、…続き
Player
Doug Smith & Mark Hanson,Wayne Johnson, Doug Smith, Greg Hawkes, David Cullen, Tommy Emmanuel, Laurence Juber, Mark Hanson, Al Petteway, Eltjo Haselhoff, Nick Charles, Jim Earp, Mike Dowling, Arlen Roth and.
2012年に吹き込まれ機会待ちだったと思われるラッキーのハジケまくり80年代テイスト・ブルース
Lucky Peterson Travelin' Man
時は2012年のとある夜のロンドンで、ラッキー・ピーターソンがおもむろに "ロニースコットの店" のステージに上がり、古めかしいゲイトマウスのナンバーを歌い始めたときこのアルバムは生まれた。…続き

特典 年間通期2枚会員様に
ボーナスポイント

3,000ポイントを進呈


appleJam レ7クラブ+1
さらにご加入のコース合計枚数が3枚の会員様は5,000ポイント
4枚の会員様には7,000ポイント
というようにご加入のコース総枚数に応じて
累進加算でポイントは増量されます。
詳しくは 7大クラブ共通規約 のページをご参照下さいませ。
2枚コース会員様は
さらにお楽しみ♪




Americana Club
2013年の 頒布タイトル一覧

2013年 1枚コース会員様 2枚コース会員様にはこちらの作品もお届けします
1月 文句なし、今世紀最高のリヴィング・ブルース!重厚さと音圧の中にマイルドさもある優れもの
Lil' Ed & The Blues Imperials Jump Start
エネルギッシュないつものエド・スタイルで幕を開けるこの4年ぶりの新作!
って、06年盤に書いたコメントと同じ滑り出しですがいやしかしバックのイン
ペリアルズのメンバーも段々といいオヤジ顔になってきました。これだけ長
期間不動のメンバーで活動出来るのもボスのリルエド始め全員の人柄が
やはりものを言うんだろうなぁ。しかも今作は今世紀の新録ブルース盤として
文句なしNo.1の出来ではないでしょうか。快調に飛ばす冒頭からの3曲の後
に登場する#4.You Burnt Meの心地よいテンション。続く #5.House of Cards
中間部ソロも地味にイカシてるし、というか全14曲すべてが聴き所満載
で気を抜く暇がありません。個人的な最大のお気に入りは
ちょっとブルース離れした感じの#13.My Chains Are Goneで、中間部のメロディアスなソロにも
ヤラレます。全曲オリジナルの中、1曲だけ叔父貴J.B.Hutto作のコテコテ・シカゴ・ブルース
#11.If You Change Your Mind が置いてあるのが如何にもリルエドらしいです。
2012 USA Alligator ALCD-4949
美趣琴の、もしかしたらこれがデビュー作だったのかも知れない1998年盤の再発盤
Myshkin Blue Gold
本作の存在を今まで全く知らなかったことに加えて、最初に衝撃を
受けた1999盤と同様既にこの時点でミシュキンが完成形であること
を知って再び心地よい衝撃が蘇りました。当時から好んで彼女のこ
とを美趣琴という漢字で書くのも実はストリングスの使い方が絶妙で
#1.Fallow が象徴するように三次元的な響きが魅力です。表題曲の
#3.Blue Gold は最初に私がミシュキンを好きになった原体験に最も
近い音、シンプルなのにドラマチックですよね。そして必殺の直撃弾
は#13.Sun of My Bonesでした。多重構造をした複合的な建造物の
ような音楽はこの時既に彼女の世界に建築済みだったのです。
2012(1998)  USA Binky-1015
2月 まさに真打ち登場の感が大、大迫力美魔女ブルース軍団映像に仰け反ります
Tracy Nelson,Angela Strehli,Dorothy Morrison,Annie Sampson
the Blues Broads
S/T CD+DVD 2枚組
先のトレイシーとアンジェラの二人がジョイントしたコンサートがきっかけとなり、
そこに同じくらい大ベテランかつ最強の黒人女性シンガー二人が加わった文字通
りの本格派ブルース&ゴスペル・ユニットです。何より嬉しいのは同じ内容のCDと
DVDがセットになった2枚組であること、実際に本作品をエンジョイすると直ぐに判
りますが、今まで私達には特に馴染みではなかった二人の黒人女性の存在感と
力量が映像で観ることで文句なし2倍の迫力で伝わってきます。加えて大姉御
トレイシーの映像的迫力も半端ではなく、恐らく今まで映像でトレイシーをご覧に
なったことがない人ほどその迫力に圧倒されるのではないでしょうか。全員が
素晴らしい歌唱力でせまる中、元々トレイシーが大好きな私は#7.Walk Away
が一番のお気に入りになりました。もちろん黒人シンガーの二人をそれぞれ全面フューチャーした熱血
チューンやパンチ力満点でハジケるアンジェラ・ストレリ大活躍曲もあるし、4人が総力上げて競演する
曲は特に圧巻です。
2012 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2311
ブルースファン、ハーモニカファンなら誰もが持ってなあかん、もの凄いシュガーのライヴ盤2枚組
Sugar Blue Live-Raw Sugar 2CD
ブルース・ハープというかハーモニカ・ブルース・シーンにおいて確かに何かが置き換わった、
何かが塗り変わったという気持ちになったのが私の場合は07年のシュガーブルーの"Code Blue"
という作品の登場でした。当時はオンラインのメガストアも含めてまだどの店も国内では扱って
いなかったため、何とかして入手して欲しいというコアファンの依頼を受け、現地代理店から並行
輸入したのをHPに載せたところその評判はあっという間に全国レベルに拡大、瞬く間に凄い勢い
で売れ始めた瞬間、BSMFが同盤を取り扱うようになって今に至ります。続く2010年"Threshold"は、ブルースという既成概念を一端シュガーの遺伝子レベルで新しい塩基配列による音楽的DNAに再生した感じが強く、その意味でハーモニカ・ブルース・シーンにまさにiPS細胞を生み出した感も
して「何かが置き換わった」という印象を持った次第です。ここにある2枚組全13曲約2時間は一曲当たりが非常に長い演奏にも関わらずフィーリング的にはあっという間に次々展開していきます。誰疑うことのない、これは
今世紀最高にして最大の衝撃作、ブルースの歴史に残る作品になること間違い無し。試聴はDisc1.#1.Red Hot Mama
Disc2.#4.Messin' with the Kid をどうぞ。ギターにRico McFarland が全面参加しているのも特筆です。 ちなみにRicoの
01年盤のデビュー作でゴキゲンな客演をしていた一人がシュガー・ブルーその人でした。
2012 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2309
3月 6年ぶりのアルバムは彼らの師へ捧げた思いの詰まった1枚となりました
New Birth Brass Band On My Way
これは彼らの師であるオリンピア・ブラスバンドに捧げる旨の
ノートがあって、そのノートを読み違えていない限り、いくつか
の新曲と、師と共にあった時代に演奏したお馴染みの曲をリ・ア
レンジして心からの敬意と共に制作された作品ということになり
ます。そのため従来のド迫力アンサンブルとは趣が異なり、至極
オーソドックスに、だけどとても楽しいハッピーなサウンドに仕上
がっています。トラッドの#1.Hot Sausage Rag と書き下ろしの
新曲#3.Happy Dream の間には語りの部分以外耳には時の
隔たりを全く感じません。そこが彼らの凄いところ。根っこに
あるスピリットが時代を超えて不変であることが判ります。
2012 USA Threadhead Records
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
オースチンっぽい音作りが特徴ながら、ジョー・クラウン全面参加にも注目
って、デイヴはJuiceのベーシストなのでその組み合わせは不思議ではない

Dave Jordan These Old Boots
初めてデイヴのソロを聴いたときの印象がジミー・ラフェイヴっぽい、
つまり見かけはラフ&タフなんだけど背中に西部男の哀愁を感じると言
ったそんなニュアンスだったので、このアルバムにジョー・クラウンが
居るとか、ニューオリンズ産であると知ったときは軽く驚きました。なんて
書いたあとで彼がJuiceのメンバーであることに気がつき納得という顛末。
アンダース・オズボーンによる輪郭のはっきりしたドラムと空中を浮遊する
感のペダル・スチールと、さらにそこに絡むフィドルが実に絵になる
#4.Darknessの極上感。同時に#5.What You Can't Keep の凝った
シンプルさに見る職人気質と、歌ものってこいうのを言うんだよなと
改めて感じます。全編で活躍するJ.クラウンのピアノの詩的さも特筆。
2010 USA Independent
4月 年度最高峰のリイシュー作品!
米国音楽史にその名を残すダン・ペンのこれが文句なし永久保存盤

Dan Penn the Fame Recordings
これらの楽曲がフェームに録音されてから既に半世紀もの時が
流れているにも関わらず、すべての音楽ファンの琴線を激しくシェイク
するに違いない訴求力。ここにある全24曲どれをとっても今この瞬間に
新曲として通用する根源的な魅力に溢れています。まず気持ちをまっさら
にして聴いた#1.Keep On Talking はイントロ部でふいにダイアナ・ロス&
シュープリームスの顔が浮かんでしまいます。#3.Far From the Maddening
Crowd
や #6.Don't Loose Your Good Thing ではオーティス・レディングに
代表されるアトランティック・ソウルの雰囲気も漂い#4.Uptight Good Woman
ではサム&デイヴに代表されるマイアミ系からメンフィス・テイストも有り。
アメリカン・ルーツ音楽と黒人音楽の極上の成分がすべてここにあるといっても
過言ではなく、これを聴く前の貴方と聴いた後の貴方とではもう全くの別人に
なっている、そんなとてつもないアルバムがこれ。熱血のお薦め盤!です。
2012 UK ACE CDCHD-1353
変態ファンク・ジャズや個性派のラテン・ジャズが好きな方には特に猛毒です
Alfonso Lovo La Gigantona
中米ニカラグア産のサイケデリックなラテン・ファンク・ジャズ盤が
オモシロイ♪と伺って早速の導入です。レーベルのNUMERO自体は
既にソウル系のコアファンにはすっかり有名な、シカゴ有数のあのコレ
クターズ・レーベル。さすがここから出るものはただ者でない人ばかり。
本作でも一瞬ハービー・ハンコックを聴く耳になってしまう#3.Tropical Jazz
や、出だしがまんまサンタナみたいな#4.Los Conquistadores等、色んな
楽しみ方が出来そうな曲が多々。吹き込みは1976年と言うことでハンコ
ックのヘッドハンターズからは3年後、サンタナだとアミーゴスが出た時期
の制作で特にキーボードのソロにハンコックに代表される当時隆盛だった
CTI系ジャズの成分を感じて嬉しくなります。
2012 USA Numero 046
5月 ブルース回帰、ギタリスト回帰、そしてSSW路線がほどよく配分された熱血盤
Chris Thomas King Bona Fide
最近のクリスはどちらかというとソングライター面とシンガーとしての面を強く感じる作品が多かったですが、本作では久しぶりにブルースチューンで延々とソロを弾く姿が復活、#3.These Blues Gon' Tell My Story や#9.Good By Chicago はその典型。一方で従来路線の#4.I'm Done Crying Nowといったテイストの曲も有り。ラスト#10.the Wind Cries Maryはちょっぴりジミヘンぽいところが如何にもクリスらしい点。今の自分をトータルに表現しようとしている、そんな印象の作品です。すっかり中堅どころになりました。

2013 USA 21st Century 21CB-CD2131
教会の隅々に優しく拡がる癒やしの音楽、心が洗われる感覚は至福の境地
Tommy Sancton & Lars Edegran  Hymns & Spirituals
ニューオーリンズのTrinity Episcopal Church(教会)でライヴ収録された、癒やし成分100%のサンクトン(クラリネット)とエデグラン(ピアノ)の共演盤。演奏された曲のほとんどが賛美歌や(神の)祝福をテーマにした楽曲が多く、幕開けの#1.What a Friend We Have in Jesus から既に聴く者を優しくそっと包み込んでくれる展開です。#13.At the Crossは、たまたまネットで賛美歌の曲名検索をしていたとき、希望の讃美歌291番「At the Cross」をオルガンをバックに子供達のコーラスで歌っているのを鑑賞したせいか、そのハッピーさは二乗倍に感じました。この作品全曲心の底から至福感がこみあげて
くるのが凄いです。
2013 USA New Orleans Legacy Records
6月 8年ぶりにのファビュラス、意外にもテキサス・ブルース色がほぼゼロなことに驚きます
Fabulous Thundrbirds On the Verge
オールドファンほどジミー・ヴォーンと組んでいたときのファビュラスが最高だったと目が遠くを懐かしむ人が多いことをリアル店舗時代に沢山経験しましたけど、それはまた同時に80年代以降ブルースがかなりモダンにファンキーに変化したことと無関係ではないのかも知れません。ちょっと話が脱線しますけど、長年ショップの店頭に立っていてずっと感じてきたのは、70年代には50〜60年代の音を、90年代には60〜70年代の音をヴィンテージっぽく好む方が多く、今この2013年には概ね70〜80年代のブルースに強烈にハマっている方が少なくありません。リアルタイムには特に批評家達からはやや軽んじられていたアルバート・キングやアルバート・コリンズといった個性派に今ズブズブにのめり込んでいるお客様を私は沢山知っています。当時(も今もですが)それらに熱くハマリ込んでいた自分としてはもの凄く嬉しい状況です。ファビュラスの場合ももしかしたらポスト・ジミーの時代のギタリスト達、例えばキッド・ラモスとかが活躍した頃の作品に再び熱いスポットが当たるときが来るのかも知れないですね。本作では、知らずに聴くと70〜80年代のAORかと思う煌びやかなイントロをした曲が目立つ中、#5.Runnin' from the Blues や#9.Diamnods won't Kiss You Back の地味に軽快な曲の印象が深いです。個人的には #3.Too Much Water を聴いてて無性にボズの77年作「ハードタイムス」を聴きたくなりました。やはりキムもずっとあの時代とタイムトンネルで繋がっている人なんだと感じます。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2328
直球のピアノ弾き語りと軽妙なバンドセット、そしてハイテンションな60年代の発掘音源も加えてこれワンセットでサムのすべてが解る豪華盤!
Ironing Board Sam Double Bang  2CD
現在はニューオリンズを拠点としているものの、彼自身のバンドとしての本格デビューは59年メンフィスでのこと。それより前はマイアミでブギウギやゴスペルを得意とするオルガン奏者だったそう。生まれが1939年サウスキャロライナなのでとても若くしてプロとして活動していた模様です。この名前は当時ステージでアイロン台にキーボードを乗せていたことからその名がついそうで本名はサミュエル・ムーア、最初は嫌っていたあだ名を活動には便利だと気付いてからは気に入ったというエピソードに妙に人間くささを感じます。この眠れる巨匠を新録で「発掘」したのはマニアにはその名が知られるDexie Flogで配給がハルモニアムンディという如何にもの組み合わせ。ブルースファンにはお馴染みのWOLFといい、オーストリアには黒人音楽に造詣が深く熱い気持ちを持った制作者が多いことに改めて敬服。内容的にもバンドで12曲、ピアノソロで13曲、さらには文字通りの発掘音源である68〜70年収録の10曲をカップリングした入魂の2枚組構成。軽妙にファンキーそしてソウルフルなバンドでのサウンドには聴く人を選ばない親しみやすさが大、Disc1#5.Beat the Devil はその典型です。一方ピアノ弾き語りではDisc2#3.Why I Sing the Blues に代表されるように基本スタイルで真摯にブルースを歌う姿をキャッチ。おまけ収録の68〜70年録音の10曲からはDisc2#14.I've been Used がいきなりの直撃弾。続く#15.Man of the Street のこのてんぱった感じの音も含めて60年代音源はスリルが満点。中の写真、往時の一見リトル・リチャードっぽい勇姿に好感度百倍!と感じるのはきっと私だけではないでしょう。個人的にはいまだ衰えていないスピリットを感じるDisc2#5.Don't Worry about Me等弾き語り編に主に熱くなります。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2326
7月 エイモスだからこそのジャズギターの饗宴、スコッチやバーボンではちょっと似合わない、まさに芳醇なブランデーの香りがします
Amos Garrett Jazz Trio JazzBlues
ジャズトリオと言ってもエイモスの場合はギター2本+ウッドベースによるトリオ編成なのが大きな特徴です。相棒のギタリストはキース・スミスという名の人ですが、あいにく経歴等は不明、一貫して粘りけのある太い音で右寄りに位置しているのがエイモスのギターで、L-ch でやや軽量級の音をしたギターがキース・スミスだと判断して全曲を聴きましたが、せっかくの国内盤仕様化で日本語解説も付いているのに、両者のギターの特徴を聞き分けてくれてないのがちょっぴり残念でした。昔のレコードだったら、特にジャズ盤では細部に渡る詳細な解説や分析が成されていたものが少なくなく、その解説がとても勉強になったものでした。故に国内盤を高いとは感じなかった由ですが、最近の解説はやや感想文的なのが目立つのがちょっと残念かなぁ。なんて書くから多方面から嫌がられるのか(笑)。もとい、曲自体大好きな#7.All Blues では、エイモスの太いギターが渋く斬り込んできたあとをベースが忍者の如く地を這い、そしてキースのギターが風の如くその両者を包み込む感じ。この感覚、いわゆるピュアジャズの作品では過去に味わったことがない一種独特の異次元宇宙観(感)が有ります。まさに長くアメリカン・ルーツの王道を歩いてきた人ならではの我が道的な解釈です。その点ではモンク・チューンの#3.Blue Monk でもソロの初っぱなからエイモスとキースがほとんどチェイス展開になるところがこのトリオの本領発揮、こういうアイデアも型にとらわれない人ならではの発想だと感じます。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2340
ボリビア出身でサンフランシスコ在住のクラブオーナー と テオ・マセロ がコラボしたユニークなラテン・ジャズ
Cesar Cesar830
極めて革新的な部分と根っこの普遍的な部分が奇跡的に調和していた70年代のクリエイティヴなアメリカン・ジャズを多く制作したのがフライング・ダッチマンという米国のレーベルでした。私はRCAのマークが入った同社盤に馴染みが深いですが、当初の配給元はアトランティックだったそう。そのフライングダッチマンの未CD化作品の掘り起こしにBGPが着手、その最初の仕事(と思われる)である本作はラテン・ジャズとファンクの融合を大胆に試みたアルバム。ブリブリのサックスを聴くとついこの時期このレーベルで大活躍したガトー・バルビエリの顔が浮かんできますが、本作で吹いているのはハドリー・コールマンとスティーヴ・マーカスの両名。S・マーカスはラリー・コリエルと組んだゴキゴキのジャズロック・サウンドでご存じの方もありそうですが、ここでのマーカスはソプラノ・サックスに専念している模様です。後期マイルス・バンドを彷彿とする#3.the Devil and Montezuma なんかが飛び出す一方、まるでオシビサが突然ジャズ化したかのような#5.Azucar 等、さすがはテオ・マセロ。リスナーが想定する範囲の音を簡単に超えた展開で魅せてくれます。哀愁漂うラストチューンも魅力ですが、個人的には何故か伊東たけしの居たスクエアをつい思いだしてしまう #7.Bridges がやけに気に入ってしまいました。70年代ってほんとにこういうトロピカルなサウンドが世を席巻していましたよね。
2013 UK BGP CDBGPM-261
8月 半世紀を経て今超リアルに響く打楽器群、根源的なリズムは地球部族の共通言語だと改めて
V.A. Jukebox Mambo
ユニークなニューオリンズ・サウンドと変態ジャズが大好きというお客様から入魂の大推薦を頂いたのがこの盤で、聴いて直ぐに感じたのが全編に漂うルイジアナ・テイストのスワンプ・フィーリング。ルンバにマンボにアフロ=ラテンという切り口の49年〜60年代音源の中にこれほどまでガンボスープっぽい濃厚な録音があったのかと今更ながら。それを見つけて発掘するのが英国勢というところも如何にもですが。Gerald Wilson の#10.Mambo Mexicanや Cozy Coleの#20.Cozy and Bossa なんかは半世紀を経て逆に今超リアルな響き。特に#20は中間部の打楽器群も含めてマルディグラのシーンにそのまま使えそうな雰囲気をしています。 個人的にはJoe Locoの#22.Why Don't You Do Right を無性にアーマ・トーマスの歌で聴いてみたくなりました。パーシー・メイフィールドが一曲収録してあるのが意外ながらも全く違和感がないのがまた乙(おつ)な選曲。ちなみにMexicanな変態ジャズで最高峰との評価を頂いたTino Contrerasもお見逃しなく!
2013 UK Jazzman Records
時代に溶け込む、もしくは時代を牽引する音って、逆に古くならないことを改めて実感します
Marc Benno and the Nightcrawlers Crawlin
何処かしら昭和の時代、ちょっぴりハードボイルドな隠れ名邦画の主題歌みたいな始まりをする#3.8 Ball がやけに心に残るのですが、実際にもこれはハスラーを歌った歌なのか。若い頃、深夜から早朝まで新宿の雑居ビルでビリヤードにハマッてた時代があるせいか何となくこの刹那的で破滅的な感じの歌がフィットしてしまいます。そんなことはともかくこの作品の後半にはスティーヴ・レイ・ヴォーンやラス・カンケルといった名前があってドッキリです。そんな意外性を受け止めつつ #5.Love is Turnin Green なんかを聞くと、もしマーク・ベノが当時ワーナー系のアーティストだったら間違いなく名盤探検隊シリーズの一角に燦然と輝いていただろうなと思います。ここにある音の多くは70年代前半の発掘音源のような気がしますが、彼自身現在も当時とスタンスが変わっていないせいかその40年くらいの開きを全く感じないことにも感動です。続く#6.Hot Shoe Bluesも #7.Crawlinも共にシンプルな曲なのに音にしっかりと魂が入っていますよね。 もしこの時代にベノとブルームフィールドが共演していたら一体どんなアルバムを残したでしょう。
2013 USA Independent
9月 ロニーもブルームフィールドが大好きだったんだと改めて知る総ナイスなブルース・ギター・アルバム
Ronnie Earl and the Broadcasters Just for Today
久しぶりに聴くロニーのアルバム、いきなりゲイリー・ムーアみたいな展開になる#3.Miracle があったり、曲自体が大好きな#12.I'd Rather Go Blind を歌う歌唱力抜群の女性シンガーDiane Blue にシビレまくったりとお楽しみ度が極めて高いアルバム。このダイアン・ブルーという人はこれで初めて聴くのですが、これを書いている2013年7月1日現在、You Tubeでも検索出来ずほんとに新人中の新人なのかも知れません。私は彼女のこのシブイ喉がもう耳に焼き付いて離れません。もとい、昔からのロニーのファンほど溜飲が下がりそうな #9.Ain't Nobody's Business はイントロをたっぷりとピアノに任せる姿が60年代末期のフィルモアウェストみたいですが、心なしロニーのギターにブルームフィールドの面影が重なる瞬間があります。瞬間マイク・ブルームフィールドになりきって居る自分に気がついて慌てて自分のフレーズを混ぜるものの、途中からもうそんなこと気にせずという感じもありです。とにかくロニーファンはもとよりブルースギター・ファンはまさかこれを素通りすることは出来ないでしょう。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF-2341
2000年に皆様と共に凄いと感動したあの日々をご存じの方は別として、これで初めて聴く人には是非98年盤を併せてお薦めしたいです
Grady Champion Tough Time Don't Last
最初に重要なことをひとつ、国内での発売元であるBSMFの新譜資料には本作は過去1999年と2001年に出たシャナキーの2枚から構成したベスト盤だと書いてあるのですが、私の目と耳はこれらは全曲が新曲だと判断しています。実際その既発の2枚とは曲名も一致しないし、何よりこのアルバムのパッケージ写真でも判るようにここではグレイディーは遂にギターも自分で弾いています。加えてこのCDに付属の解説には、これはしばらく水面下に居た彼が満を持して放ったアルバムだと書いてあるので、その言葉はもちろん既発のアルバムから持ってきたベスト盤と言う意味ではなく、新たに吹き込んだ作品だと解釈して間違いなさそうです。ちょっとした事務的ミスだったのかも知れないですね。もとい、なかなか98年の時の自分を超えるアルバムを出せないでいる気はしますが、それでも色々工夫をしていることがストレートに伝わる力作。彼のソウル指向の面が強く出た#4.Trust Yourself と #7.Things Ain't What They Used to Be は歌唱力が今一歩ではあるものの充分に伝わってくるサムシングが有り。一方デビュー当時を彷彿とするミシシッピー・スタイルのブルース#6.Gloly Train はまさに私が初めてグレイディに惚れ込んだ時のイメージがそのまんま。個人的にはこの雰囲気の彼が一番好きなんですが、彼自身は自分のどの面を最も自分らしいと感じているのか、その答えはまだこのアルバムでは見つからない感じです。まだ当分彼のワンダリングは続くのか、ずっと気になって仕方がない人って言うのはしかしやはり自分のお気に入りなんでしょうね。
 2013 USA 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2343
10月 オールドファンほどとてもフレッシュな気持ちで楽しめる、お馴染みのカントリー・ブルースの中で全く新しいロリーの一面を見る思いです
Rory Block Avalon  
今度はアルバム丸ごとミシシッピ・ジョン・ハートに捧げられたロリー・ブロック熱血トリビュート企画第三弾。フレッド・マクダウエルに捧げた前作も大好評でしたがそれをまた一段超えた高みに彼女は飛翔した印象です。今回も新しい発声法を試みている曲がいくつかあってそれらはすべて成功していると感じます。余談ですが、当店では未取り扱いながらこの心の師匠へのトリビュート企画の第一弾は2008年に出たサンハウスものだとのこと。既に聴いたぞという方もきっとありそうですね。もとい、個人的に最もインパクトを感じたのが#8.Spike Driver Blues で、ここでの一種泡がはじける感じのキュートな破裂感を伴う歌いっぷりがとっても新鮮。さらには出だし部分から既にゴスペル臭漂う#11.Pay Day はその後もバックコーラスを巧に使うことで存分に彼女の新境地を創り出しています。一方で#9.Stagoleeでは低めのシブイ喉で力強く歌う姿がさすが姉御の貫禄。ナチュラル度でMAXシビレる#1.Everybody Loves John も単調なバックと起伏のある歌との対比が絶妙。いやぁ参った♪もしかしたらロリーは今この瞬間が人生で最高に充実しているのかもです。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2342
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
永遠に変わらない、そんな印象を強く受ける移籍後クレアの実に優しさ溢れるナイスなアルバム
Claire Lynch Dear Sister
過去にラウンダー時代のクレア作品を扱ったのでお馴染みの方もあるかと思いますが、その彼女も今年で58才になるんですね。いまだ瑞々しい歌声とその麗しい姿はどうみてもまだ娘時代のクレアそのまんまです。若いときから一つのことに打ち込んでいる人は年を取らないとよくいいますがクレアもまたそういうアーティストの代表格、もとよりブルーグラス界でもアリソン・クラウズと並んで最高位に位置する文句なしのビッグ・スターです。ラウンダーのスタッフがある時期総入れ替えになってからは当店も全く取引が中断したままですが、しかし古くから居るアーティストがこうも次々離れていってしまうのはやはり何か環境に大きな変化があったのか。スタッフから毎年手描きのクリスマス・カードや記念品が届いていた頃がとても懐かしいです。そういえば地元ボストンのレッドソックスのキャップもここのスタッフから貰ったっけ(笑)。ずっと愛用していたけど遂に傷んでかぶれなくなってからはギターのイラスト入りのトミー(エマニュエル)のキャップをいつもかぶっていますが。そんなことはともかく、まんまそのラウンダー時代のフィーリングで幕開けする #1.How Many Moon はイルカさんの声でも聴きたくなってしまうような歌だ。そしてやっぱり変わらないことの素晴らしさを全身で感じる#4.Need Someone はまさに永遠にそのままで居て下さいとつぶやいてしまいそうにキュートな歌。もちろんこれらフォーキーな曲だけでなくストレートなブルーグラス・チューンもゴキゲンです。ちなみに付属の解説書(帯兼用のバックシート)に今回の移籍の経緯やクレアのバイオが詳しく書かれていて非常に参考になりました。あえてここには書かないで、皆さんこのCDをBSMF盤で買ってその解説を読んでねという気持ちです。個人的には#8.That Kind of Loveが実に心のひだに染みこんでくる感じで泣けました。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-6032
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
11月 姉妹共に世界的な実力派シンガー、妹フランシスの実にハートウォーミングなアルバム
Frances Black Stronger
フランシスは日本ではそんなにお馴染みではないかも知れませんが、あのメアリー・ブラックの妹と言えばサウンド面も含めてある程度イメージを掴んで頂けそうかなと。有名曲のカバーが多いものの、その根底にあるのはアイリッシュ・フォークのスピリットで、地元アイルランドでは姉にも負けないビッグヒットを飛ばし、彼女の作品はそれ以降英国に加えて全米でもリリースされている模様。今般そこに日本が加わった格好ですが #4.stupid や #10. Walzing for Dreamers  のもの凄くキュートなビブラートは恐らく日本のほとんどの音楽ファンのツボを捉えそうな気がします。カバー曲では#2.It's too Lateの、原曲のキャロル・キングの呼吸そのままで歌っている姿に彼女のキャロル・キングへの分厚いリスペクトの気持ちを感じ取りました。活動開始は17才と早熟ながらもCDデビューは97年が最初で、本作は通算で7作目に当たるアルバムだとのこと。これを機に日本でも沢山のファンが誕生すること願っています。
2013 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-6033
アコースティックとエレキバンド編成とのブレンド具合が丁度いい、好感度抜群のヤングレイディ
Kara Grainger Shiver & Sigh
ブルースウーマン・クラブというコースがこうして現実にも成り立つくらい、特にこの10年くらいは若い女性の活躍が世界的にも顕著な中、今度はオーストラリアから米西海岸に活動の拠点を移したのがこのカラ・グレインジャー。既に完成形の成熟したオリジナル作品と、個性的なカバー・センスが際立つのが特筆。バックのメンバーも実に豪華な編成で、その辺の詳細は国内盤仕様の強みでもある帯兼用バックカバーの解説を参照されたしですが、毎度BSMFオーナーの西村氏の解説はとても勉強になります。私がデルタグルーヴと取引していた頃は単なる直感と、たまたま聞きかじった半端な知識で作品を分析したり、あるいはもっとシンプルに自分も一ファンとして楽しんでコメントを書いていただけですが、同社が扱うようになってからはちゃんとしたプロの仕事をされているのを強く感じます。表題曲#2.Shiver & Sighでも解るようにカラの場合ストレートなブルースからは距離がありますが、ブルージーなルーツ系女子として聴くとき堅実な才能を存分に発揮しています。#10.Breaking Up Somebody's Homeでは元ネタのアン・ピーブルズのプチ・ヘヴィなニュアンスに迫る一瞬のシャウト部分に特に個人的に萌えてしまいます。カラの特徴はカバーも元が黒人の歌、白人の歌とかに関係なく一端フラットにしてから自分のフィールドで歌っている感じがする点、それがさらに強みになっているように感じます。
2013年 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2350
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
12月 知る人ぞ知る静かなるシンガーソングライターの女王、両親を相次ぎ亡くし重疾患の妹を不憫に思いつつ、ケープゴットの砂丘で大地の優しい空気に包まれ書き綴った詩12曲を収録
Patty Larkin Still Green
まだ若いわよ♪、っていうタイトルには色んなことがあっても老け込むにはまだ早いという、そんなパティの逞しい精神を感じます。実際62才という年齢はこの時代にはまだ娘の延長ですね。浜松にリアル店舗があった頃、彼女の歌をいたく気に入った英語の得意な20代前半くらいの女性のお客様から、ライブ盤でお客がゲラゲラ爆笑しているのはパティが子供時代に大家族なのに実家にはトイレが少なく朝はいつも行列が出来て戦場だったの、と言ってるなどと伺って店でも爆笑したりしたのを思い出します。ギター担いで全米をツアーすると言った生活を重ねてふと気がつけばその両親も既にこの世になく、不幸な家族状況も併せ持つ中、シックな感じの落ち着きがぐっと増しているのが特筆。今時は健康に問題のある家族を抱えて苦労している人が少なくない時代ですが、それでも人は何かに癒やしを見つけて今日もまた逞しく生きていくのです。#6.Green Bhind the Earth や #8.Mado Drum と、楽想に幅があるのもさすが年輪を感じますが、実際世界観のある人は何をどう歌っても自然と引き込まれてしまいますよね。BWC会員様には奇跡的にまだ在庫があった彼女の80年代の名作もこのあと連続してお届け致します。
2013輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-6039
既発作と新録をブレンドすることで見事に一貫しているメンフィス・クイーン、バーバラの20年間を再確認
Barbara Blue Jus' Blue

バーバラの新譜が出ている、との一報をお客様から頂き急ぎ導入しました。気に入った人は追いかける店なのですが時には指摘を受けるまで気がついていないこともあります。今回、メンフィス・ライヴの第三弾と、その次に出たアルバムもこの新作と併せて遅ればせながらの導入となりました。〜〜ブレずにひたすら自分の音楽にひた走っている事に小気味よさを感じます〜〜とは、その一報を下さったお客様の弁ですが、その感触がまさに本作で初めてバーバラを知る人にも一発で通じるかと思います。というのも、今回新録トラックと併せて1994年から2010年までの四つのセットによる旧音源とで全74分超のゴージャスな企画編集盤になっているからです。一枚のCDに籠められた20年間ほどのスパンを全く感じさせない、気付かせない仕上がりはさすがバーバラの真骨頂、全曲が素晴らしいですが特に#4.Road Blues と #11.Daddy's Love に彼女のその20年間が集約されているように感じます。#4.は特にシスタ・モニカと似ているなぁと感じる瞬間です。二人が共演したら見物ですよね♪蛇足ながら、メンフィス産なのに何故か西海岸の香りがする点も一貫しています。
2012 USA Big Blue Records




Americana Club
過去
2012年の 頒布タイトル一覧

2012年 1枚コース会員様 2枚コース会員様にはこちらの作品もお届けします
1月 低重心でぐっと渋く仕上げた永遠のヤングレディ、マリア・マルダー会心の作!
Maria Maldaur Steady Love
マリア・マルダーを聴くと必ず思い出す楽しい記憶があります。それは
時は多分1975年頃、勤務していたショップの同僚がモントルー・ジャズ
フェストに当時発売になったばかりのソニーの新型カセット・デンスケを担い
で観に行った、そのみやげに貰った沢山のフェスト私家録音のカセット群の
中にあったマリア・マルダーのステージのなんと生々しかったことか。マニ
アっぽく  ※バイノーラル録音 されたステージはマリアを呼び出す場内アナ
ウンスの段階からもの凄い肉薄感。まさに心臓ばくばくの超リアルな音に
当時ソニーのオーディオ技術は世界の先端を行ってると実感しつつ
毎日毎日朝までヘッドフォンでモントルーのテープを聴きまくったもの
でした。本作はそのとき聴いたマリアの弩級のリアル感を伴っていて
一瞬で時が40年近く巻き戻った気分がします。#3.Soulful Dress
#7.As An Eagle なんか特にセクシーで凄ッ!な曲。

※バイノーラル録音〜小型のステレオ・マイクを左右の耳にかけて録音、
   それをヘッドフォンで聴くと疑似4ch/3D録音に聞こえた。

2011 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2240
フレンチクォーターで生で観たら忘れられなくなりそうな「古典派」の人々
New Orleans Racket Makers  S/T
ここにある楽曲の多くが1920年代から30年代くらいに
沢山の人がラジオで楽しんだ曲らしいことがライナーノー
ツに書かれています。もとより当時のそれらレコードを吹き
込んだオリジナルのアーティスト達が日夜ダンスホールや
パブで旺盛に同じ曲を生演奏していた姿も想像してしまい
ます。ホーンはもとよりウクレレ、バンジョーに洗濯板も入っ
たレトロ系はまさに古くて新しいニューオリンズの定番。
#2.Boola Hooは何と1917年の曲、#11.Let's Incorporate
では目立たないけどピアノがチャーミングです。
この2曲何となく似てますよね。
2010 USA Independent
2月 ニュータイプのフォーク・ブルースマン、新型S.ボーレンという印象も有り
Keith B. Brown Down the Line
同じフォーク・ブルースでも時代感覚にマッチングしたニュータイプの
ブルースマン。不思議と共演のジェイソン・リッチもここでは自身のニュ
ータイプ的側面を見せているのが特筆。#4.Satisfy My Soul や #8. Kick It
はまさにそんな典型例かと。キースの歌いっぷりは一種吟遊詩人っぽくも
あって、私の耳には原型がスペンサー・ボーレンにあるような気もします。
多分キースはボーレンを好きなのかも。私が一番気に入ったのは#9.Cold
Fever
でエレキギターを美味くおかずに使ってるセンスにも惚れました。
シンプルだけど緻密、かつてのM.スコセッシ監督監修のブルースムービー
の一作でヴィム・ヴェンダーズ監督の「ソウル・オブ・アマン」で
スキップ・ジェイムス役で出ていた人とのこと、DVDでコレクション
している方は早速チェックですね(笑)。
2011 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2248
前作同様、全曲オリジナルで自身の魅力を最大発揮。絶対の要注目!です
Gypsy Elise & the Royal Blues Said the Spider to the Fly
今年出た前作 "Water Melon"にジワリと魅入られてしまった最大の
要因はジプシーが持つ、他に類を見ない独特の個性故。大抵は誰か
に似た部分があるのに彼女の場合は彼女だけの個性で完成している。
加えてバンドにJohn Lisi を起用したのも妖しいうねりがそこに発生して
マッチングも最高と感じます。#1.Funky Tribe におけるギターとアルトの
フリーキーな絡み
は一本のロープで繋がったロック・クライミング的なス
リルがgood。#3.Bucket O' Blues ではエリスの個性が気持ちよく滲み
出しアルトがまた快演、そしてさりげなく kb も良い仕事をしています。
個人的には#8.Redline-Slight Return が最大のお気に入り。
ほとんどエリスの歌だけで引っ張っているのが流石。誰でも
聴けるという音ではない代わりに、判る人は確実にシビレる
と思います。これからもずっと注目していたい人。
2011 USA Independent
3月 リトルフィート特有のうねりを一人で起こしている姿にも感激
Jesse Moore Live at the Old Point
ニューオリンズに於ける最も重要なシンガー・ソングライターの
一人として自他共に認めるオンリーワンの個性を持った人。03
年盤で感じた一人多国籍軍的なエスニック感はひとまず置いて
ここではシンプルな弾き語りを展開。冒頭、ロウエル・ジョージの
湯船のでぶっちょ」が飛び出したのに驚きましたが、続く#2.
Daddy Did It は何となくエリック・リンデルにも通じるオリジナル。
透明な声をした女性シンガーに歌わせてみたくなる#8.Better off
 Alone
もオリジナル、とにかくこの人はいい曲を書きます。フレン
チクォーターからほど近いライヴ・バー、Old Pointでの収録.。
個人的には#5.You Won't Be Thereが最大のお気に入りに。
2011 USA Threadhead Record
濃い口のストリート・パフォーマー、Jimmy Carpenterのゴキゲンなサポートも嬉しい要素です
19th Street Red Avenue Boogie
レッド、7年ぶりの取り扱いながら実は04年盤とこの11年盤との間に少なくとも
2枚のアルバムを出していたことにあとから気がつきました。しっかりと追ってい
るつもりでもそういうことはあります、う〜ん残念。マルチ・パフォーマンスでアル
バムを仕上げたのは04年盤だけで、どうやらあとのは本作と同様軽くバンドを付
けているようですが、今回特にサックスに私の大好きなJimmy Carpenter が加わ
っているのがプラスの大収穫。目をつぶって音だけ聴いてるとまるでスペシャル
ティの50年代サウンドみたい、中でも#8.Avenue Boogie は昔子供時代に聴い
ていたFEN(米軍のラジオ局)で馴染んだブラック・ミュージック感覚を想い出す
瞬間、ジミーのサックスも抜群!です。#9.Make Your Dreems Come Trueにも
現れるシカゴ〜デトロイト〜カンザス感が入り交じったニュアンスが大きな特徴です。
2011 USA Red Top Recording RTR-0005
4月 実に実も骨もあるディープなサザンロック、コアファンが多いのも頷けます
North Mississippi Allstars Keys to the Kingdom
サンに始まりアトランティックを経て、ピアニストとしてもプロ
デューサーとしてもロック・シーンに絶大な足跡を残したジム・
ディッキンソンが突然亡くなったのは2009年9月のことでした。
彼の二人の息子達がジムと一緒にやっていたのがこのバンド
で、本作は父没後としては初めての作品。意外なくらい肩の
力が抜けて全体リラックスした感さえあり、この2年間の兄弟
の心の変遷がなにか透けて見えるかのようです。ルーサー
(g)とコーディー(ds)兄弟にクリス・チュウ(b)が加わったトリオ
でシンプルにゴージャスなのもゴキゲンな点。試聴は
#9.Ol' Cannonball と#10.New Orleans Walkin' Dead をどうぞ。

2011 USA Independent
シンプルだけどプチヘヴィ、ブルースで繋がる父娘の熱血パフォーマンス
Heritage Blues Orchestra S/T
父娘でブルースを演(や)ろうという動機の背景にはきっと娘のチェイニ
ー・シムズが、自身の幼い頃から父の熱い音楽活動に憧れてきたのだ
ろうと想像しますが、そのチェイーは詩人・作家の顔も併せ持ち、さらに
米ルーツ音楽の保護と伝承活動にも熱心な人だそう。父ビル・シムズは
過去マディW.やH.ウルフ等との共演歴を持つ大ベテラン。R&Bからジャズ
に転身、そしてブルースに回帰したという。三人が基本形のユニットとは
いえ作りは結構ゴージャスで、#4.Catfish Blues ではハーモニカとホーン
が分厚いアンサンブルを構成。ステージではきっと #6.Get Right Church
のようなシンプルだけどちょっぴりヘヴィな音を聞かせてくれる、そんな
人たちかなと感じます。
2011 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2243
5月 実にレア&ロウ、60年代オハイオのプエルトリカン達は時代の先端に居た!
Los Nombres
Panthers

2012USA Numero 43009

プエルトリカンとラテン・ミュージックといえば過去ウィリー・コロンといったニューヨーク生まれの
巨匠やプエルトリコからニューヨークに移民した人々の音楽がメインに語られてきた気がするの
ですが、このノンブレスの人たちはオハイオ発のプエルトリカンによるラテン・ソウル&ファンク・ミュ
ージックなのが特徴。一説によれば彼らこそが西海岸やニューヨークにそのラテン音楽の影響を
もたらした震源地なのだとのこと。そのことはともかく例えばメジャーデビュー前の初期のサンタナ
が彼らを知らなかったなんてことはあり得なさそうな類似点等、ここにある音の端々にはあちこち
ハッとする新鮮さが溢れています。#3.Cold Wine なんかサンタナ1stの曲に混ぜても違和感はゼロ。
#4.Todosはサンタナ2ndに混ぜてもきっと違和感はゼロ。#7.Trivialitiesはサンタナ弟ホルヘのマロ
に混ぜても違和感はゼロ。ということでいやとにかくこれは今聴いてもぶっ飛ぶくらい【e】のダ。
ハードカバーの中にメンバーの写真をあしらったブックレットがありますがこれはきっとLPのジャケット
ではなく、というか恐らく当時彼らはアルバムなんて出してはいなくて、本作はきっとシングル音源
を集めた発掘盤に違いないと感じています。詳細不明なのでこれはあくまで想像ですが。

誰もが愛するあの名曲でそっと締めくくるエリスのクリスマス・アルバム
Gypsy Elise Blue Loue CD-R
本作はクリスマスにちなんだアルバムなのですが、個性の強い人が
作るクリスマス作品はやはりひと味もふた味も違う。お馴染みの曲#5.
O' Holly Nightも妙にしんみりするアンサンブルにゴスペルの成分を
感じます。傷んだ古いレコードにも郷愁を感じる瞬間を再現したかの
ような #8.Auld Lang Syneなんか聴くとエリスにはピアノが一台あれば
あとは何も要らないことを感じます。中盤から被るサックスもとてもナイ
スで、これ1曲6分54秒で一気にシアワセな気持ちになれるのが凄い
です。ちなみに「オールド・ラング・サイン」と呼ばれるこの曲は明治
14年に尋常小学校の教科書にも採用されたお馴染みの曲
「蛍の光」で、原曲はスコットランドの民謡でありながら、また
同時にれっきとした日本の唱歌でもあるのダ。自分的には
「アメイジング・グレイス」と双璧を成す名曲中の名曲と感じて
います。ここで#8.の冒頭に流れるニューオリンズ・トランペッ
トで聴くバージョンもおつな味わいですよね。
2011 USA Independent  
※ご加入中の他の7大クラブと本作の選盤が重複するお客様へは当月のみ
    カスタム選盤にさせて頂きますのでよろしくお願い致します。
6月 大地にそそぐ太陽とそよ風に捧げている感じのこれはまさに天然の人間ソング
Gina Forsyth Promised Land
約束の地(Promised Land)って、その人がもしユダヤ人だったら
迷わずそれはイスラエルのことを意味しているのかと思いますが、
ジーナのようにルイジアナのVatican Vaptisit Churchの看板の前
で「ここよ!」という感じで両手を大きく挙げている人の場合は一体
何を意味しているのでしょうか。人生に迷ったらここに来なさいとい
う感じで自分の一番好きな教会を指しているのでしょうか。う〜ん、
もしどなたかチャンスがあったらジーナに聞いてみて欲しいです。
btw、その#1.Promised Land を始め、前作同様特に地域性を感じ
させない独自の世界観を構築。とはいえバックでそっと鳴る
ケイジャン・アコーディオンが絶妙。タイトルがもろ南部している
#5.Sweet and Sunny Southでさえもアーバンなフォーク・テイスト。
フィドルに持ち替えた#7.Sparrowで初めて従来のケイジャン色に
染まったサウンドに。フィドルの弾き語りも実に絵になってます。
個人的なお気に入りは#4.Christmas in Chinaでこの軽やかさが
何とも言えない魅力です。
2012 USA Waterbug
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
ルイジアナ・ルーツのちょっぴりスワンピーなソフトロックぶりがソーナイス
Beth McKee Next to Nowhere
ここへきて一気に完成度100%を感じさせる仕上がり。
秀逸な自作曲と卓越した歌唱力とが相まっていよいよ
本格派のアーティストとしての存在感がいや増した作。
デビュー作?と思われる作品からずっと同じBWCで追い
かけてきたので当時からのお客様は今の私の新鮮な
驚きと喜びを実感して頂けるものと思います。#7.Tug of
 War
でのパンチ力と #9.Sam Dog's Tail の緩くレイドバ
ックしたほのぼの感、そして#6.River Rushでのキュ−ト
なヴォイスと、そこはかとなくスワンピー&ナチュラル。
この人はきっといつかグラミー賞もGet しそうです。
2011 USA Solo 2 Productions
7月 可能性とか希望とか夢とかいうものは諦めない方がいいんだよって言っている感じがします
Eric Bibb Deeper in the Well
エリック・ビブのことを思うと、同時に鮮やかに蘇るシーンが個人的にあって、
それはかつて彼が初来日した時のパークタワーのロビーでのこと。自分の店
を出したばかりの私はビブと直接取引したくてロビーを唯一最大の交渉チャンス
と考えていました。でもその日会場の最前列に居た私が流れでたまたまボビー
・ラッシュの即興演出に駆り出されてライヴで盛り上がったことから(詳細は当店
のボビーのページを参照して下さい)ロビーではボビーとハグし合い実にハッピー
なひとときを得ました。そのときすぐ側にビブも居たのですが、ステージでダンサー
とエロく盛り上がったまま酔っ払っていた私は、知的にそっと遠くを見つめる感じで
壁に一人でもたれていたビブに声をかける勇気が湧かず商売のチャンスを
ひとつ諦めた次第。でもその10倍はボビーが私にエネルギーをくれたので
それもまた大変幸運なことでしたが、とにかくその日からちょっと遠い存在なの
がエリック・ビブ。でもその日感じた、柔和だけど力強いビブがこの作品にもその
まま充満。#2.Dig a Little Deeper in the Well なんかはまさに、そのとき井戸
をもう少し掘ったら水が湧いてきたのに、なんて彼が歌っているように聞こえ
てしまいます。その瞬間瞬間の判断であとの展開が変化することの典型か。
2012 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2275
カントリーがやっぱり好きになる、土臭いことのカッコよさに溢れた歌で一杯
Truckstop Honeymoon Steamboat in a Cornfield
当店的にはもうすっかりお馴染みの、ケイティとマイクのコンビを
フィーチャーしたサザン・ルーツのほのぼのユニット。今回も微動
だにしない路線で、しかし両者とも担当楽器が増えてさらにマルチ
なパフォーマンスが光ります。吹き込みはカンザスながら全体がと
てもニューオリンズ・テイストに包まれているのが彼らの特徴。個人的
には#4.Goin' Back to Louisianaなんかが最もフィットする音で、バン
ジョーやマンドリンに加えて力強いスーザフォンとの合奏になって
いく流れがたまりません。#7.Cowtown Blues の牧歌的な響きは
現代音楽的な交響詩にも聞こえて歌の部分をホルンやバスクラ
リネットで吹いたオーケストラ・バージョンを無性に聴いてみたくなりました。
2011 USA Independent
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
8月 可憐なキャシーの向こうにソウルフルな母ロージーの影を見る気分
Morris Ledet & the Zydeco Ramblers feat. Kassy Swing That Thing
当店のクラブ会員のお客様にはすっかりお馴染みのロージー・レデットはこの
モーリスの奥方で、本作で歌っているのは夫妻の愛娘カサンドラとのこと。その
カサンドラ(=キャシー)が歌う冒頭のロージー・チューン#1.Swing That Thing
心なしかノリが母親ゆずりの呼吸をしているような。ことクレオールの血と文化を
継承しそして伝承することを使命かつ喜びと感じるファミリーの場合、家族間の絆
はもの凄く強くなりそう。#7.That's What Makes It Hotではキャシーのヴォイスの
揺れ具合までが母ロージーと瓜二つ。色んな点に感激したり驚いたり、かれこれ
10年余ロージーの作品を扱ってきた中で、ご主人のモーリスもアコ奏者であった
ことを知らなかったこともあってとても新鮮な気持ちで聴きました。
個人的には#9.Move on Down the Lineのビート感が最大のお気に入り。
2012 USA Maison De Soul 1095
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
ユニークなギターと王道のアメリカン・ルーツが合体
擦って弾くの二役をこなすウォッシュターと開発者兼奏者のネイザン・ジェイムズ
Nathan James & the Rhythm Scratchers What You Make of It
ウォッシュボードをボディに持つオリジナル・ハンドメイド・ギター
「ウォッシュター」と、スライド専用にはウォッシュボードに斧の柄
をくっつけた3弦ギター「トライター」を開発。そしてその二種の神器
を駆使した音楽スタイルは実に正攻法のアメリカン・ルーツロック
なのが特徴。ボディをこすりながら弾く様は#1.Chosen Kindに顕著
でこれだけでもかなりの人がKOされるはず。#3.Black Snakin' Jiver
の土臭さ埃っぽさもゴキゲン、#14.Tri-Tar Shuffle Twist では
ちょっぴり21世紀のハウンドドッグ・テイラーかという気分も。
ギターという楽器ジャンルに新たな革命を起こしぞうな
パーソナリティです。個人的には#10.Pain Inside Wartzがやけに印象に残ります。
2012 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2281
9月 08年盤に付けたキャッチコピーを今一度使います♪
一曲一曲が独立した個性を放っている点が如何にもリンデルらしい意欲作

Eric Lindell I Still Love You 
時の経つのは速いもので、当店が初めてリンデルを扱ってからもう
10年が経ちました。同じインディーズ盤ながらも本作からぐっと作りが
モダンになって、まず驚いたのがCD内にフラッシュプレイヤー毎8分の
短編映像トラックを収納し、だれでもパソコンで映像を見られるように
作ってあることと、逆にCDの楽曲トラックの部分はファイルがブラインド
仕様になっていて、つまりはここに試聴用音源を置くためにリッピング
することが出来なくなっています。アナログ変換で試聴音を作成する
ことは出来るのですが、どうもリンデル自身がそういうのを好まないよ
うな気がしてきて今回はここに試聴音を置くのをやめました。
そのことはともかく、3曲でゲスト参加しているアンソン・ファンダ-バーグの
ギターがとても地味に渋くて思わず別人かと思うくらいです。基本的にアップ
ライト・ベースとピアノが小気味よく、ピチピチ跳ねる感じとふんわりとした
浮遊感とがセットになって、いつも以上に玄人好みの仕上げになってます。
アリゲーター時代の音は希薄でもとより10年前の彼でもなく、ここではここで
だけの今のリンデルが10曲分収録されていてまだまだ真価も進化中です。
2012 USA Sparco Records008
多重構造の建造物に多様な角度からカクテル光線を当てた光の芸術にも似た音楽世界
Myshkin's Ruby Warblers That Diamond lust
本作から一気に音が3D構造になった感が大。劇場空間的音楽というか
例えば複雑な多重構造をした建物に様々な角度から光が当たって出来る
輝きと影のオブジェみたいな曲が凄いです。さらには真っ暗な舞台に銀色の
ロングドレスを身にまとった女性が一人、強烈なスポットライトを浴びてうずく
まっている瞬間から曲が始まる感の#2.Lucky とか。続く#3.Welding & Sawing
ではヴァイオリンのピチカートがやけにアーティスティックで躍動感のあるパーカッ
ションの響きとのブレンド具合がもう最高!全編がとてもドラマチックで、これは
聴く人を選ぶ作品ではあるものの、その完成度と表現力は半端ではない。
じっくりと何度も聴くうち貴方も確実にミシュキンの世界の住人になっているはず。
個人的には#10.That Diamond Lust が絶品中の絶品トラック♪
2012 USA Doublesalt Records
※横断配布する他のクラブと選盤が重複するお客様の場合は当月はカスタム選盤になります。
10月 天文学ハートで耳を澄ますと聞こえる、夜空に響くクールなギターサウンド
Sonny Landreth Elemental Journey
ショップをやっていて感じるのは、サニー・ファンの3割はトミー・
エマニュエルも大好きで、トミー・ファンの約 1割がサニーも大好き
というのを実感しています。本作は特にシャープなイメージのインス
ト・チューンばかりで構成してあるのでギター好きにはキラー・アイ
テムとなりそう。#1.Gaia Tribe(地球部族と訳す?)は大地に根っこ
がありつつSF的なところが絶妙。#7.Elemental Journey は多分
ギリシャ風にこの世を構成する四つの要素、火地風水によるそれ
ぞれの旅をイメージした曲と思って聴くと脳内ビジョンが宇宙的
スケールで拡大します。とにかく全曲がスワンピーなのがさすが
サニーのインスト集らしいなぁと感じます。若いときの私だったら間違いなくコピー
しようとギターを掴んでいるのが#9.Forgotton Stroyで、このスチールドラムもやけ
にカッコいいですよね。そつもスキもないシャープな作りが絶品中の絶品。
2012 USA Landfall Records
プロヴァンス県コートダジュールの街に響くテネシー・ルーツのスワンプ・ロック
Billy C. Farlow featuring Mercy Alabama Swamp Stomp

これこそまさに大人のロックだ!とコアファンから絶賛を頂いたのがこの人、ビリーC。
#3.Magnolia Darlin' のスワンピーかつ重厚な音作りは天然物のミシシッピ・サウンドに
聞こえますが実はこれはフランスはオレゾンの録音で、今回ビリーをサポートしたMercy
というグループが醸し出しているサウンド。ちなみにギター&ドブロ奏者はJean-Paul
AVELLANEDAというフランス名前の人で本作のエンジニアとミキサーも兼任、恐らく地元
の有力な音楽家だと。プロヴァンスのコートダジュール地域でこんなにもアメリカ南部
丸出しのルーツロックが制作されていることに軽いショックを覚えつつ、続く#4.
Drive Me Like a MuleのR&Rチューンでは思わず腰を振りたくなる瞬間。ボ・ディドリー
・ビーツが心地よい#6.Tenessee Saturday NightsはビリーCのハーモニカをもっと
聴きたいと思わせるに充分な仕上がり。日本にもこんなサウンドが常時聴ける街が欲しいですね♪
2012 German CrossCut CCD-12013
11月 今の時代に生きる流しのブルースマン、スライドにそんな風情を滲ませる地味に熱いライヴ盤
Colin Linden Still Live
封入の豪華ブックレットの写真の中にリンデンがいつも愛用しているもの
と思われるエレキとドブロとアコギが6本並んでいる写真がありました。ジャ
ケット写真でも愛用のアンプが、ツイード部分が禿げたのか木の部分が傷
んでそう見えるのかとにかくすさまじくも歴戦の勇姿の姿です。そこに大ざっ
ぱにぶら下がっているキャノンコネクタシ風のシールドがあたかもブルース
という名の野獣の動脈が浮き出しているかのように見えるのが印象的。
同じ人だと思わせるこのCrossCutのデザイナー?あるいは写真家はセン
スが傑出して秀でているパッケージやブックレットをしたのがあります。ブッ
クレットの裏側はアンプのツイードが傷んでケバケバになっている風情の
逆光写真もあって、このアルバムは、何というかフォトフェチにもぐっとくる仕上げ。
音の方は、特に中盤からぐっと惹き込まれてしまう#2.Who's Been Talkin'
イントロから既にミシシッピ・テイスト満点の#9.Dark Night of the Soul が特に私は
印象に残ります。一年中ロードに明け暮れる流しのブルースマン的風情があって
はぁ、そんな生き方もしてみたかったなぁ、などと遠い目のまま自分のギターを
引っ張り出す瞬間。これはそんな気分にさせるとことん渋く熱い一枚です。
2012 German CrossCut CCD-12012
シンプルな弾き語りに個性が充満している、そんな印象を濃くする作品です
Caroline Herring
Camilla

ヘリングの作品を初めて日本に導入した当時、2001年盤で感じた非凡さが
2003年盤で既に完成形になっていたのがとても印象強かったです。彼女自身
がファンだったピーター・ローワンの影響もあって出身地のミシシッピからオー
スティンへと活動場所を変えた後にCDデビューを果たす。その2001年作は
Teri Hendrix をライフワークとしてプロデュースしているロイド・メインズがサポー
トしていたこともあって当店的にも彼女に注目して貰える一つの大きな要素でした。
類型が多いスタイルの中、確実に自分の世界を構築しているアーティストで
歌そのものにふんわりとした吸引力があるのが特徴。#2.Black Mountain Lullaby
や #7.White Dressで作品の雰囲気は伝わるかと思いますが、パッケージ・
デザインが象徴するようにメルヘンチックな絵本の世界に誘ってくれる感じが
ナイスです。リズム隊にフィドル等が加わる曲では動的な印象を残すのも実に
対比的。総じてシンプルな音作りに色濃く個性が滲んでいます。
2012 USA Parishline Records
12月 SSWとして聴くこれが文句なしアンディの最高傑作盤!
Andy J. Forest Other Rooms
今までのアンディは何となくカルト系のコアファンが好んで聴いていると
言った濃いめの印象がお店的にも伴っていましたけどそれはもう今昔話。
この作品は耳の肥えた方なら誰が聴いてもガツンとくる訴求力が大の大、
迷わず彼の最高傑作盤だと感じます。様々なスタイルをごった煮感覚で
歌う姿は同じ中、#3.God Will Understand や #4.Watch Your Back でも
判るように大メジャー盤の貫禄がいよいよ滲み出てきました。個人的には
#6.That Was Our Good Byeに男のロマン漂う枯れた背中を見る気分で
大いに気に入りました。いやこの歌実に渋いです、めちゃめちゃ絵になる
歌、ストーリーもビジョンも勝手に浮かんでくる気がします。
2012 USA Slang Records  bb's Recommendation2012
存分に炸裂するエストリン100%のブルース魂、他に二人とない個性がまさに最強ウェポン
Rick Estrin and The Nightcats One Wrong Turn
98年に appleJam を出店する前から趣味で持っていたHP(BLUES People)で
アナログ盤で出ていた当時から 熱烈プッシュしていたのがこのナイトキャッツ。
リック・エストリンと並ぶ2枚看板のもう1枚はリーダーでギターのリトル・チャーリー
でした。ほとんどの場合はリトル・チャーリーのいぶし銀の演奏が高く評価されてい
ましたが、私は地味渋なチャーリーよりも派手でカジュアルなセンスをしたエストリン
が大好きで、その辺りは98年に書いた87年のデビュー作のコメントを読み返すと
自分でもやっぱりなぁです。ともかくその瞬間から現在まで全く微塵も変わって
いないエストリンのレッドネックなブルース魂が本作でも存分に発揮されています。
試聴は#1.D.O.Gと#3.Callin' All Foolsを是非。エストリンの場合は曲調そのものに
強烈な個性が滲んでいるのが特徴ですが、意外だったのはサーフ&ガレージ風のエレキ・インスト
#12.the Legend of Taco Cobbler で、7分近い最後の瞬間まで手に汗握ります。もう最高!
2012 USA Alligator ALCD-4950



Americana Club
過去
2011年の 頒布タイトル一覧

2011年 1枚コース会員様 2枚コース会員様にはこちらの作品もお届けします
1月 気になっていた人が当店的には初めて扱えました。多分追加は不可だと思います。
Clare and the Reasons Live in Amsterdam
先般9月に東京丸の内コットンクラブにて4日間8ステージを連日満席に
した事実は、かねてよりクレアに注目していた人々の溜飲を大いに下げ
たに違いなく、不幸にも当日そこに居なかった人々(私もその一人ですが)
の嘆きを根こそぎ救ってくれるもの凄く上出来なアムステルダムのライヴ
盤がこうしてリリースされたことの幸運を今度は喜びたい気分です。マリ
ア・マルダーという完成されたアーティストを母に持つクレアの、これは
恐ろしく爽やかな歌声を存分に聴くことが出来る極上ライヴ盤。#1.You
 Got Time
や#10.That's All で全編の雰囲気はバッチリ伝わると思い
ます。#9.He Needs Me には一緒にまた来日するV.D.パークスが客演!
2010 USA Frog Stand Records  
まさにappleJamらしい選盤、こういった盤はまず他店では見ない盤
優雅さに加えて母国語に聞こえる親近感MAXのフレーズがとってもナイスなハーモニカ・ジャズ
艶やかにパワフル、清らかに妖艶、それがショーン・マーフィ!

Shaun Murphy Trouble with Lovin'
大好評だった前作09年盤の勢いそのままに、本作でもまず何より
ひたすらイノセントに黒っぽいのがショーンの特徴です。#1.Bed of
Roses
でも文字の上では濃厚に妖艶なイメージに比して彼女の歌
には純白の爽やかさが残ります。続くメンフィス風の音作り #2.
Deservin' of Loveはシャウトと同時に抑制の効いたハンドリングも
印象的。表題曲でかつ典型的なソウルバラード・チューン#4.the
Trouble with Lovin'
で見せる確実なライン取りと時折の艶やかな
表現手法こそ文句なしショーンの個性。ストレート・ブルースでは
#5.Hopeless in Love with You が断然カッコよいトラック。
2010 USA Serenity Hill
2月 まさにappleJamらしい選盤、こういった盤はまず他店では見ない盤
優雅さに加えて母国語に聞こえる親近感MAXのフレーズがとってもナイスなハーモニカ・ジャズ

ファンクを土台に思いついたこと自由にやってみた感がナイスなプチ豪快な野心作
John Lisi & Delta Funk! Super-Most-Fantastic!
曲毎にとてもカラフルな味わいを出している、と思ったらそれもそのはず。
全部で何種類のセットになったのかというくらい多様な顔ぶれで作った
作品。今までも決して一箇所にじっとしているバンドではありませんが、
今作では特に多様ということをメインテーマにしたかのようです。そんな
中個人的には#7.Groove Thang と#9.Super-Most-Fantasticが印象深い
のですが、2屯トラックと装甲車くらい雰囲気が異なる割には共通のシャー
シーを使った二車種のような気もする2曲です。サスペンションの硬さが
同じで乗り心地が同じになるというそんな感じに近い。比較では#9.での
ドラマーの方が好きですがでも#7でのあっさりとしたマイク・ジトの
ギターもいい感じです。極めてユニーク!
2010 USA Blue Goat Records
さすが40年のキャリア、シーンのど真ん中に居た頃の気迫もそのまま
サザンロック度MAXのスワンピーなブルース・ギターにシビレます

Tom Principato a Part of Me
スワンプ系のブルースロックで久々に強烈な武者震いを覚えた
作品です。チャック・リーベルやブライアン・オーガーがオルガン
やkbで参加しているのも魅力大で耳にはキャプリコーン・サウン
ドに聞こえる瞬間も有り。サニー・ランドレスとソロで両者が呼応
する#1.Don't Wanna Do It は多くの人をKOしそう。RSO時代の、
フレディ似のEC風の#3.Part of Meでのソロは抑制が小気味よく
効いててまさにハイライト。セカンドラインでハードなソロを弾く
#5.Down in Louisianaは本家筋とノリが全然違うと思ったら
この人はワシントンD.C.が本拠地で、それで納得です。
2010 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2198
3月 豪華ゲストに加えて全編に漂う清涼感が段違いに心地よい2枚組、これは久々の絶品スタジオ作!
Tommy Emmanuel Little By Little 2CD
何という爽やかさ♪ギターという楽器がこれ以上ないというくらい常以上にキレイに
鳴っている。それはここに参加している多数のゲストも同様で、一部の曲に参加の
シンガーやベース奏者等、各人が最高にナイスな共演を果たしていることの相乗効果
もありそう。このWEB試聴ではあえていつものトミーっぽくない曲ばかりを選ぶことにして、
まずはDisc1-#5.Tears for Jerusalem。互いの価値観を認め合うことが出来ない不幸な
民族同士が果てしなく血を流し続けることの不条理さが涙になって五線譜に垂れたのか。
次にDisc2-#3Haba na Haba はアフリカの言葉でいわば一歩ずつってな感じを意味する
のだとのこと。ブッシュの戦争以降、破壊というイメージが覆い尽くす暗黒世界の中で、
それでも希望を持って少しずつ前へ向かって生きていこうよと励まされている感じの
そんな曲。想像するにツアーで世界をめぐる度、きっと彼は少し元気をなくしている多く
のファンに接しては自分でも何か出来ないか自分の演奏や歌で彼らに元気を与えたい
と、そう感じることが多くなったに違いない。私はそう感じます。Disc2-#7.Countrywide
は小品ながら本作で最も私のお気に入りになった曲。短い展開部を持った一種詩曲と
言った風情がキュートです。全編命の洗濯が出来るこれはとってもナイスなアルバム。
2010 Tommy Emmanuel Licesed Favored Natio FN2700
直近のツアーのためにオーストラリア限定で発売されたとってもスペシャルな3枚組ベスト・セレクション
Tommy Emmanuel the Essentia 3.0 Limited Edittion 3CD
オーストラリア・ソニーが自国限定で出した新作ベスト・セレクション。
たまたまの入手ですので何時まで扱えるかが不明、あとで悔しい!
なんてことになりたくない人は是非今のうちにお買い求め下さいませ。
恐らくはいずれ凄いプレミアが付いてしまうレア盤になりそうなブツです。
収録曲はトミー自身の最大のお気に入りをバンバン含んだ全45曲と
いうもの凄さ。オールド・ファンも最近トミーのファンになった方もこれが
あればかなり濃い時間を過ごせること必至。絶対のマスト・アイテムで
すゾ。ということでここは細かい楽曲説明は無し、迷っているくらいなら
今買わないとほんとにあとで後悔するかもです。ジャジャ〜〜ン♪
2010 Australia Sony Music  
4月 あらゆるスタイルでリッチに洗練された音で魅了する、北米大陸屈指の実力派
Guy Belanger Crossroads
日本初の前作08年盤でコアなハーモニカ・ファンを魅了したガイの
これは間違いなく彼の生涯最高傑作と思われる凄い盤。冒頭#1.
Where the Buffalo Sleeps の実に芳醇なハーモニカの響きに早くも
心はときめく次第。ゲストのキム・リチャードソンの歌にも魅了される
#4.Don't Try to Explain は伴奏者としてのガイの存在感もセットに
なった秀作。ウルフの名曲 #6.Who's Be Talking はそのプチ・ファンク
なタッチがちょっぴり80年代ロバート・クレイ風でありながら、ぐっとタメ
て透き間も多かったクレイ・バージョンとは対を成す感じ。ラスト#15.
1-2-3...Harmoがきっとガイの普段着感覚かと感じたトラックです。
2011 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2203
独自の世界を構築している西海岸気鋭の美形アコーディオン奏者
Amber Lee & the Anemalies Indelible
独特の音楽世界に魅了されての導入で、同じアコーディオンでもアンバーは
時にアヴァンギャルドにも括られるサンフランシスコ気鋭のシンガー&アコー
ディオン奏者。鉄琴や謎の打楽器群もあやつる蠱惑のマルチパフォーマンス
が大きな特徴です。弦はヴァイオリンではなくチェロが絡むのを好む点で耳に
も大変新鮮に響きます。冒頭 #1.Accordion Are Leading the Shaw の構成に
かつて西海岸で芽生えたプログレ・ロック的な要素と現在のニューオリンズ的
なガンボ風ミクスチュアもちょっぴり。その#1.が変形した感の#7.You Smile
and I Melt
と共にリズムにも共通した個性を見つつ、ラスト#10.Walzing by
Just Holding Hands Instrumental
におけるドリーミーなワルツもチャーミング。
2011 USA Baker Belle Records
5月 ニューオリンズの底力を存分に見せつける、これは凄い独自性を持ったブラスバンド
Panorama Brass Band 17Days
毎年ボクタチがマリニーの郊外に戻って隊列を整え行進するのは決まって1月の
いずれかの土曜日から。そしてカーニバルの間中力強くしかし短命なパノラマ・ブ
ラスバンドは決まって17日間のパーティーを街中の人と楽しむのダ。〜〜ってな
感じのライナーがしたためてあるこの作品、以上の愚訳が大きく違っていない限り
彼らはきっと毎年お祭りの期間だけ結成されるローカル・ヒーロ的なブラスバンドと
いうことに。いやしかし、ここで奏でられるオーネット・コールマンの名曲「淋しい女」
#3.Lonely Woman は久しぶりにガツンとくるフリージャズのカバー。近年ではアズミ
と沖至(tp)が共演した作品にも脳天百万ボルトの衝撃でしたが、こちらもやはり
電気無しで感電するというまさにプラズマにも似た自然界放電現象を呼び起こし
ます。続く#4.Mun-Dun-Gu も聴いてるだけで脳みそが一部焦げてきそうなくらい
音の粒子が熱い。これはユニークさ共に文句なし本年度最高峰のブラスバンド!
2010 USA Independent
ほっとホットする歌、こんな時代だからこそ余計に天然ものに惹かれます
Pura Fe' Trio Live! a blues night in north carolina 2CD
タジ・マハルを軸に極上アメリカーナ音楽を多く輩出するあのMusic Maker
からまた新たに注目のアーティストが登場しました。ピュラ・フェは元々は
ネイティヴ・アメリカンだけによるアカペラ・グループの一員なのですが、
ある日にK.J.フェルペスのステージに感銘を受け、その後独学でマスター
したラップスティールを駆使してソロ作品でもデビュー。既に数枚のリリース
がある模様です。本作では特にゴスペル・ユニットを配置した曲もあったり
の2Daysで2時間超におよぶステージをキャッチ。収録の全29曲が実に淡々
と繰り広げられる様はクールな中に逆に熱いものを感じます。Disc2の#1.
Scal Danceやスキップ・ジェームス・チューンの#5.Hard Time Killing Floor
に本作品全体の性格がよく出ています。もともとこういった素朴な歌が好き
な人だけでなく、いつしかじっくりと人の歌を聴くことを忘れちゃった方にも
お薦めです。#11.Mahk Jchi の地味な滑り出しから後半つかの間躍動的
になる瞬間が印象的、これぞまさしく命の波動を感じる歌ってやつです。
2011 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2214
6月 ルイジアナ原人ロックといったプリミティヴな躍動感が強く印象に残ります
Steve Riley And The Mamou Playboys Grand Isle
ライリーが長期に渡り在籍していたラウンダー・レコードがスタッフを一新しての
新生ラウンダーになってからは何だか多くの馴染みのアーティストがそこを去っ
てしまいました。このライリーもまた然りで、恐らくはあうんの呼吸での作品作りが
適わなくなったのかも知れません。そのことはさておき、本作は部分部分がもの
凄く斬新で新鮮に響きます。路線的ストライクのルイジアナ・クラブではなくジャズ・
クラブとアメリカーナ・クラブのお客様向けに場外選盤したのも実は例えば#2.Chtterbox
や#6.Pierreといった冒険的な曲を普段ケイジャンを多分聴かない方に聴いて欲し
くなりました。やけに熱いメッセージのようなものを感じる音、少し野心的になって
いる感じのライリー、また新しい側面を見る作品です。ケイジャンの面白い点は
アカディアの伝統文化の継承とは別に、パーソナルな音楽世界をとことん追求
するための土台として高みへ跳躍している人もあること、これを聴いて私は
益々ケイジャンの未来は明るいと感じます。
2011 USA Independent
生活の中に自然とあるケイジャン・ミュージック、そんな親しみを沢山感じる作品
Les Amies Louisianaises Le P'tit Chevrolet
2004年当時一気にL.A.L.の三作品を導入した頃、最も多かった反響が
とにかく癒やされる、ひたすら癒やされるといったご感想でした。四声の
美しいハーモニーに包まれることに加えて根底にとても逞しい力強さも
あって、そこが彼女達の大きな特徴のように感じます。ときにブルージ
ーで時にスインギー、#3.La porte d'en arriere (The Back Door) では
カントリー色も満点。#6.Espere-moi, je vas revenir (Wait for Me, I Will
Return)が最もナチュラルな彼女たちのような気も。自身のファミリーを
含めて、これらフランス語によるケイジャン音楽が切れ目無く次世代に
受け継がれることが願いだとのこと。民族文化としての音楽ならでは
の親たちの願い、なんか判るような気がします。フランス語歌詞が
全曲分CD内にPDFファイルにて収録有りです。
2010 USA Musique Acadienne MACD-0013
7月 本作ではギターがセントルイス・スリムなのが当店的にプラスαの注目点
Washboard Chaz Blues Trio On the Street
もともとはニューヨーク出身のチャズながら当時から洗濯板で大活躍、その後
2000年にニューオリンズに移ってからは既にお馴染みの彼自身のトリオと
並行して濃いめの横繋がりもまた見逃せません。チャズのオフィシャル・サイト
のバイオを「翻訳ピカイチ2011」で一部訳したデフォルト文〜〜完璧な音楽家
とパフォーマとしての彼の評判−楽しいステージとともに、存在は彼に無数の
優れたチェックと広い人気をもたらしました。〜〜ということで渋くはミュージシ
ャンズ・ミュージシャンとしての評価と人気もまた抜群であることさらに実感。
アンディが歌う#4.Pick Yourself Up とチャズが歌うマンス・リプスカム・チュー
ン#9.Farewell Blues等、板とハーモニカの相性がほんとに抜群!です。
2010 USA Independent
私も乗りたい!シティ郊外の原野をのんびりと走るオールドスクール・バス
Travis Matte and the Kingpins Old School
まだ誰もやってなかったことをやります、みたいなトラヴィスの張り
切ったノートがCDに寄せられています。曲によっては耳にはスワン
プポップにも聞こえますがしかし例えば#7.House of Rising Sunひと
つとっても確かにこれは実験的なザディコ式懐メロになっています。
さらに#13.Maybellin' ではきっと現存はしていないだろうアコーディオ
ンとチャック・ベリーのギターの共演映像をこの目で見たかったとそん
な気分にさせられます。#15.Rock N Roll Musicなんかもマッテ色100%
発揮のカバー、今回もまたひたすら我が道を行くマッテのザディコ!
凝ったお洒落な盤面はCDで作品を出すことの楽しさが充満しています。
2011 USA USA Mhat Production
8月 その爽やかさは聴いてるだけで気分がリフレッシュされる心地よさ
Susan James High-Ways,Ghosts,Hearts & Home 
このサウンド、瞬間移動的に耳が90年代から2000年頃の時代に
ワープしてしまいます。ネオカントリーやオルタナといった言葉が飛
び交い、時代は未知の扉を開ける気分でわくわくしていた頃です。
世の中的にはその後の10年間でネット環境の激変や一気に進んだ
グローバル化の結果、音楽的環境もずいぶん様変わりはしましたが、
しかしどんな時代にもスーザンのようなタイプの歌は人の心を優しく
癒やしてくれます。中でも中盤の2曲、#4.On Your Side と#5.Cold
Moon On Your Side
にはフォーキーな面とオルタナ色とがくっき
りと出ていて特に印象に残ります。
2011 Germany Taxim  TX-3025
テックスメックスというのと並行して実に素敵なメキシカン・ロックという感じが最高!
Los Fabulocos featuring Kid Ramos S/T
導入の順番が逆になりましたがファビュロコスにはこんなに素晴らしい
1stアルバムがあったのでした。当店が直にデルタグルーヴと取引して
いた頃なら絶対に見逃さなかったはずのべらぼうに素晴らしい作品!
今からでも遅くないという気持ちで早速の導入です。全曲に個性がハジ
けていて何ともゴ・キ・ゲ・ン。もしダグ・サームが存命だったらきっと彼も
ショップにCDを買いに走ったに違いない#3.Crazy Babyや、ここでも耳に
眩しいギターが魅力キッド・ラモス万歳の#6.Day After Day 等、とにかく
全曲丸かじりで大満足状態!です。何て素晴らしいヤツラなんだ。
2008 USA Delta Groove DGPCD-125
9月 普通に渋い、慣れ親しむとクセにもなるちょっぴりの鼻声が個性的
Kevin Jones Raising the Ebenezer
ファンの方ほど彼を知っている訳ではありませんが、でも
これぞまさしくケヴィン・ジョーンズって感じがするのが#2.
Bow Down to the Master。既知の誰とも似ていない独特
のニュアンスが本作でも健在です。2曲でメアリー・チェイピ
ン・カーペンターがゲスト参加、#3.Death Down to the Master
での一種アイリッシュ・フォーク調のデュエットがじんと来ま
すが、しかし一見暗そうで全然暗くない味わいこれが如何
にも彼らしいです。ライヴ・トラックの#12.With a Little Face
ハーモニカもいい感じ、これWalkmanに放り込みました(笑)。
2010 Germany Taxim TX3024-2 TA
この日は客席もステージも等しくヴォルテージがレッドゾーンに振り切れたままのライヴ盤
Elvin Bishop's Raisin' Hell Reviue
Live on the Legendary Rhythm & Blues Cruise

最初に本作の音を聴いたとき、格段のそのハジケ具合が普通のライヴ盤とは
比較にならないと感じていたらそれもそのはず。この日の客席に居る誰もが
恐らくは一大決心を要するくらいの大枚を叩いて集結した豪華客船での船上ラ
イヴでした。メチャメチャ張り切っているそんなエルヴィンをサポートしているのが
デルタグルーヴ仲間のKid Andersen や Finis Tasby達。出端の熱血スライドだけ
で仰け反ってしまう #2.Whole Lotta Lovin は耳が黒人ブルースを聴く耳になって
しまう瞬間。エルヴィンとキッドのソロ・バトルも白熱で、まさに客を乗せてなんぼ
のエンターテイナーの本領発揮です。同じバターフィールドのバンド出身でもスト
イックにひたすら内を向いてしまったM.ブルームフィールドと、客を楽しませること
に主眼を置くE..ビショップのそのスタイルの差を歴然と感じる瞬間です。私の場合は
少年時代からブルームフィールドにディープにはまりましたけど、今此処へ来てエル
ヴィン的なブルースとの付き合い方が凄く気に入ってます。そんな60's少年親Gが
激しく気に入ったのが#7.Rock My Soul。ギターもコーラスもここにあるすべてが
あのフラワー時代、黄金の60年代ウェストコースト・カルチャーのごった煮と言え
ます。これで彼はもう70才目前とか、若いなぁ ワシも頑張ろってか、てへへ(笑)。
2011 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2220
10月 シンプルに軽く作ってもクールにヘヴィなのがリンデル・サウンド
Eric Lindell Cazadero 
時の経つのはホントに早い、初めてリンデルを扱ってから既に10年近い
ことに気がつきました。途中、シカゴのアリゲーターに所属してからはやや
リッチ&ゴージャスな音作りでしたが、最近はまた昔を思い出すクールな
インディーズ盤そのもの。前作同様、短編小説って感じの10曲全28分と
いう軽量級のアルバムですが、それが耳には充分にフルアルバムの満
足感を残します。一曲目#1.Sentimental Loverでは何と大御所Delbert
McClintonがハーモニカで参加、いい友達を持っている人です。本作は
全曲アップライト・ベースを使用している中その #1.や#4.Bow Wowはまさ
に箱ベのスモールコンボならではの音作り。高性能オーディオ愛用の
方はゾクゾクッとくる"隙間"を残したショットが多く、これは意図的にそう
アレンジしたなと感じます。きっとリンデル自身がオーディオ・マニアなん
でしょうね。だからこそ前作でアナログ盤も出したのだと。個人的には
#9.West Country Drifter が最高のお気に入り、リンデルはリズムさえ
あればOKという感じが実にナイスです。
2011 USA Sparco Records
ジャズに辻説法を乗せたらきっとこうなるという、そんなスタイルが如何にも彼らしい
John Sinclair & His International Blues Scholars Let's Go Get 'em
ジョン・シンクレアと彼の国際的ブルース学者達という懐かしい名前を持つ
今回の四重奏団+シンクレアの計5名。今まで以上に濃くジャズ・テイストをし
ているのが特徴で#5.Smells Like Sulfur Here は実際にも何かが匂ってきそう。
John Coltraneの"Love Supreme"のリフをもじった#7.We Love Big Chief
何を歌っているのかを無性に判りたくなる瞬間。#2.Humph はいっそこれだけ
オールインストで聴いてみたかった曲。フリーキーでフリージャズ的なソプラノ
サックスを乗せるととても似合いそうな気がしませんか。瞬間瞬間で70年代
テイストのジャズバンドがバックに居るような錯覚を覚える音作りです。
2011 USA Mo-Sound
11月 本作でも感じる西海岸風ベイエリア・ファンクとメキシコ湾岸ファンクの融合感
Billy Iuso Trippin'
ドリュー・ランドリーやジョン・リシと並んで近年当店が最も注目している
ニューオリンズのシンガー&ギタリストがこのビリー・イウソー。カルトフ
ァン絶賛のBrides of Jesusでデビューした当時が今は懐かしいですが、
Brides of Jesusといえば、現実にも生涯処女を誓った女性達が集う「イ
エスの花嫁協会」という団体が米国にあるのを知って軽い驚きを覚えた
ものです。全く人には色んな生き方があるものです。そんなことはともかく、
08年盤のジョン・リシとの共演盤、弦が6本とも切れた!というタイトルの
あの盤が今も愛聴盤だというお客様もあり、コアな音楽ファンほど説明
しにくい魅力を彼らに感じていることを実感します。#1.Trippin' Over
Dragons
や#5.Impatient Ain't Ya のいつもながら感覚と #8.Horses
なんかでのSSWテイストとの対比が本作では特に新鮮。今回も
ファンク・チューンで感じるベイエリア・テイストが印象的です。
2011 USA Nawlins Music
本作もまた独自の時代感覚と世界観が見事に表現されたオリジナル曲ばかりで構成
Big Blue Marble S/T
前作07年盤でもデイヴィッド・フェラとアイク・アギュラーのギター&ヴォー
カルと、あとマイク・ブラムのラップスチールが印象的でしたが、本作でも
やはりその三者の光り具合が強烈で、ほとんどバンドの個性そのもの。
#2.Sorry Charlieのカウント1:32部分からのギターの洪水部分からそのあと、
そして#4.Faubourg Marignyでは一種パンクロッカー風でもあります。演奏
時間が二十数秒しかない#5.Clever Tongueはラスト無表記の10曲目と
繋がる構造で、さらに無表記の11曲目も有ります。戻って#6.Jellyfish
二種の楽想がABABと展開する独特の構造、それが60年代ぽくてオヤジ
世代には泣かせる編曲です。文句なし実力と個性とで勝負しているバンド。
2011 USA Independent
12月 キャンディの2年連続BMAノミネイトは伊達じゃない
Candye Kane feat. Laura Chavez  Sister Vagabond
ララ・プライスと別れた西海岸のブルース・ギター女子戦士
ローラ・チャベスがキャンディ・ケインと共演を果たすの図。
2005年に当店で大ブレイクした後BSMF盤にもなったあの
ララ・プライスバンドで恐ろしく【e】ギターを弾いていたロー
ラ。#6.Everybody Gonna Love Somebody Tonight での意
外なくらいオヤジ臭いバッキングや、一聴テキサスのスー・
フォーリー風の#7.You Can't Take it Back from Here
若さに似合わないギター職人のセンスが光る1枚です。
個人的には2000年の爆発的大ヒット作"theToughest〜"の
「For Your Love」を彷彿とする#10.Hsrd Knock Gal が最高、
ザディコ・チューンの#11.Have a Nice Day もチャーミング。
2011年 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2237
本来もっと凄い位置にいるはずの人、時代が文化やエンタメを殺している実感
the Soul of John Black Good Thang
二昔前なら間違いなくソニーやワーナーといった大手から
それこそ鳴り物入りのビッグな予算でプロモートされて然る
べきグレートな人がこのジョン・ブラックことジョン・ヒッガム。
もし今もマイルスが存命だったら恐らく何度も自己のバンドに
起用していたのではとも思います。その後も沢山のビッグネー
ム達との共演実績があり、個人的にはサンタナとの共演もあ
るかなとずっと感じていましたが今のところそれは無しです。
#1.Digital Bluesや#6.Strawberry Lady に最近を見る気分。

2011 USA 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2245 
特典 年間通期2枚会員様に
ボーナスポイント

3,000ポイントを進呈


appleJam レ7クラブ+1
さらにご加入のコース合計枚数が3枚の会員様は5,000ポイント
4枚の会員様には7,000ポイント
というようにご加入のコース総枚数に応じて
累進加算でポイントは増量されます。
詳しくは 7大クラブ共通規約 のページをご参照下さいませ。
2枚コース会員様は
さらにお楽しみ♪




Americana Club
過去
2010年 頒布タイトル一覧

2010年 1枚会員 2枚会員にはこちらの作品もお届けします
1月 風格と風雪を感じる音に変貌しつつある感じ、そこが実に渋いのと
BlackとBluesというワードを最初と最後に置くのも如何にも彼らしい構成です

Corey Harris Blu.Black
2005年から2007年の間にコリーの内面に何か劇的な変化が
あったように感じてから早数年。偶然かここのところ一年おき
にアルバムを出すコリーの今作ほど完成済みの世界観を感じ
たことはなし。曲毎の表面的なスタイルとは関係なく全体に一
貫性があることの手応えが大です。まるで曲の途中の溝に針
を落としてしまったかのような始まり方をする#9.Pimps and
Thieves
が琴線にビンビン響きます。どん底ダーティーな犯罪
名詞が二つ並ぶと何故か心に文学的な響きになるのが不思
議。ラスト#14.Bluesは原点回帰を洒落た気がする一曲。
2009 USA Telark TEL-31795
ギタリストという以上に、SSW色がより濃くなってきた感じの作り
地道にしかし確実に自分の世界を拡げている感じがナイスです
Josh Hyde & the Hitchhikers Where to Start
今作で見るジョッシュの風貌がまるでハリウッドのポリス・
アクション・スターのような活かしたルックスになっている
ことに、99年盤から早10年が経過したことを実感します。
作品的には#2.Offshoreのように彫りの深い凝ったアレ
ンジが特徴で、シンプルなギターバンドとは一線を画した
作りが印象的。一方でフェンダー・ギター・サウンドを全面
に、薬味として渋いハーモニカが絡むブルージーなチュー
ン#11.Old Friendといった従来イメージの曲もバッチリ。
2009 USA Josh Hyde Self Released
2月 一口飲むと止められなくなる、フルーティーな激甘カクテルみたいな歌
Linnzi Zaorski It's a Wonderful Records
2009年度に出たニューオリンズのクリスマス・アルバムで、
私の知る限りにおいて最も秀逸なオリジナルX'mas作品は
2作品。ひとつがリンジーのこの作品で、あとはカーミット・
ラフィンズのX'mas作品。共に鮮度MAX、オリジナル色も100%
である点がオール・シーズン普通に聴きたくなる由です。
マリアッチの成分が入った#6.Blue Christmas と ハワイア
ン調の#8.Winter Winderland が特に私はお気に入りですが
二つのバンドセットを1枚のアルバムに旨くブレンドしてあ
るセンスも光ります。前作でのビリー色は今回は無し。
2009 USA Summertone Records
キャットフィッシュ・キース
弦が彼の魂と一体化して迫ってくることの凄さ!迫真のアコギ・スライド、ライヴ盤
Catfish Keith Live at the Half Moon
かつてキャットフィッシュを初めて導入した際に、高次元でその才能
のバランスがとれていることに感銘した〜〜というコメントを書きました
けど、今回のライヴ盤はそのときの気持ちをまた改めて峻烈に思い出さ
せてくれました。この突出したキャラクターが如何に凄いかは、普段エレ
キものしか聴かない私を夢中にさせることでもきっと理解して頂けるでしょ
うか。静のダグ・マクラウドと動のキャットフィッシュ、共にストレート・ブル
ース系のアコギでダントツに素晴らしい人!冒頭 #1.Tell Everybody in
Your Neighborhood
から#2.Keep Your Lamp Trimmed and Burning
へのヴィヴィッドな流れが既にこの盤の魅力を物語っています。
2009 USA Fish Tail Records FTRCD-011 
3月 伝説のジャグバンド、ミシシッピ・シークスの名曲を新旧の強者達が自身のスタイルで入魂カバーした作品
V.A. Things About Comin' My Way 〜 A Tribute to the Music of Mississippi Sheiks

BSMFの資料によればこの企画はカナダの名プロデューサー、スティーヴ・ドーソンの呼びかけ
で実現したものだとのこと。かつて1930年代に数々のヒットを飛ばし今や伝説のジャグバンドとな
ったミシシッピ・シークスに挑戦したこの作品は、ここに集ったメンバーがまた凄くてこれ自体が
また新たな伝説の種になる気がします。例えばブルース・コバーン、ジェフ・マルダー、ジョン・ハ
モンド、マデリン・ペルーという名前を見ただけでも即買い!というファンは多いはず。試聴には
そのコバーンの#4.Honey Babe Let the Deal Go Downと、もろにジャグ度の高い秀曲ジェフと
テキサス・シークスが共演した#13.the World is Going Wrongをどうぞ。#13.のタイトルなんか
今またこの時代にピッタリ過ぎて怖い。
2009 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2150
アイリッシュとルイジアナがほどよくブレンドされたのど越し感、切れのあるフォーク
Martin Simpson True Stories 
古くは1960年代のロンドンからずっと、変化の時系列を共にしてきた
感のある英国風フォークながらも、常に何処かそこはかとなく南西ル
イジアナと直結しているのがこの人最大の特徴のような気がします。
キャット・スティーヴンスやペンタングル〜ジョン・レンボーン達の音に
は日向の成分が少ないのに対して、マーティンのサウンドには常に
曲間に木漏れ日程度の陽射しを感じます。#8.Kielder Schottische
なんかはその典型ですが、あと#10.Done It Again はまさに夕暮れ
時のポンチャートレイン湖の湖畔で聴いてみたい曲。ここでのアコー
ディオンとフィドルはあたかも二つの異文化がマーティンの歌と
ギターを介してダンスをしているかのようです。
2009 Topic Records 74523 2
4月 ケイジャン・エッセンスがフル・テイストをした多分西海岸産のシカゴ・スタイル・フォーク
Larry Rand & Nicole Mendyk Deep-Dish Flok
懐かしの60年代ヴァンガード産フォークにも似た質感は、それだけで
もうCDに頬ずりしたくなる世代もありそうです。一方でそんなシカゴ産
フォーク・テイストの中にも確実に感じるのがアカディアっぽいケイジャ
ン音楽の成分。#4.Ballad of Fema は多分カトリーナ襲来後肝心の公
的な救援機関であるFema が実際には人々の何の役にも立たなかっ
たことを嘆いているのか?#10.Flat Tire Blues はもしやくたくたにすり
減ったタイヤを比喩に使った、疲れた男のブルースかなと思って聴くと
一瞬で生活感が滲んでくる感じです。歌詞が理解出来ないので以上
は想像ですが、あと音にカリフォルニアの成分があるのも特徴。
2009 USA Junior Dog Music
同じライヴ盤でもこちらはフォーマルかつマイルドな演奏なヘリテッジ・フェス09年盤
Bonerama
Hard Times

同時期発売のアイオワ・ライヴ盤が恐らくはCD化を意識しない天然
ライヴ・パフォーマンスであったことと好対照をなすこちらは地元フェス
収録盤。ディテールにこだわる人が繰り返し聴いてもOK牧場な端正
さが印象深く、アンサンブルの隅々にまで細やかな神経が行き渡っ
ているように感じます。破壊力が抑制された分だけボノラマのもう一方
の魅力であるユニークなブラスロック・バンドという側面がズームイン、
願わくば両方とも鑑賞して頂けたらと思いつつ、当ライヴ作品の個性
を象徴している気がする#3.Lost My House を試聴用に置きます。
ヴォーカルを含めたSEの効果がプチSF的な趣になっています。
2009 USA HighSteppin'
5月 初期作品にあった心地よい隙間を再び感じる作品になっています
the Holmes Brothers State of Grace
彼らを初めて聴いてから20年経った今この瞬間でも、やはり90年盤のスカスカ
した超シンプルな音が忘れられない自分。そんな奴がこれを聴いて真っ先に感
じたのがとっても懐かしいその感覚でした。全部とはいいませんが、今作ではし
ばしばあの20年前のデビュー作を聴いている錯覚を覚えます。果たしてプロデュ
ーサーのオズボーンとホルムズの面々がここへ来て同時に原点回帰への意欲
に燃えたか、その辺は想像するしかありませんが、自分としては彼らの声自体が
既に優れた楽器とイコールなので、バックがシンプルな程彼らの魅力が際立つ
のは道理です。シャーマンの#7.I Saw Your Face と ポプシーの#.11.I'll Be Back
及びウェンデルの#12.Pledging My Loveと、常に三色の喉が楽しめるのもホル
ムズの大きな魅力。97年作品でもレノン=マッカートニー・チューンを
渋くカバーしていましたけど、ここでも#11の仕上がりが個性的です。
2010 USA Alligator ALCD-4933
無頼庵の熱血パワーに加えてゲスト・ギタリスト陣の魅力も大
Bryan Lee My Lady Don't Love My Lady
共演したデューク・ロビラード曰く、これが無頼庵の
過去最もパワフルなショウケースだという作。そのロ
ビラード始めバディ・ガイやK.W.シェパード等大物ギタ
リスト・カードをズラリ4枚並べてのまさに熱血ブルース・
ギターが展開。#1.Imitation of Love の軽快なフットワ
ークで幕を開け、中盤バディの強烈なソロが炸裂する
#4.Early in the Morning ではこめかみ血管浮きまくり
の圧巻壮絶さに、ギタリスト同士の共演が如何に
真剣勝負のセッションになるかが判ります。
2009 USA Justin Time Records
6月 ソリッドかつ強靱なギター・ブルースを満載、手応え充分です
Guitar Shorty Bare Knuckle 
2001年のEvidence盤を経てAlligator移籍後2004年盤
での吹っ切れ方が今も濃い印象を残すショーティーの、
もうすっかりお馴染みとなった姿です。ファンク・ロックっ
ぽいビートにのっかる快音エレキは、そのシャープなト
ーンによって奥歯直撃でくすぐられます。がんがん攻め
てくる曲調の中、個人的には#8.Neverland の軽快さが
対比的にも心地よく、さらには一瞬 T.Rexかと思う刻み
を見せる#10.Get Off は「Get It On」のアンサー・ソング
なのかとも思っていまいます。聴感爽やかな一作!
2010 USA Alligator ALCD-4934
英国ロック風な展開もあるNY出身のニューオリンズで活躍するSSWギタリスト
Jamie McLean Band Completely
耳の肥えた音楽ファンから絶大なる支持を得たジェイミー・マクリーン、
という作品に寄せるメッセージはまさに今の状況を的確に表現したキャ
ッチ・コピーだと感じます。あくまでポップな音作りの中、かっちりした輪郭
をしたオリジナル・ソングスは益々地域性を超えたマクリーン・ミュージック
になってきた感が有り。ドラム奏者以外はCDデビュー時からパーマネン
トなメンバーで遂に今作からバンド名を名乗っています。イングランドの
曇天の森風景をイメージする#4.Natalieと、フリーのサイモン・カークっぽ
いドラムで幕を開ける#8.Brother等々、今作もややブリティッシュ・ロック
的な余韻を残すのも特徴、SSWとしてロッカーとして実に華のある人。
2010 USA New Orleans Independent
7月 シンプルだけどセンスが良い!耳にはゴージャスな
70年代型プチ・プログレ・ハード系ギター・ロック・バンド

Gov't Mule By A Thread
編成的にはkbを含む四人組ながらも耳には典型的なロック・トリオ・サウンド
で、しかもそれは過去クリームやジミヘンが築き上げた世界観を好んでいる人
たちの模様です。特筆は派手渋に決めたクールなリフがカッコ良い曲が多く、
恐らくはイントロをどう決めるか、そこも相当練っている気がします。
#1.Broke Down on the Brazos や #2.Steppin' Lightly はその典型例です。
ラスト#11.World Wake Up はあたかもアル・スチュワートがピンクフロイドを
バックに歌っているような気分がして、これもまた独特のテイスト。前作 では
サニー・ランドレスを始めベラ・フレックやフレッド・ウェズリーもゲスト参加して
いたそう。と、書いた翌日にお客様から Warren Haynes は89年以来再結成
オールマン・ブラザーズ・バンドの主要メンバーだし、Gov't Muleはそれと
並行して活動しているバンドのように思う〜というご指摘を頂きました。
そうだったのですね。いやはや非常に参考になりました。ありがとうご
ざいます!ということで、道理で音に貫禄があって当然なのでした。
2009 USA Evil Teen Records
オランダの名手ヴァーゲイクがラグタイムで奏でる黄金のアメリカン・ポップス
これもまたステファン・グロスマン Kicking Muleからの隠れ名盤の一枚

Ton Van Bergeyk 
Famous Fingerpicking Guitar Solos from the Golden Era of American Pop Music
当初ハーモニカに魅了されていた少年ヴァーゲイクは、とある日
に聴いたミシシッピ・ジョン・ハートによってフィンガーピッキング・
ギターの素晴らしさに覚醒。さらにステファン・グロスマンに触発
されラグタイムにも連続して覚醒と、まるで人の運命は元々決ま
っているのだぁー!という説が益々信憑性を濃くする話ですが、
それはともかく1973年、20才にして師グロスマンの手によりデ
ビュー作を世に出し、そして76年の今作に至るという次第です。
#5.Kansas Stomp や #10.Jazz Me Blues等、軽快なオトコ前
ぶりは今でも文句なしイケ面サウンドをしています。
2010 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-4007
8月 ソロパフォーマンスにおいても繊細さよりは石像っぽいニュアンスのダンディズム
Brian Kramer Myself and Mine
今作はタイトルが象徴する通り、徹底したソロ・パフォーマンスに
よる弾き語りを収録。#2.Journey to the Delta は今回唯一の直球ブ
ルースっぽいムード、如何にもナショナルらしい響きにくすぐられます。
#4.Touching a Cloud での語り部っぽいスタイルはソロ弾き語りだか
らこそ二倍映える感じです。#9.Rainy Day in Amsterdam は以前行っ
た欧州ツアーでの思い出か。歌詞が判らないもののウェットな石畳
の路面やがっしりとした石造りのビルの窓々といった風景が確かに
浮かんできます。バンドがバックに居る居ないに関わらず常に
一貫性のあるスタイルで歌う人であることを実感する仕上がり。
2010 USA Self Release BKB-0005
メインストリーム・ジャズから踏み込んだニューオリンズの古典
Lawrence Sieberth New New Orleans
ローレンスがここで標題にした「新しいニューオリンズ」とはいわばモダン・
ジャズの手法でストレートにニューオリンズの古典を演じたらこうなった的
な意味合いかと私は受け止めました。例えばラウンド・ミッドナイトのパーツ
を上手く活かした#2.New Orleans は、ピアノで語ることの出来る彼自身の
ニューオリンズが凝縮されているのだと思います。さらには古典の代名詞とも
言える#10.Amazing Graceを大胆なラグタイム・チューンに置き換えたのも
カクテルをカクテルで割って新種の飲み物を作った感。ほとんど原曲のイメ
ージがない中、何となくのど越しにいつもの香りが残るって感じです。#12.
the Sunnyside of the Street
も同様、通りは同じでも並んだ店の看板が
全部新しくなった感が有りです。古いものを新鮮に見せる天才と言えそう。
2008 USA Musik Block
9月 驚異のリアルタイム・サンプリングによる超絶マルチサウンド・ビルダーぶりに目が釘付け
Theresa Andersson Live at Le Petit DVD
CDを聴いていても時々感じたスタジオワーク的な音の構築感、それが実は
テレサが一人で即興で次々音を積み重ねてそれを完成させていくことが出
来ることをこのDVDで初めて知りました。ステージに裸足で立つ彼女の足下
には十数個の小さなエフェクターが扇状に並び、両足の指先を使ってそれら
エフェクターを操りつつ、数小節分の打楽器を叩いたりハミングしたり、それら
を順次サンプリングし、あとは愛用のフィドルにギターなど持ち替えて緩急自
在に歌は流れていくのです。一曲が終わった時点で涙ぐんでいる観客もいま
すが、まさにじわじわと感動が押し寄せるステージ。全曲すべてできわどい
展開ではないものの、楽そうに見えている曲でも実は大変には違いなく。
途中アラン・トゥーサンとの共演シーンでは一瞬で真っ黒けのR&Bギャル、
シャウターに変身する辺りは、ソウルミュージックも大好きに違いないと
確信させてくれます。元々のファンでなくても痺れまくる中身の濃いDVD。
2010 USA Independent  NTSC/リージョンフリー
改めて感じる劇場空間型SSW、フォークとしてもルーツ系としても極上の世界です
Mary Gauthier the Foundling
二年の月日をかけてトロントのスタジオにおいて地元ミュージシャン達と
あと姉妹のMargo Timminsをバッキング・ヴォーカルに据え丹念に作られた
作品。捨て子というタイトルにインパクトを感じつつ、07年にカリフォルニアで
録音した前作(08年盤はアーリー・ワークス集なので)と路線もスタイルも
変わっていないという一貫性に、誰と組んでも彼女自身の持ち味がはっきり
出る人であることを物語っている気がします。表題曲 #1.the Foundling
アコーディオンとフィドルの使い方が絶妙、この曲に限って言うともう一人
私の大好きなSSW 美趣琴(Myshkin)と雰囲気がよく似ています。あえて
不安定な空間を演出した#6.Blood is Bloodもクールでとにかく個性的。
2010 USA Razor & Tie
10月 後半の展開には1960年代半ば、黎明期ロックの息吹を感じてしまいます
Rough Seven Give Up Your Dreams
如何にもアメリカーナというもろルーツやソフトなのからはちょっと離れて、
オルタナっぽい骨のあるのもたまには選盤して欲しいというご要望にお応
えしての導入です。錆の効いた鉄骨系のオルタナ・カントリーといった音作
りですが、確かにたまにこういう音も混ぜないとコースとしての味付けが偏
ってしまいますよね。それはともかく、とんがっていることが逆に優しいという
と逆説的に聞こえますが、パンキッシュな音に無性に癒される瞬間を経験
した方にならこの感覚は伝わるかなと思います。ビートルズやストーンズを
起点にあと平行してディランやニール・ヤング達もまた試行錯誤したのでは
ないかと思える表現手法、その先に絶対あるはずの見たことのない
ユートピアを目指す人々は今もいるって感じます。試聴は#8.
Golden Parachute と #9.the Good Outweighs The Bad
どうぞ。共に60年代感覚が蘇る成分で一杯です。
2010 USA Independent
終始ハイテンションに弾き倒す、こめかみ血管浮きまくりの強烈さ
Jeff Chaz Live in New Orleans
かつてアルバート・キングとツアーを共にしたという
経験以上に、ブルース・ギタリストとしての彼の原点
がアルキンなのかも知れないと感じる瞬間が目立つ
作品です。全編持ち前のハイテンションなパフォーマ
ンス一色、歌もギターも最初から沸点に達している感
の#4.I Smell Somethin' Funky を始め、スローでも気
合いが入りまくりの#8.Seafood DepartmentBlues等、
総じてハードな弾き倒し系の姿が復活しています。
2010 USA JCP Records JCP-0004
11月 80年代のN.Y.プチ・パンクと現在のN.O.が相部屋になってる感覚がする作品
Mary Lasseigne Mary Jane & The Brain Surgeon CD-R \2,500tax in
過去ポール・サンチェスやスーザン・カウシル作品を始め沢山のニュー
オリンズ関連作品に参加しているという実力派のベース・ウーマンで、
かつ普段はシンガー・ソングライターというマルチな女性です。躍動感の
あるサウンドに飛び跳ねる感じの歌い回しが印象的な#3.American Girl
や #5.El Synco De Horro等、オルタナ色が濃厚なタッチが特徴。時には
70年代ニューヨーク・パンク風の音#7.Paspartuもあって、私の場合こうい
う音を聴くと20代だった頃の自分が突然蘇ります。懐メロでもないのに
音によって時空が一瞬ねじれ現象を起こすというか、またそれを楽しむ
自分が奏者と一体化する感覚です。そんな不思議感覚も伴う作品。
2010 USA Independent
1980〜90年代と1958年録音とで構成されたエタの楽しいバンジョー・アルバム
Etta Baker Banjo
ただでさえ残された作品が少ないエタ・ベイカーの中でも、これは全編が
バンジョーで一色という大変貴重なアルバムです。趣味の良い共演者と
共に奏でる珠玉のバンジョーは恐らくこの楽器を志す方達だけでなく、
バンジョーを聴いて楽しんでいるという多くの音楽ファンにも熱血の賞賛
が寄せられそうな素晴らしい内容です。ブルーグラス〜カントリー・タッチ
のフィドルとの相性も抜群、#17.Marching Jaybird での粒立ちの良さは
中でも特筆。カントリー・ブルースの大定番#19.John Henry ではバンジ
ョーとギター共にエタの名前がクレジットされていますが、これは多分
スライド・ギターとバンジョーを自身で重ね録りしたものと思います。
木訥とした中に光る鮮やかな感性、全曲が隅から隅まで渋い!
2009 USA Music Maker
12月 ココにキャロルにミルトンに、ロックウッドやヘンリー・グレイにパイントップまで15組
Bob Corritore and Friends Harmonica Blues
コリトーの99年P-Vine盤が出たときのコーフンが蘇る盤。今回もまた
コリトーが共演を果たした数々のビッグネーム達とのセッションをベスト
セレクションした作品。個人的には絶好調キャロル・フラン#14.I Need to
Be Be'd With
に驚喜しましたが、そもそもアルバム冒頭からココ・テイラ
ーが飛び出す#1.What Kind of Man is This? 嬉しい展開。あとは一気に
しめくくりのリトル・ミルトン#15.6Bits in Your Dollor まで極上シンガー
目白押しの激熱一大ブルースセッション盤!1956年生まれ、シカゴ
出身で81年に移ったアリゾナはフェニックスに91年以降自身のクラブ
を持ち、その地で収録されてきた沢山のセッションから収録した作品。
2010 輸入盤国内仕様 BSMF BSMF-2187
今夜は単身マンクス島へ上陸、島一周の旅は独り旅がやはり似合うような気がします
Harry Manx Isle of Manx〜the Desert Island Collection

もし貴方が自分の島を持てるとしたら、その架空空間でどんな夢を実現する人な
のでしょう。ハリー・マンクスの場合は島自体がギターの形で全体は砂漠の島だっ
た模様です。点在するオアシス以外に fホールの池があるのが何ともキュート、私
だったら多分ヘッドにある六個のペグ部分はさしずめ絵を描く部屋と爆音でギターを
弾く部屋とあとサラウンドで轟音で映画を鑑賞する超大型TVのある部屋と〜って何
だか如何にも俗物の発想ですが(笑)、それはともかく今作では#7.Your Eyes Have
Seen
が昔聴いたアル・スチュワートを思い出す何とも懐かしい余韻を残します。
いつものインド系ミクスチュア路線では#14.I'm Sitting on Top of the World
ゴスペル手法を混ぜ込んだそのユニークさで特筆。アレンジ・センスの鋭さも凄い。
2010 USA Dog My Cat DMCR-00633