クリオール・ザディコ・ファーマーズ(The Creole Zydeco Farmers)
2002年当時に読んだプロフィールではバンドのメンバー全員が南西ルイジアナ・ネイティブなのを売りのひとつにしていたようですが、今はギターが交替していてそこがどうなったのかが不明です。音作りも少し変化しているのですが、もしやメインの活動地をニューオリンズに変えたのかな?という気もしています。バンドの母体は1989年に解散したFernest Arceneaux からドラマーのClarence "Jockey" EtienneとギターのChester Chevalierの二人が組んだバンドが始まりでした。ドラムのクラレンスはかつてエクセロのスタジオ・ミュージシャン時代の吹き込みがスリム・ハーポやファッツ・ドミノ、レイジー・レスター等とのセッションで聴くことが出来ます。実際、現在のドラム・ワークからもなんとなくその時代の片鱗を感じることがあります。このバンドではボージョックやウェイン・トゥープス、バックウィート・ザディコ等の著名アーティストたちとのステージでオープニングアクトを勤める等、着々と実績を積んでいます。

キャナルストリートから聞こえてくる南西ルイジアナ産ザディコの妙味
The Creole Zydeco Farmers - My Big Foot Woman \2,580tax in
今作でおやっと思ったのが所属レーベルの移動です。
Sound of New Orleansといえばハリケーン「カトリーナ」の
ニュースでもしばしばその映像をみたキャナル・ストリート
の名物のひとつだったかと思います。かつてはジョン・ブッ
テのアルバムタイトルにもなった有名なストリートですね。
より素朴な方向への変化を感じるものの特にニューオリン
ズ色を感じることはありません。ソウルフィーリングがふん
だんにある点も同じです。#5などは彼らだからこそのファン
キーなタッチ、ドラムも地味ながらとてもクールに響きます。

2005 USA Sound of New Orleans SONO-1068 - Independent Music
★★★★

さりげなくファンキーな60年代R&B風ザディコ
The Creole Zydeco Farmers - One More Time \2,580tax in
appleJamの類似穴倶楽部で展開したらいいのに、とライターの陶守正寛氏
からご提案を頂いたタイトルです。天然のザディコというよりは、リズム隊に
ちょっぴりサザンソウル寄りのイメージがあって、例えばスタックスのダック
ダンみたいなベースに、響きの軽やかなドラムが絡む辺りが特徴に思えま
す。その辺はブギーにも現れていてなんか独特です。もろブルースの#8
Have You Ever Been Mistreatedでもスキップをしたくなるような気持ちよさ、
#14Mr.Heatacheのファンキー・チューンでもベースが快感を誘います。ギター
のチェスターのカッティングも何でもない風で味わいがあります。

2001 USA J&S JS-6105 - Independent Music
★★★★

ソウルの香りがぷんぷんしてくる嬉しいザディコ
The Creole Zydeco Farmers - Zydeco Y2K \2,580tax in
スタックス系のソウル+アコーディオンみたいな#4Hole in The Wallや60年代アトラン
ティック・ソウルにアコーディオンが入っのかみたいな#5These Armas of Mine(曲自
体がOtis Reddingの作品)等、彼らはよって立つ部分がソウルにあるなというのが明
白な音作りをしています。もろメンフィスな#9Zydeco Strokin'なんか聴いてるともしか
してHiやStaxにもアコ入りの曲ってあったっけ??と無性に気になってきました。まさ
か・・・ないですよね?(笑) 歯切れの良いリズム隊と滑らかなアコーディオンの対比、
もろソウルシンガー風に歌うウォーレンと、しかし集合体で出てくる音は紛れもなくザ
ディコそのもの。ひとつの曲にも色んな要素が混じっていて面白いアルバムですが
マルディグラ風の#3や犬の鳴き真似付きの#8に最も個性が出ている気がしました。

2000 USA J&S-6100 - Independent Music
★★★★


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