ラッセル・ガン(Russell Gunn)
イリノイ出身の若手トランペッター、ラッセル・ガン。2000年にはジャズ部門でグラミーにノミネートされる等、既にメキメキとその頭角を現してきていますが、当初はヒップホップのラップ・シンガーとしてシーンにデビューしたという変わり種。プロフェッショナル・アーティストとして生きる道をジャズに見出した背景にはどうやらウイントン・マルサリスの存在も無関係ではなかったような記述を見ましたが、その辺の詳しい背景は手掛かりが少なく不明です。いずれにしましてもガンのトランペットには微塵の迷いもなくメインストリーム・ジャズに突き進んでいく意欲とエネルギーに満ちています。オープンで吹くときのふくよかな音と、ミュートの際に感じるモノトーンのニュアンスには卓越した表現力に裏付けされた手応えがあって聞き応え充分。最新作は真っ正面からマイルス・ミュージックに取り組んだ意欲作です。

ラッセル・ガンという名前がマ・シ・ン・ガンと聞こえてきそうなマイルス・ミュージック
Russell Gunn / Plays Miles CD \1,970
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文字通りマイルス・チューンもしくはマイルスの愛奏曲ばかりを
演じたトリビュート作。決して成り切りマイルスにはなっていなく
て、堂々と自分のサウンドで勝負している姿が眩しい感じ。#2の
Bitches Brewはもし存命だったらマイルス自身が最もリメイクを
望んだかも知れない、ジャズシーンの流れを変えた歴史的にも
最重要曲のひとつ。ここではそれをあえて大きくは崩さないまま
自分自身のトーンでペットを吹いているラッセルはやはり清々
しい好青年という感じです。ラスト・チューンのみオリジナル曲。

2007 USA HighNote HCD-7161
★★★★

オルガンとギターが効果的に絡む様は格別、トランペットこそジャズの華
Russell Gunn / Mood Swings CD \1,970
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個人的な話で恐縮ですが、ジャズを聞き始めたばかりの10代の頃の気持ちに
引き戻されてしまったのがこのアルバム。音的に似ていたからというのではな
くて、当時のモーガンやマイルスが発散してたのと同じようなオーラをガンのペ
ットから感じたからだと思います。クリエイティヴィティなエネルギーを内包してい
るせいか、自己のスタイルの完成に向かって疾走している感覚が好きです。セ
シル作のタイトル曲"Mood Swing"がアルバムのハイライトですが、続くバラード
の"I'll Close My Eyes"にも参りました。もろウェスやグラント・グリーンになるギ
ターのEric Johnsonも光っていて、まさに瞳を閉じて聴き入ってしまいます。

2003 USA HighNote HCD-7107
★★★★

ミッドナイト・ジャズっぽいアプローチにゾクゾクする一枚
Russell Gunn / Blue On The D.L. CD \1,970
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アルバム全体、かなり趣味が良く品もあってさらにはそこはかとない
ファンキーさとブルージーさが漂う、何とも嬉しい一枚です。リーダー
のラッセル(tp)のイメージはさながらかつてのリバーサイドのブルー・
ミッチェルを思わせますが、共演者も各人が各所で良い仕事をしてい
て#2 Minor MoodでのMark Whitfield(g)や、あたかもファイヴスポット
でモンクとドルフィーが共演しているかのような錯覚を覚える#7 J.D.'s
RevengeでのOrrin Evans(p)とJ.D.Allen(ts)は特筆に値します。ラッセ
ル自身も特にオリジナルの#4Blues On The D.L.や#6Kelly Blueでゾ
クゾクするようなニュアンスのプレイが光り、大満足の一枚です。

2002 USA Highnote HCD-7087
★★★★

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